流れ星 (2010年10月期・フジテレビ月曜21時枠) 脚本：臼井素子、秋山竜平 脚本監修：伴一彦 音楽：井筒昭雄 演出：宮本理江子、石井祐介、並木道子 プロデューサー：中野利幸 http://www.fujitv.co.jp/nagareboshi/index.html

第7話 二人きりの夜
--------------------------------------------------------
健吾と梨沙の元に突然美奈子が現れ、自分がドナーになる事を
告げる。梨沙のお陰で決心が付いたという彼女。
突然のことに謝罪するが、考えた末の結論だという。
健吾と仲直りすれば、マリアも手術に納得してくれるのではない
かと梨沙が言ってくれたとし、美奈子もマリアを助けたい事を
訴える。そして健吾の事が忘れられなかったとし、三年間の
付き合いをここで終わらせたくないという。明日一緒にマリア
の元に行って欲しいと美奈子は健吾に頼む。

翌日、和子はマリアの様子を見に病院に行ってくるという。
友達が亡くなった事で相当ショックを受けているはずだとの事。
健吾の元に美奈子からメールが届き、仕事が終わったら連絡が
欲しいとし、いつもの陸橋で待っているという。

病院に行った和子に対して、マリアは父さんが亡くなった時の
事を尋ねる。死んだときにどのように思ったか?と告げると、
冗談じゃないと思ったと和子。言いたいことも言えずに死別
してしまったとすると、マリアは涼太とは最後に仲直りが出来た
事を告げる。
和子は梨沙について、確かに彼女は金のためにドナーになると
思っていたけど、今は違うみたいだと告げる。どうでも良い
相手に、あんなに本気で怒ったりはしないという。

一方病院では何者かからFAXが届く。
健吾が移植手術の為に臓器を金で購入したという内容のもの。
それを受け取った留美に対して、神谷は内密にして欲しいと
頼む。留美はすぐに修一に電話すると、FAXを送ったのは修一
だと認める。自分は梨沙の兄だとし、色々と教えてくれたことに
感謝すると告げる。

川本夫婦は、港で水族館の仕事をしていると、大きい荷物を
持った梨沙の姿を目撃する。千鶴は何をしているのか?と尋ねる
と、自分はもうあの家族ではないから出てきたとし、もう関係
ないと語る。

神谷は梨沙をカフェ"オリエンタル"に呼び出す。
病院に送られてきたFAXの件を告げ、梨沙の兄からのものではな
いか?と尋ねる。梨沙は、ドナーになるのを辞めた事を告げ、
元婚約者が変わりにドナーになるので問題は無いだろうとし、
もしもそれがダメならば自分がドナーになると告げる。金も
全て健吾に返すので臓器売買にはならないだろうと語り、どうして
も助けたいので手術してあげて欲しいと頼む。
--------------------------------------------------------

梨沙の説得によって美奈子がドナーになると名乗り出る。
しかし健吾はその事で梨沙が家から出て行ったことを知り、
心配して探すことになる。

もっとも懸念されていたマリア自身が移植手術を決断するまでを
描いた話だった。

色々説得工作を続ける中で、彼女の決断を後押ししたのは、
周りからの説得以上に、涼太が亡くなった事では無いかと思う
部分がある。
色々と助言を与えてくれた彼の存在は大きかったと思うが、
皮肉にも彼が移植待ちをしている事で、自分だけが邪道な方法
を使って助かる事は出来ないとする意固地になる部分も有った
のではないか。

移植手術を抜きにして、健吾が梨沙と美奈子、どちらに気がある
のか、そして梨沙は健吾の事をどのように思っているのかが
今後のドラマの興味として存在しており、一度切れてしまった
愛情が無惨にも修復できない事が描かれた。

今回一番安心したのは、修一のしていることが梨沙にも伝わった
という事。最終的に修一の暴走を止められるのは梨沙だけだろう
し、彼が現在何をしているのか把握しておくことは、最悪の展開
を迎えないためにも必要な事だと思う。

それにしても修一の存在が、相変わらず憎たらしい。
憎たらしいという感情を視聴者に抱かせるほどに、ドラマとして
は成功している部分が大きいのだろうね。


岡田健吾 …… 竹野内豊 (37、新江ノ島水族館の飼育員)
槇原梨沙 …… 上戸彩 (26、イメクラで働く)
神谷凌 …… 松田翔太 (28、神奈川県立藤沢大学付属病院・消化器外科の医師)
岡田マリア …… 北乃きい (17、神奈川県立由比ケ浜高校3年生・美術部)
安田瑞希 …… 川口春奈 (17、神奈川県立由比ケ浜高校3年生・美術部)
沢村涼太 …… 桐山照史 (17、病院で入院)
川本千鶴 …… ちすん (32、新江ノ島水族館の飼育員)
中島留美 …… 北川弘美 (29、病院・消化器外科の看護師)
柏原裕也 …… 中川真吾 (27、新江ノ島水族館の飼育員)
川本順二 …… 杉本哲太 (42、新江ノ島水族館の飼育員)
相澤美奈子 …… 板谷由夏 (37、健吾の婚約者)
岡田和子 …… 原田美枝子 (57、健吾とマリアの母)
槇原修一 …… 稲垣吾郎 (35、梨沙の兄)

柏原裕也 …… 中川真吾 (水族館従業員)
谷中 …… 田口主将 (医者)
冴子 …… 上野なつひ (タブロイド紙の記者)

神崎智孝、茂木和範、藤井亜紀、上村愛香

評価：★★★★★★★☆☆☆ (7.0)