パンドラII 飢餓列島 脚本：井上由美子 プロデューサ：青木泰憲、小椋久雄 監督：河毛俊作、小林義則 音楽：佐藤直紀 http://www.wowow.co.jp/dramaw/pandora2/

第3話
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遺伝子組み換え情報の入ったUSBを咲子に預けた護は、長野の
研究所に一人足を運ぶ。そこで何者かが研究所に侵入し、PCか
らデータを盗み出そうとしていた。急いで追い掛けるが外に
逃げ出してしまう。護は追い掛けるが、外で出会したのは周子
だった。逃げたのは大倉で、彼は生きていたのである。

大倉は護に階段から突き落とされて、吉良の車で病院に向かう
途中、吉良に対して護の言うとおりこの技術を金儲けの道具に
してはいけない事を口にする。金が全てではない事。間違って
いるのは吉良の方だと告げると、吉良は突然病院には向かわず
車を走らせるのを止めてしまう。

護は周子に襲われた事を告げる。周子は盗まれた物は何かと尋ね
もしかすると、データや組み替えしたコーン自体を盗まれたので
はないかと尋ねる。しかしデータはPCの中にはないし、コーンを
盗んだとしても一代では育たない様に施してあることを告げる。
周子に何故ここに来たのかと尋ねると、彼女は大倉のことを
口にし、彼は何処にいるのかと護に尋ねる。

その頃、吉良は問い合わせのあったカナダの会社のことを調べ
させる。そして詩織を呼び出し、護を逃がしてしまった事を
問い詰める。君一人で護を護衛させているのは、人数を掛ける
事でリスクが高まる事を防いでいるからだと告げる。この仕事
は信頼できる人にしか頼めない事を告げ、護を連れ戻せと語る。

周子は研究所のコーンを見て、これは出来損ないであると告げる。
周子は農家の家で育ったことを呟き、子種もなくコーンではない
という。どうせ研究も金儲けのためだろうと告げるが護はそれを
否定する。誰の心にも美しい気持ちが存在することを告げ、
周子にもそれが有るはずだと告げる。
周子は4月18日に荒川で見つかった焼死体の事を口にし、大倉を
焼き殺したのではないか?と告げる。8時頃のアリバイを尋ねる
が護は記憶を失っていた。周子は大倉の使っていた手袋を密かに
盗みだし、研究所を後にする。

一方大倉は謎の殺し屋に研究所にデータが無かったことを報告
する。殺し屋は誰のお陰で生きていられると思うのかと問い詰め
早く探すよう命じる。
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護の開発したコーンの利権を巡って争奪戦が起こる中、吉良は
弱味を握って護を縛り付けようとする。それは大倉殺しは護の
手で犯した物だという事。しかし捜査が進んでいく内に、焼死
体は別人であると発覚していく。

いよいよ日本国に迫る来る飢餓列島の事実がマスコミによって
流され始める。それをリークしたのは誰でもなく官房長官の
武藤忠雄だった。国民はそんな事実を知って、どんな行動を起
こすのか。

ドラマとしての着眼点は悪くないけれど、やはり飢餓列島だと
今の段階で言われても、あまり緊急性を感じないのは日本に
居るからなのだろうか。
食料は穀物だけではないし、加工品やらその他の食料でも十分
に食いつなげるような気がしてしまうからだろうか。

ドラマとしての意外性は、早くも焼死体が大倉本人ではないと
言う事実が護本人にも伝わったことだ。
護は吉良に良いように操られていく展開だと思っていただけに、
ここで事実が明らかになった事は、今後の展開を予想できなく
してしまった。

相変わらず護の記憶が飛んでいる所が不気味に写るが、政府の
保護下として接触した事実は少し今後の展開を明るくするもの
かもしれない。

ただ慎重に相手を選んでいるのかも知れないが、研究してから
実用化に向けた取り組みがあまりに遅すぎで、机上の空論の
様な状態で世間を賑わせている様な感じしか起こらないかな。


鈴木護 …… 佐藤浩市 (農学博士)
八木沢周子 …… 鈴木京香 (警視庁捜査一課・班長)
吉良英彦 …… 勝村政信 (キラーズ社)
太刀川春夫 …… 山本耕史 (毎朝新聞記者)
滝口詩織 …… 水川あさみ (英彦の秘書)
謎の中国人 …… 温水洋一
大倉均 …… 北村有起哉 (護の助手)
平岩徳子 …… 余貴美子 (内閣総理大臣)
武藤忠雄 …… 宅麻伸 (内閣官房長官)
磯田俊介 …… TETSUYA (警視庁捜査一課)
川久保光悦 …… 勝部演之 (農林水産大臣)
今川咲子 …… 霧島れいか (港東大学付属病院)
熊谷治作 …… 半海一晃 (科学研究所)
内海壮太 …… 永倉大輔 (警視庁捜査一課)
水野玲一 …… 小川隆市 (経産大臣)
赤松大作 …… 中平良夫 (外務大臣)

小須田康人、野村昇史、中倉健太郎、加藤圭、中西俊彦
上田晴美、岩田智幸、芝井美香、今村優、石黒圭一郎
齋藤陽介、西川康太郎、菅原大吉、近江谷太朗

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)