黄金の豚 -会計検査庁 特別調査課-
(2010年10月期、日テレ水曜22時枠)

脚本:吉田智子
演出:佐藤東弥、南雲聖一
プロデューサー:大倉寛子、内山雅博
シニアチーフクリエイター・プロデューサー:櫨山裕子

http://www.ntv.co.jp/buta/


第2話 警察ヤミ宴会に喝!
--------------------------------------------------------
久留米から引き抜きにあった芯子は、仮釈放中の身でありなが
ら会計調査庁に就職することになる。
そんな芯子に対して、何処か常人と違うと感じた工藤は詮索
しようとするが、それ以上の詮索は死を意味すると告げ、牽制
する。
芯子は帰宅すると、テーブルにはおにぎりが置かれていた。
おかずはみぞれが全て平らげたという母。食べたければ金を
稼げという。どうせ長続きしないのだろうと母は告げる。

翌日、明珍はご機嫌で登庁する。先日の件を解決した事で局長
に誉められたのだという。次は実地調査をするという明珍は、
警察署の機密費流用疑惑を調べることになったという。
司法検査は三課の仕事の筈だが、先日金星を挙げた我がチーム
に回ってきたのだという。金田は処理できない案件が回って
来ただけだと感じる。芯子は仮釈放の身であり、警察署への
出向には抵抗感があって辞退しようとするが、既に出向者リスト
を提出しているので無理だという。

2時に警察署へと出向すると、外では警察官が出迎えていた。
慣例の一つで、脅しやプレッシャーを掛けているのだという。
署長の竹中誠治朗や副署長の武藤は、早速資料を用意するとし
周りに警察官をはびこらせて調査を行う環境を整える。
肩越し検査そのものだった。
機密費の領収書はないのか?と問うと、一部公開するという。
工藤は古い領収書の中に同じ筆跡のものが複数枚有ることに
気がつき、明らかな偽造でないかと言う。それは4年前の11月
4日。話によると宴会が行われていたという。額にして12万円。
これは氷山の一角かも知れないと勘ぐる。しかし警察に深く
切れ込むのはやめておいた方が良いと金田は語る。芯子もまた
この前の調査とは違い穏便に済ませようとする所に、工藤や
角松は違和感を感じる。

芯子は久留米に相談すると、過去30年間一度も機密費に関して
は調査の課程であげられたことのないブラックホールである
事を告げる。

--------------------------------------------------------

警視庁の機密費流用問題に会計調査庁は切り込むことになる。
上層部同士で助け合いが行われる中で、芯子は自分の正体が
ばれる事を恐れてなかなか深くは切れ込めずにいた。しかし
警視庁が犯していた事は、金の問題だけでなく市民に対しても
傷つけている事で、芯子は奮起していく。

うーん、なんというか雑な作りばかりが目立つドラマ。

篠原涼子さん出演のドラマは、彼女が結婚して以降、どれも
からぶっている感じがするのは気のせいだろうか?
彼女自身に能力やカリスマ性が有るという事を描くあまり、
とんでもないような奇跡的な偶然が彼女の元に舞い込み、
それが一気に真相解明への道へと続くために、どうもドラマが
胡散臭い。

たまたま母親が呼んでいた新聞が領収書の日付と同じ日であっ
たり、上層部が飲み代などに使っている事をあっさりと情報
として仕入れてきたりする辺りに、なんの説得力もなく、
機密費の領収書を提出するにせよ、あんな都合の悪い領収書を
出すような事をするわけが無いと感じてしまう。

こういう内容のドラマを一話完結で描いてしまう事への安っぽ
さなんかも感じる所だろうか。

機密費を使って飲み屋で宴会していた事と、警察官が泥酔した
状態でベビーカーにぶつかる事故の流れが4年前の事なのに
今日の日のことのように鮮明に描きすぎる所が、ちょっと
違和感があるかな。

あんな式典で発表しなくても、マスコミに密告したらどうだろ
うか?

人間関係に於いては面白く描かれているだけに、もう少し証拠の
積み重ねに於ける段取りのバランスを考慮して欲しい。


堤芯子 …… 篠原涼子 (37、会計調査庁・特別調査課・調査官)
工藤優 …… 岡田将生 (23、特別調査課・調査官補)
角松一郎 …… 大泉洋 (37、特別調査課・主任)
金田鉄男 …… 桐谷健太 (31、特別調査課・調査官)
茶々万史郎 …… 近藤芳正 (特別調査課・検査官)
芦田隆一 …… 山崎大輔 (特別調査課・検査官)
明珍郁夫 …… 生瀬勝久 (45、特別調査課・課長補佐)
久留米勲 …… 宇津井健 (58、特別調査課・検査官)

梅ちゃん …… 矢沢心 (キャバクラ「年増園」)
マリリン …… 能世あんな (キャバクラ「年増園」)
堤啄子 …… もたいまさこ (58、芯子の母)
堤みぞれ …… 山口紗弥加 (32、芯子の妹)

小柳心、三村恭代、吉田桂子、井川哲也、稲葉大助、甲斐秀雄
五位野隆雄、小嶋マコト、関野昌敏、錦田茂仁、比佐仁
藤井宏之、藤本悠輔、吉田宗洋、紺野彩夏、延命杏咲実
木村啓介

堺 …… 渡辺哲 (東京警察署・警務課)
竹中誠治朗 …… 高橋長英 (東京警察署署長)
武藤 …… 綾田俊樹 (東京警察署副署長)
とんちゃん …… 田口浩正 (南麻布署捜査官)
橋本香帆 …… 石井香帆 (歩道橋から突き落とされ怪我)
香帆の母親 …… 川先宏美
警察庁長官 …… 茂木和範 (式典にて)

山田洋、ト字たかお、青木和代
柴田次郎、田中啓三、岩守真志、江藤純
金井俊太郎、小山紘徳、三洲悠暉、渡来敏之、廻飛呂男
佐々木光弘、児島功一、松本裕


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system