Mother
(2010年4月期・日テレ22時枠)

脚本/坂元裕二
プロデューサー/次屋尚・千葉行利
チーフプロデューサー/田中芳樹
演出/水田伸生・長沼誠

http://www.ntv.co.jp/mother/


第10話 ひと目会いたい
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ついに奈緒は警察によって捕まる。
葉菜は参考人聴取として連行されると、自分が全て指示して
誘拐させた事を告げる。しかし奈緒自身が自分が誘拐したと
自供したことで、犯行が確定する。
籐子たちにも奈緒に逮捕状が出たことが知らされる。
奈緒は室蘭中央警察に護送され、更に色々と追及を受けること
になる。

一方鈴原家にもマスコミからの取材攻勢の電話が相次いで鳴り
響いていた。果歩にも内定していた会社から連絡があり、内定
は取り消しになる。

その頃怜南は道南白鳥園という児童養護施設に送られる。
龍平や夏実など同世代の園内の子と仲良くなる怜南。

藤吉は奈緒に面会し、虐待のことは公にはなっていないこと。
怜南は児童養護施設に連れて行かれたこと。警察も聞き込みか
ら、仁美の虐待の疑いを持っていてすぐにし家には帰さない
措置を取ったのだという。奈緒が怜南の事を継美だと告げると
藤吉は、今はもう怜南である事を指摘する。いつかまたあの子
にもう一度逢いたいとするが、藤吉はもう諦めたらどうかと
告げる。籐子が社長を辞めた事や、果歩が内定を取り消された
事を告げ、それでも貴方を少しも恨んでいない事を告げる。
家の人に償うことも考えた方が良いと言われる。

藤吉は葉菜の元にも足を運ぶ。
娘は起訴されて裁判が始まるという。藤吉は葉菜が30年前に
富山の八尾町に住んでいた頃に、自宅を焼いて夫を殺していた
事を知っていた。それを踏まえて、貴方が動くとその事実が
マスコミにバレるので静かにしていた方が良いと語る。

奈緒は刑事からの取り調べて、怜南に貴方のことを何と呼ばせて
いたのかと尋ねる。お母さんだと告げると、継美の母親になろ
うとしていた事を告げる。東京で小学校に通わせた理由は何か
と問われ、普通の生活をさせたかった事を語る。
虐待から怜南を救ったまでは良かったが、その後に母親としての
意識を持つことは、保護の観点から逸脱する行為であり、その
意思が有ったかどうかで裁判では重要な判決の分かれる所だ
ったのである。

9月22日、裁判が始まり、母親になろうとしていた事を奈緒は
認める。

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奈緒が捕まったことで、警察から事情聴取を受ける。
有罪で有ることがほぼ決定的な状況の中、奈緒の周りの人物は
彼女の逮捕劇によって大変な事態に陥っていた。

結果的に軌道が修正され、仁美や浦上が逮捕され、奈緒は執行
猶予付きの判決を受けることになる。

奈緒が周りにかけた迷惑は果てしない物があるし、それでも
奈緒を迎えてくれる家族の存在は、家族は血の繋がりだけでは
無い事を証明する形になった。

ドラマとしての興味は、奈緒と怜南が再開できるかどうかに
有ると思うが、ドラマでは一貫して怜南が順応性を発揮して
施設に慣れていく姿を描くと共に、怜南がこの状況をどう思って
いるのかを探っていくことになる。
一瞬怜南が奈緒の存在を忘れようとしているかに思えたところ
で、最後に発覚していく衝撃の事実という事で、電話でのやり
とりは単純ながらも、一つの画面の中に怜南と奈緒を一緒に
登場させる事で、面白い演出になったと思う。

少々判決が甘すぎる事もあるが、捜査が随分細かい所にまで
及んでいた所を見ると、情状酌量の余地は証明されたのだろう。

ドラマでは随分と逃亡の中で、怜南をどういう目で見ていたのか
に焦点が当たっていたけど、その辺の要素がほぼ虚仮威しの
ような形になってしまったのは残念。

さて最後に娘からの呼びかけに、奈緒は答えていくことになる
のか。
頭の良いやり方みたいなものは有ると思うのだけど、どういう
展開を見せていくのか。


鈴原奈緒 …… 松雪泰子 (35、長女)
鈴原芽衣 …… 酒井若菜 (26、次女・結婚を控える)
鈴原果歩 …… 倉科カナ (22、三女)
鈴原籐子 …… 高畑淳子 (55、母)

道木怜南《鈴原継美》 …… 芦田愛菜 (7)
道木仁美 …… 尾野真千子 (29、怜南の母。半ネグレスト状態)
浦上真人 …… 綾野剛 (29、仁美の彼)
木俣耕平 …… 川村陽介 (22、果歩の彼)
袖川珠美 …… 市川実和子 (36、医者)
藤吉駿輔 …… 山本耕史 (33、記者)
望月葉菜 …… 田中裕子 (55、スミレ理髪店)

塩見三省、長谷川公彦、青木鉄仁、吉田羊、村上和彦
朱源実、川蓮廣明、ふくまつみ、小林音子、鈴木福、石川裕司
ヘイデル龍生、結城さなえ、杉田ひより


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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