パンドラII 飢餓列島 脚本：井上由美子 プロデューサ：青木泰憲、小椋久雄 監督：河毛俊作、小林義則 音楽：佐藤直紀 http://www.wowow.co.jp/dramaw/pandora2/

第4話
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護が何者かに連れて行かれる。
周子は車のナンバーを調べると内閣の関係者が登録している
ものだと分かる。周子の相棒の磯田は、政府が関わっているの
ならばこのヤマをこれ以上追うのは危険ではないかとするが、
周子は捜査を辞めようとはしなかった。

一方護は武藤や平岩総理の居る官邸に連れて行かれる。
武藤から現在の日本に於ける食糧事情を説明され協力を求め
られる。すると護は協力するには条件があると告げる。それは
誠意を見せて欲しいというものだった。これまで自分の周りに
は、金と権力を求めるものばかりだった事。吉良の同様で、
彼の会社とは縁を切ったという。信頼に足ると分かれば、この
技術を政府に託すという。総理はどうすると誠意を見せられる
のかと尋ねるが、それは自分で考えて欲しいと告げる。全ては
国が金儲けにかまける余り食糧政策を怠ってきたのが原因だと
いう。武藤は護の身を守るためにも自分たちが用意した場所に
滞在して欲しいと頼むが、自分の身は自分で守るとして、護は
出て行ってしまう。

吉良と詩織は、殺し屋のアパートを訪れる。
すると大倉が生きている事を知って殺し屋を問い詰める。
しかし吉良は大倉を見ると寧ろよく生きていてくれたと告げ、
協力するよう告げる。まだこの技術の特許は取っていないので
護より先に特許を申請しようという。しかし大倉は、自分は
安全性の試験を担当していただけなので先生のデータを見ない
限り遺伝子組み換えについては分からないという。先生は
大抵大切なデータはUSBメモリーに入れていた事を告げ、誰かに
預けているのかもしれない事を口にする。

一方護は荷物を取りに詩織たちが用意したホテルにいく。
詩織は護に何とか考え直して欲しいと告げ、彼女は自らの身を
捧げる覚悟を見せるが、二度と逢うことはないとして出て行っ
てしまう。

新聞に飢餓列島のことが掲載されたことで、武藤はマスコミから
取り囲まれる。武藤は必ず総理が会見を行うことを告げる。
太刀川は武藤に更なる事実の公表を求めると、逆に君の記事の
せいで市場が大混乱だとして、こんな事実はないと否定する。
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吉良は大倉を殺害し、その罪を護に擦り付けることで彼を操ろう
としていたが、それが嘘だと発覚し不審を覚える護は、吉良とは
これ以上関係を持たない事を宣言する。そして日本政府からの
提案を受け、条件さえ満たせば技術を提供することを告げる。

技術を生み出したことは果たして悪いことだったのか否か。

政府側が誠意を見せる為に、老人ホームを回ったり派遣村を
訪れたりと、完全にパフォーマンスになっている所が如何にも
政治家の行動だなと思うところがある。

最初に誠意を見せろと言ったときには対価的金を要求している
のかと思ったけれど、流石に護の心は一貫しているのか。

ただ護は技術を金にすると値段が発生して貧しい人に行き届か
ないという事を口にするが、相対的に穀物の生産性が向上すれ
ば値段は下落する訳で、護の主張もなんだか技術の出し惜しみ
としか言いようがない。

咲子が金を要求してきた事は想定の出来る物だったが、一億円
くらい二つ返事であげても良いんじゃないかという気がする。
金ばかりの関係になりたくないというのが護なのかもしれない
が、護にも周りの人に対する誠意というものを見せて欲しい
し、それだけの役目は果たしてきたのではないか。

さてUSBメモリーの争奪戦になるのもある意味想定された展開
だが、特許ってこんな形で盗んだものでも認められるのだろうか。
公に護が技術を開発をしたことが明らかになる中で、裁判を
起こしたら護が勝訴するって事にはならないのかな。

護の周りの人が次々と事件に巻き込まれることで、護自身の
苦悩が広がっていくけれど、これまでの犠牲を考えれば、一刻
も早く技術を公開したいという気持ちの方が強くならないのか
な。


鈴木護 …… 佐藤浩市 (農学博士)
八木沢周子 …… 鈴木京香 (警視庁捜査一課・班長)
吉良英彦 …… 勝村政信 (キラーズ社)
太刀川春夫 …… 山本耕史 (毎朝新聞記者)
滝口詩織 …… 水川あさみ (英彦の秘書)
謎の中国人 …… 温水洋一
大倉均 …… 北村有起哉 (護の助手)
平岩徳子 …… 余貴美子 (内閣総理大臣)
武藤忠雄 …… 宅麻伸 (内閣官房長官)
磯田俊介 …… TETSUYA (警視庁捜査一課)
川久保光悦 …… 勝部演之 (農林水産大臣)
今川咲子 …… 霧島れいか (港東大学付属病院)
熊谷治作 …… 半海一晃 (科学研究所)
内海壮太 …… 永倉大輔 (警視庁捜査一課)
水野玲一 …… 小川隆市 (経産大臣)
赤松大作 …… 中平良夫 (外務大臣)

小須田康人、小浜正寛、中倉健太郎、及川ナオキ、東海林寿剛
紺野相龍、桃井深雪、青柳文太郎、曳地伸之、麻倉卓也
中村英香、廣瀬裕一郎、伊勢田隆弘、野貴葵、高澤父母道

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)