流れ星 (2010年10月期・フジテレビ月曜21時枠) 脚本：臼井素子、秋山竜平 脚本監修：伴一彦 音楽：井筒昭雄 演出：宮本理江子、石井祐介、並木道子 プロデューサー：中野利幸 http://www.fujitv.co.jp/nagareboshi/index.html

第9話 引き裂かれた絆
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健吾の家から出て行くことに決めた梨沙だったが、もう一度
水族館のクラゲが見たくなったとして、水族館前に居るのを
健吾が見つけ抱きしめる。クリスマスが近付くと水族館のイベ
ントとして毎回グラスタワーの中にクラゲを入れて見せるの
だと告げる。
梨沙は健吾と出会った時には暑かったけど、色々と有りすぎて
あっという間にクリスマスの時期に来たことを呟く。健吾は
これからはゆっくり行こうと梨沙に語る。

日刊タイムズ誌の岩井冴子が健吾の職場にやってくる。
健吾に新聞を見せ、契約結婚について取材させて欲しいという。
話すことはないとするが、不正をせず脳死ドナーを待っていて
それでも間に合わない患者は多数いる事を告げるが、健吾は
仕事中だからと語る。冴子はこれからが大変ですよと告げる。

医師の谷中は神谷に対して、新聞を突きつける。
神谷は全ての責任は自分にあるとし、予め用意していた辞表を
出すが、病院では患者の事情は知らなかったという事になった
とし、辞表を突き返される。

和子が帰宅すると梨沙が待っていた。またお世話になります
という梨沙は、和子の様子が可笑しいことに気がつく。
そんな中家にも取材依頼の電話が鳴り梨沙は、和子が疲れてい
る原因を知る。

マリアはリハビリする中、神谷に会うと外出はまだ出来ないの
か?と尋ねる。今日は双子座流星群が見える日だと告げると
感染症の恐れも有るから許可は出来ないという。マリアは写真
を撮られるかも知れないしねとし、全ての事情を知っていた。
その上で迷惑をかけてごめんと謝罪する。

修一は冴子に会うと、記事を訂正して欲しいという。
記事には梨沙がキャバ嬢をしており、金に困って臓器売買を
行った事が書かれていた。修一は健吾に騙されたのだとするが
300万円を一括返金した事を掴んでいるという。それは岡田が
妹を騙すために払った金で、妹は目的が肝臓だと知らず
結婚させられたのだと告げる。ジャーナリストとして、一人の
女性として許せないでしょう?と訴える。

水族館の掲示板にも記事が掲載されたことで話題は臓器売買に
関するもので溢れていた。
健吾は帰宅すると外で梨沙が星を眺めていた。梨沙は健吾に
新聞記事のことは和子から聞いたとし、あんたも私がイメクラ
嬢をしていなかったら声を掛けなかっただろう?という。健吾
はあの時は妹を助ける為に必死でそんな事は考えなかったと
告げるが、今は違うとし、梨沙の事を苦しめたくはないという。
梨沙はマリアから先ほどメールが有り、変わりに星に願い事
をしておいて欲しいと頼まれたと告げる。
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新聞・週刊誌によって、水族館で働く男がキャバ嬢相手に金で
臓器売買したことが公になる。
お世話になっている病院や水族館、そして何よりも梨沙自身に
迷惑がかかることを知り、健吾は決断を求められていく。

健吾の取った行動はサプライズとしては十分なものだが、
自分一人が罪を被っただけで、梨沙を守れるのか、そして問題解決
に向かうのかといわれるとちょっと弱い気がする。

所詮週刊誌のネタだし、人の噂も七十五日って感じもするが、
マスコミのえげつなさが上手く描かれていたと思う。
事実がどうであれ、売れるネタになれば良いと思っているの
だろうね。

梨沙の事を家族として妹として手放したくない修一の行動も、
思惑通りに操れなかったことで、より泥沼化していく。

臓器売買に於ける世間からの非難よりも、健吾が仕事を辞めた
上での生活費の問題とか、梨沙の入院費の問題とか、
手術してそれ程経っていないにもかかわらず、梨沙が走っている
シーンとかそんなシーンの方がリアルに怖い物が有る。

健吾も安易に好きだと言ったり、キスしたり、同情的になら
ないところは、このドラマの好感の持てる演出だ。


岡田健吾 …… 竹野内豊 (37、新江ノ島水族館の飼育員)
槇原梨沙 …… 上戸彩 (26、イメクラで働く)
神谷凌 …… 松田翔太 (28、神奈川県立藤沢大学付属病院・消化器外科の医師)
岡田マリア …… 北乃きい (17、神奈川県立由比ケ浜高校3年生・美術部)
安田瑞希 …… 川口春奈 (17、神奈川県立由比ケ浜高校3年生・美術部)
沢村涼太 …… 桐山照史 (17、病院で入院)
川本千鶴 …… ちすん (32、新江ノ島水族館の飼育員)
中島留美 …… 北川弘美 (29、病院・消化器外科の看護師)
柏原裕也 …… 中川真吾 (27、新江ノ島水族館の飼育員)
川本順二 …… 杉本哲太 (42、新江ノ島水族館の飼育員)
相澤美奈子 …… 板谷由夏 (37、健吾の婚約者)
岡田和子 …… 原田美枝子 (57、健吾とマリアの母)
槇原修一 …… 稲垣吾郎 (35、梨沙の兄)

柏原裕也 …… 中川真吾 (水族館従業員)
冴子 …… 上野なつひ (タブロイド紙の記者)
谷中 …… 田口主将

桜井聖、澁谷武尊、浅里昌吾

評価：★★★★★★★☆☆☆ (7.0)