ねこタクシー (2010年1月) 脚本:永森裕二・イケタニマサオ・田村計・相原光・柳澤里恵 演出応援:野尻克己 音楽:野中"まさ"雄一 プロデューサー:飯塚達介・森角威之 ラインプロデューサー:岩城一平 編集:石川真吾 http://www.nekotaku.info/ |
第8話 だいじょうぶ
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AM6:12。
タクシー会社には足きりというものが有る。売れ上げ目標に
達していないときには、歩合が減るという物。
しかし最近勤は、景子から毎日ノルマを達成していると言われ
何があったのか?と問われる。そんな勤のことを、同僚の美濃部
は見ていた。
AM7:34。
勤は先日、娘・瑠璃の家庭訪問の際に先生に対してなんてしょ
うもない事を話したのかと反省する。
PM6:34。
ファミリーマートで一休憩しようとタクシーを止めると、そこ
で楽器コントラバスを持った中学生・泉昌人が佇んでいるのを
見かける。昌人は勤を見かけると、この楽器を乗せてくれる
か?と問われ、一応努力するがあまりの大きさで座席に乗せる
事は不可能だった。
勤はそこで食事休憩。しかし昌人が動かずそこで佇んでいた
ので改めて声を掛ける。
昌人は今夜ブラスバンドの大会が有るとし、もう始まっている
頃だという。行ってもしょうがないかもしれないが、一応
行ったという事にしておきたいと少年は語り始める。
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勤は娘の家庭訪問の場でミスを犯したのではないかと反省する
中、一人の少年と出会う。彼は娘・瑠璃と同じく受験を控えた
中学3年生。そんな彼は、中学時代にやり残したことが有るの
では無いかと気がつき、突然3年生になってブラスバンド部に
入ったというが・・・
年齢は違えど勤は自分に似た少年の姿を見てそんな彼に協力
する姿があった。
なんと言ってもルールを守って生きてきた彼が、少しばかりの
ルールを破ることで顧客の心を掴んでいくという意味で、
沼尻とのエピソードが上手く活きてくる作り。
人は物事を始めるときに、何故自分はそんな事を始めたのか
と深く考える生き物だが、始めた事こそが大切だとして、
その理由に深く言及せず、勤らしい答えを導いていく。
タクシー運転手が客に初めての経験をさせるというとても
興味深いエピソードだし、普通ならば初めてタクシーに乗った
事など覚えているはずもない事だけど、象徴的なエピソードを
通して、想い出の一つとして上手く人々の記憶に刻み込める
ような内容だったと思う。
娘をタクシーに乗せた際の夜景の美しさなんかも感じるもの
だったし、親子で話し合いながら信頼感を確認し合うシーン
など、今までには決して無かった親子関係の姿を見せられたよ
うで、ほのぼのと出来る内容だった。
間瀬垣 勤 - カンニング竹山 (40歳。元中学校の教師) 間瀬垣 真亜子 - 鶴田真由 (勤の妻。中学校の教師) 間瀬垣 瑠璃 - 山下リオ (勤・真亜子の娘。中学3年生) 沼尻 崇 - 甲本雅裕 (タクシー会社勤務の運転手) 山梨 景子 - 李千鶴 (タクシー会社の無線配車係) 真泉 平 - 高橋長英 (タクシー会社の営業所長) DJみちる - 加藤英美里 (コミュニティラジオ局「FMムカデ」のDJ) 美濃部進 - リッキー (タクシー会社) 御子神さん - みーすけ(オスの三毛猫「御子神」) 藤堂武忠 - 山田明郷 (病院通い) 二宮則男 - 日野陽仁 (謎のサラリーマン) 町田麻美 - 味里 (アレルギーの客) リンリン - 澁谷晶己 (キャバ嬢) 山田高志 - 佐々木卓馬 (瑠璃の担任、柔道でインターハイ) 沼尻ケンタ - 鈴木大輝 (入院) 泉昌人 - 深澤大河 (コントラバスの客) 日高里菜 評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0) |
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