黄金の豚 -会計検査庁 特別調査課-
(2010年10月期、日テレ水曜22時枠)

脚本:吉田智子
演出:佐藤東弥、南雲聖一
プロデューサー:大倉寛子、内山雅博
シニアチーフクリエイター・プロデューサー:櫨山裕子

http://www.ntv.co.jp/buta/


第5話 ゴチ好き教育者に喝
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茶々は明珍を呼び出すと、芯子について調べて欲しいと頼まれる。

優は芯子を迎えに行くついでに、堤で朝食を食べる。
その時みぞれは優に、店の客から遊園地のチケットをもらった
ので一緒に行かないかと誘う。

芯子らは出勤すると、9時前に出勤したにもかかわらず忙しなく
働く社員の姿を目にする。内閣への報告書の期限が迫っている
とし一郎は報告書作成が優先事項だという。
一郎は芯子の報告書ががさつな点を指摘する。しかも公文書で
有るにもかかわらず落書きの跡。
そんな中、明珍補佐が職場にやってくる。なんだか様子が変な
事を一同気がつく。

そんな中、
楡の木小学校の耐震工事について、小学校は60人の
生徒数なのに、工事費の申告が800名分になっている事に違和感
を感じ、調査することになる。
実際に小学校に行くと、
花村晴男校長の下、何故かラジオ体操
する生徒達の姿があった。

花村に話を聞くと、生徒の一人・
手塚マルオが夏休みに欠席した
分を取り戻したいとの事で始めたという。両親が離婚し、マルオ
は父方に引き取られたことで、友達と遊ばなくなったが、何故か
そんな事を言い始めたというのである。多分皆勤賞を取る事で
ノートが受け取れるのでそれが目的ではないか?というもの。
父親は最近勤め先をリストラされたみたいだという。
そんな中、工事費の申告の件について尋ねると、全校舎を工事
する事になったからだという。工事の件は学校に権利が有るわけ
ではなく、
教育管理委員会が決めた事だという。

早速教育管理委員会の
錦武久を尋ねると、花村とは大学時代の
同期だという。現在教育管理委員会では、ラジオ体操に変わる
のびのび体操を作る事にしたとし、そのマスコットキャラクター
ののびのびくんが出来ていた。そのグッズが妙に豪華な所に
目が付く。しかもその体操を広めるために、公益財団法人の
のびのび体操協会を設立している事が分かる。
体操に参加したときのスタンプ手帳も豪華で、一枚100円くらい
のコストがかかっているように感じる。全国の小学生は719万人
おり、コスト的には7億円かかっていた。芯子は欲の臭いがすると
して、疑いを持ち始める。


のびのびくん。このキャラクターは人気が出る筈だ!!
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茶々は芯子の過去に疑問を持つ中、芯子ら現場の調査官は、
不正に使われているとする小学校の耐震工事費について
調べ始める。すると工事には教育管理委員会が全権を握っており
彼らは更に公益財団法人を作って金を横領しようと企んでいる
事が発覚していく。

特に会計調査庁・特別調査課のメンバーでなくても気がついた
であろう不正の問題。
ドラマとしては公益財団法人が如何に抜け道を使って、税金を
無駄遣いしているのかを描いているのと共に、公益法人は他にも
8000も有るとする数字自体を掲示したい意図が有ったのかも知れ
ない。

確かに杜撰な金の流れだけど、現在民主党が行わう事業仕分け
での公益法人とのやりとりを見ると、普及活動と称して誰もが
こんな感じに必要もない形で税金を引き出し使っている事が
伺える。
数が多すぎて一切、手をつけようともしない堕落っぷりと、そんな
事実を喚起するためにも、ドラマとしては案外この手の安易で
安っぽい描き方をしているのかなと思う所もある。

年増園キャバ嬢たちの制服が、少女時代のPVに出てくる格好
みたいでとても萌えるものがあった。その中でも今回はシングル
マザーのマリリンが積極的に感情を露わにしてかかわってくる。
そんなキャバ嬢たちとデートと称して遊園地で何らかの重大な
目撃が有ることは見え見えの展開だったし、金田が珍しくデート
に積極的だったところや、何故かマリリンの娘にアヤカに嫌わ
れてしまう所など、細かいがとても笑えるものがあった・

本線以外にも芯子の素性に迫りつつ有る明珍が彼女の人物像に
迫り決断を求めていくところや、その決断が明珍にとって生死を
分ける決断になること。日本のドラマのワンパターンとして
相変わらず、上層部の圧力と対峙していくことになる展開だが
まぁ先は見えているかな。

そういえば「ハケンの品格」で書類のまとめ方を厳しく指導して
いた篠原涼子さんが、このドラマでは逆に不手際な一面を見せる
所は興味深かったね。


堤芯子 …… 篠原涼子 (37、会計調査庁・特別調査課・調査官)
工藤優 …… 岡田将生 (23、特別調査課・調査官補)
角松一郎 …… 大泉洋 (37、特別調査課・主任)
金田鉄男 …… 桐谷健太 (31、特別調査課・調査官)
茶々万史郎 …… 近藤芳正 (特別調査課・検査官)
芦田隆一 …… 山崎大輔 (特別調査課・検査官)
明珍郁夫 …… 生瀬勝久 (45、特別調査課・課長補佐)
久留米勲 …… 宇津井健 (58、特別調査課・検査官)

梅ちゃん …… 矢沢心 (キャバクラ「年増園」)
マリリン …… 能世あんな (キャバクラ「年増園」)
堤啄子 …… もたいまさこ (58、芯子の母)
堤みぞれ …… 山口紗弥加 (32、芯子の妹)

小柳心、三村恭代、吉田桂子、井川哲也、稲葉大助、甲斐秀雄
五位野隆雄、小嶋マコト、関野昌敏、錦田茂仁、比佐仁
藤井宏之、藤本悠輔、吉田宗洋、紺野彩夏、延命杏咲実
木村啓介


花村晴男 …… 矢崎滋 (楡の木小学校・校長)
錦武久 …… 日野陽仁 (教育管理委員会・会長)
手塚マルオ …… 濱田龍臣 (生徒)

細川洋平、瀬尾智美、藤原邦章、加山到、佐々木卓馬
祖父江進、山口みよ子、立花彩野、清水恵理、原ノ園理恵
金本有奈、江良陽彩、村田義仁、小松崎彩乃


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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