Mother (2010年4月期・日テレ22時枠) 脚本／坂元裕二 プロデューサー／次屋尚・千葉行利 チーフプロデューサー／田中芳樹 演出／水田伸生・長沼誠 http://www.ntv.co.jp/mother/

第9話 引き裂かれる二人
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仁美と話し合いをした結果、継美の件が一段落した様に思えた。
朝、雑談をしながら朝食を取る。継美は歯が抜けた事を報告。
奈緒は明日、伊豆に行くことを告げて継美を学校に送り出す。

葉菜は継美に熱川にある銀行支店の口座に580万円を振り込めば
戸籍が取れる事を告げる。振り込みしたらすぐに市役所に行き
戸籍謄本で確認しなさいと告げる。明後日になれば戸籍を受け
取り普通の家族として生きられることを語る。

一方葉菜は580万円を捻出するために、スミレ美容室の土地を
売ろうとしていた。元々はスミレから譲り受けた物。彼女の
旦那で常連客の多田に、今でもスミレから店は借りているもの
だと思っていることを告げるが、多田は彼女があなたに与えた
ものだから好きにすれば良いことを告げ、土地の権利書を受け
取る。

その頃店には医師の珠美が奈緒を尋ねてやってくる。
珠美は葉菜がこれまでずっと一人だったこと。事情があるのは
分かるがこれ以上見ていられない事を口にする。奈緒は葉菜が
病気なのか?と尋ねると、急性骨髄性白血病だと告げる。
抗ガン剤治療で一時は落ち着いたが、その後地固め治療をする
必要があったのにそれを行わなかった事を告げる。最近は
不思議なことに体のことを忘れる程夢中になることが有るよう
だと告げる。しかし何故娘にもその事実を隠しているのか?

一方その頃北海道では駅の監視カメラから、奈緒と継美が列車
に乗る所が確認されていた。仁美はあれが間違いなく娘だと
告げる。

夜、継美が寝静まった後、葉菜と奈緒は話をする。
明日は早くに行って継美に海岸でも見せてあげてという。
咳き込む葉菜の事が気になるが、単なる風邪だと誤魔化す葉菜。

翌日、芽衣は圭吾の出勤時を待ち伏せして彼に逢う。
お腹の中の子供は貴方の子供ではない事を告げ、指輪を返す。
芽衣はそう告げたことを母や妹・果歩たちにも告げ、もうこの
子は他の誰の子でもなく私の子だと告げる。
芽衣は籐子に、奈緒に家に帰ってきて貰ったらどうかと告げる。
世間の目を見るのが母親ではなく、子供の目を見るのが母親で
有ることを告げる。
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戸籍を手に入れようとして伊豆に向かう奈緒たちだが、一方で
警察は被害届を受けて奈緒を未成年者誘拐の罪で、彼女の行方
を追っていた。

仁美の中の気持ちに収まりがついて居らずに、その非を奈緒に
ぶつけてくる。
こうなると戸籍を取ろうが取るまいが何の関係もなく、無条件
に奈緒と継美と葉菜の関係に終演を迎えるの待つことくらいしか
無いために、まさに四面楚歌の様な状況が描かれた。

最後の思い出の伊豆旅行となるで有ろう事は、火を見るよりも
明らかだったけれど、どんな形でこれらの擬似的親子の物語を
終結させるのか。

気になるのは葉菜の事実が奈緒に伝わったこと。
本当の親子が再会したことで、骨髄移植とかそんな展開になっ
て葉菜を助けるのかなと思うところも有ったけど、取りあえず
奈緒の容疑がどれ程の罪になるのかどうか。

鈴原家は芽衣も身辺整理して、腰を据えて奈緒のサポートを
決意したし、これまでの展開の引っかかっていた部分を全て
清算していく内容だった。

奈緒と継美の別れを遠方からのショットで撮って、継美が奈緒
の乗った車を追い掛ける描写を上手く描いていたし、その後に
対照的に継美のアップの表情で涙して叫ぶ場面など、とても
演出的にも凝ったものがある。

例え捕まったけれど、一石を投じる事は出来たのではないか
という気がするし、このまま親子関係を続けていく事が許されて
しまうのも違和感が有るので、展開としては収まるところに
収まったのかなという気がする。
施設に送られているだろう事が予告の中で見られたけれど、
今後奈緒と再会することがあるのかどうか。
「八日目の蝉」と比較するのもアレだけど、どんな結末が用意
されるのかとても楽しみだ。


鈴原奈緒 …… 松雪泰子 (35、長女)
鈴原芽衣 …… 酒井若菜 (26、次女・結婚を控える)
鈴原果歩 …… 倉科カナ (22、三女)
鈴原籐子 …… 高畑淳子 (55、母)

道木怜南《鈴原継美》 …… 芦田愛菜 (7)
道木仁美 …… 尾野真千子 (29、怜南の母。半ネグレスト状態)
浦上真人 …… 綾野剛 (29、仁美の彼)
木俣耕平 …… 川村陽介 (22、果歩の彼)
袖川珠美 …… 市川実和子 (36、医者)
加山圭吾 …… 音尾琢真 (33 芽衣の婚約者)
藤吉駿輔 …… 山本耕史 (33、記者)
藤吉健輔 …… 田中実 (38、大学の研究室)
望月葉菜 …… 田中裕子 (55、スミレ理髪店)

多田 …… 高橋昌也 (スミレ理髪店・常連客)

木内晶子、長谷川公彦、並木幹雄、吉田羊、泉晶子、西田奈津美
篠塚勝、萬井真代、山崎画大、辻しのぶ、高橋陽子、竹内義貴
佐藤祐一、橋本幸子、小林節子、浦田結乃

評価：★★★★★★★☆☆☆ (7.0)