夏の恋は虹色に輝く
(2010年7月期・フジ月曜21時枠)

脚本:大森美香
プロデューサー:三竿玲子
演出:澤田鎌作、小原一隆

http://www.fujitv.co.jp/natsuniji/index.html


第6話 君にキスした…
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大雅は演技の本を見に本屋へと足を運ぶと、海と同じ年齢の子
を見掛けて想像する。今頃詩織たちは里帰りして何をしている
のかと。

一方詩織と海は、亡くなった夫の墓参りへ。
海は学童の友達・三池蒼空にアサガオを預けて来たと告げると
詩織は、彼が海の初恋の相手なのか?と尋ねる。しかしまだ
好きとか良く解らないという海。しかも男子なんて嫌いだと
言うと、詩織はパパも男子なのだからそんな事を言ったら悲し
むと告げる。パパはとても素敵な人だったと告げる。そんな
二人を呼びに義母の君江が呼びに来る。

九州の実家は、祖母のユキを筆頭に、母・君江、父・雄三、
長女・真弓、長男・勇樹、次男・春樹の家族。詩織は長男の
勇樹と結婚していたが、ボリビアでの飛行機墜落事故によって
未亡人となってしまう。
みんなで食事をするときに近況を語り合い、詩織は現在芸能
事務所で働いている事を告げる。事務所には航太郎の息子・
大雅が居ることを告げると、世の中・二世ばかりだと言われ、
そんな俳優とどういう関係なのかと問われる。芸能界とは
あんまり深い関わりを持たない方が良いと言われるが、思って
居たほど特異な世界ではないことを告げる。

桜はドラマ撮影。現場には付き人の志賀だけでなく、演技の
勉強をするために大雅も来ていた。航太郎の撮影の時には
一度も来たことがなかったという大雅は、もっと父親の演技を
見ていれば良かったと後悔する。

真知子は航太郎が受賞したトロフィーを、是非とも事務所で
管理して欲しいと頼む。青木は大事そうにトロフィーを磨く中、
真知子と大雅に「あなたと夢温泉」という大きな仕事が入って
来たことを告げる。しかしこんな仕事を二人は引き受けてくれ
るか?と頭を抱える。
青木は真知子に電話すると、二つ返事でokを貰う。大雅と旅
なんて楽しそうだと快諾。

一方桜の仕事が終わると、大雅は譲と一緒にバーに来ていた。
譲は桜を誘ったのに、何故お前が来るのかと不満顔。
そんな中、大雅は譲に一つ聞きたいことがあると尋ねる。
2年前まで一緒にオーディションに参加する機会が多くあり、
その時は殆ど差がなかったのに、何で今はこんなに差が付いて
しまったのかという事。何か特別な事をしてきたのか?と尋ねる
と、特に特別な事はしていないが、特別な感情を抱き続けてきた
事を告げる。それは君への憎しみだという譲。初ドラマ"恋して
美少年学園"の吉田役は本来、自分が獲得する役だったが、
プロデューサが航太郎の息子という事で宣伝効果になるとして
大雅の起用が決まったのだという。あれ以来二度と負けない
様、アルバイトをしながらコツコツ頑張ってきたと告げる。
金持ちのボンボンにこの気持ちが分かってたまるかとしながらも、
そんな感情を抱いてきた事は、今の演技力にも繋がっている
のでほんの少しは感謝していると告げる。
大雅は、自分もアルバイトをしてみるかと呟く。役者は楽な
職業だとされがちだが、20歳代の82%は何らかのアルバイトと
掛け持ちをしている事実を告げ、こんな仕事は好きじゃないと
やっていられないと告げる。俺達、結局役者が好きなんだよな
と珍しく意見を共有する。そんな二人の姿を見た桜は、こんな
に仲良かったっけ?と驚く。

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大雅は詩織が実家に帰ると聞いて、二度と戻らないのではないか
と心配し、ターミナルにまで確認にいく。その行動が詩織に
どんな影響を与えるのか。

元々大雅は真面目で誠実な人物だけど、芸能界に於いては
人生経験が足りなく演技者としてはなかなか芽の出ない人物
だった。そんな彼は演技のために必要な物は何かを掴んでいき
実行に移していく。

愛だ恋だの意識が徐々に明確化されていき、色んなベクトルが
複雑に絡み合う中で、どのベクトルが互いに結びついていくの
か。

譲から話しを聞くわけだけど、プライドをかなぐり捨ててライ
バルからそんな話しを聞く大雅の性格を見る話だし、そんな
彼に誠実に受け答えする譲も、そんなに悪い人物ではなく
愛着が沸くような部分が有ったのでは無かろうか。
桜があなた達、何時の間に仲が良かったのか?という言葉が象徴
するように、二人は実は良い関係が築ける間柄なんだろうな。

大雅の今後の可能性を感じさせることとして、今回旅番組では
有るがそのプロデューサから嬉しい言葉を掛けられた訳だし、
難攻不落の詩織という人物を自分に目を向けさせたことで、
彼自身に説得力の有る人物像を築くだけの素質と魅力が有ること
は伺える。

大雅は何度も詩織にアプローチした結果、ようやく相手の気持
ちを揺り動かす事が出来た訳だが、皮肉にも桜が投げかけた
言葉が、詩織自身に自分の気持ちと向き合う機会を与えてしまっ
た様で、桜がちょっぴり可愛そうな感じもする。ただ桜に関して
は、譲と落ち着くところに落ち着きそうな感じだね。


楠大雅 …… 松本潤 (26歳、次男)
北村詩織 …… 竹内結子 (30歳、子持ち)
楠大貴 …… 沢村一樹 (35歳、長男)
宮瀬桜 …… 桐谷美玲 (22歳、芸能人)
植野慶太 …… 笠原秀幸 (25歳、二世タレント)
伊良部譲 …… 永山絢斗 (26歳、実力派俳優)
青木久雄 …… 松重豊 (42歳、事務所)
楠航太郎 …… 伊東四朗 (65歳、名俳優)
楠真知子 …… 松坂慶子 (55歳、妻)

鳩間新市 …… 小倉一郎 (事務所)
志賀光治 …… 大下源一郎 (事務所)
山本とし子 …… 猫田直 (楠家のお手伝い)
北村海 …… 小林星蘭 (詩織の娘)
野崎佳奈 …… 小松彩夏 (副担任)
三池蒼空 …… 井上瑞稀 (上級生)
陽菜 …… 春日香音 (海の同級生)
太郎 …… 中西龍雅 (海の同級生)
鳥山 …… やべけんじ (学童の先生)
曽我部 …… 本田清澄 (大貴の学校の教師)

北村君江 …… 市毛良枝 (母)
北村雄三 …… でんでん (父)
北村真弓 …… 肘井美佳 (長女)
北村ユキ …… 小野敦子 (祖母)
北村春樹 …… 塚本高史 (次男)
オギちゃん …… 青木和代 (真知子の旧スタッフ)
さとちゃん …… 松田真知子 (真知子の旧スタッフ)
日向雅夫 …… 島津健太郎 (旅番組のプロデューサ)


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