Mother (2010年4月期・日テレ22時枠) 脚本／坂元裕二 プロデューサー／次屋尚・千葉行利 チーフプロデューサー／田中芳樹 演出／水田伸生・長沼誠 http://www.ntv.co.jp/mother/

第7話 あの子を返して!
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籐子に離縁届けを渡した奈緒は、継美と一緒に家を出る。
行く宛てもない奈緒たちの元に葉菜がやってきて、私が守る
ので三人で暮らそうと告げられる。

一方奈緒の妹・果歩は奈緒を探す過程で藤吉の家に立ち寄る。
そこにはなんと継美の産みの母親である仁美が北海道から出て
来ていた。奈緒の家に電話したら怜南が電話口に出たという。
思い過ごしではないか?という告げると間違いないという仁美。
一体あなたはどうしたいのか?と問いかける。

継美の母親が東京に出てきていることを葉菜たちも知る。
奈緒に対して一緒に居たくない気持ちは分かるが、一番大事な
モノだけを選べと告げ、ここで暮らすよう説得する。

藤吉は仁美に、警察に言われたら不味いのではないか?と虐待
していた事を口にする。果歩も思わず継美の事を口にしてしま
い、継美が生きている事に対して既成事実化してしまう。
藤吉はどっちみち邪魔ならば子供はあげてしまえばいいのでは
ないか?と母親の本心を引き出そうとする。

奈緒たちは葉菜の自宅で一夜を過ごす。
葉菜は影で旧友の笠木の元に電話する。

翌日奈緒は出勤、継美も学校へいく。葉菜は弁当を用意して
くれる。奈緒が出勤した後、葉菜の元に医師の珠美がやって
来て、命より大事なモノなど有るのかと問い詰め、今すぐ入院
検査する事を告げる。

その頃鈴原家では、果歩が奈緒と逢っている事が知られる。
果歩は籐子がまだ離縁届けを出していない事を知っていた。
その事で問い詰めると、芽衣は母は私のためにやってくれた事
だから、不満があるならば私に言いなさいと告げ喧嘩になる。

芽衣は奈緒の職場まで会いに行く。継美の母が藤吉の元に来て
居ること。奈緒と一緒にいるのがバレている事。しかし虐待
していた事実があるので警察には届けない事など情報を語る。

翌日も藤吉は仁美に話しを聞く。すると仁美は突然、欲しい人
が居るのならば子供はあげても良いかなと告げ、私はまだ29歳
なのでやり直せること。ただしそれは北海道ではなく沖縄で
やり直したいこと。しかしその前に木更津に住む恩田克子叔母
さんに継美の事を逢わせたい旨を語り、娘も私と逢いたがって
いるだろう事を口にする。すると藤吉は、娘さんは本当に
貴方に逢いたがっていると思うか?と告げ、それならば何故居な
くなったりしたのかと問い詰める。すると仁美は同居していた
彼が恐かったからだとして、娘は私のことが大好きだと語る。
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怜南の母・仁美が東京にやってくる。
果たして彼女の娘に対する本当の気持ちとは一体何なのか。

なんか急に興味深いシーンの数々で目が話せないドラマにな
ってしまった。

奈緒が葉菜と一緒に住むことを決意するために、やるべき事
として、何故自分のことを捨てたのかを問うシーンが有るけれ
ど、そこに至るまでに奈緒の出産の時の話が聞けたりして
上手く興味をそそるような回りくどさが有った。

15年の刑期ということで殺人が関係しているのだろうが、その
相手が誰なのかは語られず、奈緒の父親なのかなと思わせる。

彼女に育てられたわけではないのに同じ道を歩もうとしている
辺りの整合性の付け方も絶妙で、ある意味では葉菜の気持ちを
奈緒にも味わせるような展開なのかも知れない。

さて今回は終始、仁美が怜南の事をどう思っているのか、藤吉
の質問を通して色々と探っていくことになる。
怜南の事を欲しい人にあげても良いかなと告げる辺りは、如何
にも嘘だと分かるモノだけど、自分に都合良く思いこんでいる
辺りが、防衛反応というか人間の習性なんだろうな。
憎たらしさや腹だたしさを覚えるけれど、このまま継美を預け
る事が良いことなのかどうかは、やや疑問が残らないこともない。

血の繋がりとは対照的に存在する、一度繋いでしまった絆と
いうもののどちらに軍配が上がるのか。


鈴原奈緒 …… 松雪泰子 (35、長女)
鈴原芽衣 …… 酒井若菜 (26、次女・結婚を控える)
鈴原果歩 …… 倉科カナ (22、三女)
鈴原籐子 …… 高畑淳子 (55、母)

道木怜南《鈴原継美》 …… 芦田愛菜 (7)
道木仁美 …… 尾野真千子 (29、怜南の母。半ネグレスト状態)
浦上真人 …… 綾野剛 (29、仁美の彼)
木俣耕平 …… 川村陽介 (22、果歩の彼)
袖川珠美 …… 市川実和子 (36、医者)
加山圭吾 …… 音尾琢真 (33 芽衣の婚約者)
藤吉駿輔 …… 山本耕史 (33、記者)
藤吉健輔 …… 田中実 (38、大学の研究室)
望月葉菜 …… 田中裕子 (55、スミレ理髪店)

多田 …… 高橋昌也 (スミレ理髪店・常連客)
恩田克子 …… 五月晴子 (木更津に住む仁美のおばさん)

佐藤祐一

評価：★★★★★★★☆☆☆ (7.0)