パーフェクト・リポート
(2010年10月期・フジテレビ日曜21時枠 新設)

脚本:酒井雅秋(2)(5)(6)(7)(9)、浜田秀哉(1)(3)(4)(8)(10)
小川智子(3)、阿部クミコ(6)、山浦雅大(7)
音楽:林ゆうき
編成企画:太田大
企画統括:瀧山麻土香
プロデュース:森安彩、江森浩子
演出:石川淳一、岩田和行

http://www.fujitv.co.jp/PERFECTREPORT



第10話 報道のその先へチームで掴んだ答え
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かつて殺人鬼と遭遇した早苗は、鼻歌を聴いたという証言を
した後に再び犯人と思われる人物に襲われ入院する。
マスコミは、こぞって襲われたのは直前に取材していた遊軍取
材班であるとし、黒井達はテレビ局の局長に呼び出され、責任
の所在を問われる。黒井は蒼山が単独で行ったことだとし、
蒼山一人が責任を問われる事になる。当然この件も調査の打ち
切りが言い渡される。

蒼山はそのような処分になった事を遊軍取材班のスタッフにも
報告すると、メンバーは俺たちはやるべき事を探るべきだと
口々と言い始める。しかし蒼山は事件は警察が解決してくれる
だろうとし、勝手な行動は取らない様くれぐれも告げる。蒼山
は謹慎処分を受けているので、職場から帰宅してしまう。

赤坂達は、自分たちのこの一件は黒井から依頼されたものだと
して、彼の元を問いつめる。何故責任の全てを蒼山に押しつけた
のか。そんな事をしたら蒼山の記者人生が終わるとするが、
黒井はこれで問題児が居なくなるとして微笑む。一同殴りかか
ろうとして黒井に詰め寄るが、赤坂はそれを制する。黒井に
対して見損なったと告げるが、黒井はこの取材から手を引かない
と、お前達にも処分が下ると告げる。

デスクに戻る遊軍取材班のスタッフたち。
自分たちが勝手に動いたところで首にまではならないのではな
いか?とするが、白石は確かにクビにはならないが相当なリスク
は有ると告げる。桃井はまだキーホルダーの件が中途半端な状態
になっている事を告げると、赤坂も目の前の気になる事が有るの
に辞めることは出来ないとし、先のことを考えても仕方がない
と告げ調査の継続を行う。

一同一週間の休暇届を出し、カフェ"マーヴェリック"を前線基地
として構えて調査を行う。白石はオレジナルでアクセサリーを
作る店のリストアップを行うと、みんなで片っ端から虱潰しに
聞いて回ろうと告げる。
その頃梅野は黒井に対して遊軍取材班が再び動いている事を報告
する。

黒井はカフェ"マーヴェリック"に行くと遊軍取材班のスタッフ
たちに会う。スタッフたちは会社には休暇届を出しているので
迷惑はかけないという。赤坂は黒井の行動が何処か腑に落ちない
所があると指摘する。今まで散々蒼山のことを問題児として
扱いながらも自分の利益に結びつけてきたのに、どうして今回
は蒼山に責任を押しつけたのかという事。すると黒井は、これ
は全て蒼山に頼まれたことで、全ての責任を自らが被り、他の
スタッフたちを守ろうとしたのだと語る。

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取材中に被害者遺族が再び犯人によって襲われた事で、遊軍取
材班は責任を取らされてしまう。蒼山は一人その罪を被って
辞める決意だったが、それでも蒼山によって記者魂を注入された
スタッフたちは、調査の続行を決める。

流石に新設されたドラマ枠だけ有って、内容としても面白かっ
たし、作りとしても丁寧なものが有った。

一話で完結するような単純な事件と、このドラマの一貫とした
テーマとして存在する二つの事件を並列に描きながらも、
あまり複雑怪奇なものにならず、分かりやすい形でそれらを
追求していく辺りは良くできていたと思う。

過去の事件のトラウマとか、落ちこぼれ集団とか、家庭の事情
とかありがちな要素の積み重ねではあったけど、蒼山を中心
として行動で見本を示しながら、上手く本来の位置に立ち返ら
せたり、プロとして根性を注入したりして、一つにまとまって
いく様子が描かれた。

赤坂とか黒井とか例え憎まれ口を叩きながらも、記者魂を持って
いたり、真の悪役ではなく、組織に対する考え方の違いから
対立していったりする点も上手く、最後には全ての問題が解決
して心を通わせていくような爽快感もあった。

ラストの事件では、どんな突破口を見せるのかと思ったけど、
キーホルダーの件も聞き込みの結果判明していったり、被害者
家族との接触を通して事実関係が見え始めてくるところなど、
段取りとしても良くできていたと思う。

出来れば2シーズン目も製作して欲しいけどね。メンバーは多少
取っ替えひっかえしながらでも今後も継続して描いていって
欲しいな。

蒼山叶 …… 松雪泰子 (38歳、元社会部。)
赤坂衆 …… 小出恵介 (28歳、元政治部)
奥澤緑 …… 相武紗季 (25歳、人気女子アナウンサー)
桃井祐 …… 遠藤雄弥 (25歳、アシスタントディレクター)
紫村健 …… 小柳友 (27歳、カメラアシスタント)
黄田功 …… 要潤 (35歳、報道カメラマン)
白石弘 …… 小日向文世 (49歳、遊軍取材班)
黒井彰 …… 平山浩行 (38歳、ニュース編集部デスク)
蒼山義男 …… 中原丈雄 (叶の父)

梅野知弘 …… 森本亮治 (記者)
笠原秀則 …… 大槻博之 (喫茶店"cafe Maverick"のマスター)
鴨井昌夫 …… 湯沢勉 (遊軍取材班・運転手)
吉崎淳一 …… 若杉宏二 (社会部・記者)
近藤誠二 …… 隈部洋平 (社会部・記者)
小宮 …… 佐伯新 (社会部・記者)

森山秀明 …… 佐藤滋 (丹波代議士の秘書)
森山美代子 …… 霧島れいか (秀明の妻)
澤村成美 …… 中村真知子 (36歳、世田谷主婦殺害事件被害者)
澤村武 …… 矢柴俊博 (妻・成美殺しを疑われる)
澤村武(12歳) …… 渡部駿太
澤村光輝 …… 木村了 (長男、出所)
黄田楓 …… 小西舞優 (黄田の一人娘)
丹波正造 …… 中平良夫 (代議士)


藤堂 …… 小林高鹿 (検事)
山下浩之 …… 小林博 (検事)
麻生瑞貴 …… 山谷花純 (澤村の事故現場にいた女子高生)
伊崎素子 …… 村川絵梨 (姉)
伊崎早苗 …… 小林涼子 (妹)
藤井哲司 …… 中村靖日 (35歳、ノア空調サービス)

宇納佑、五頭岳史、中谷竜、下宮里穂子、林裕子、小林千佳
福寿奈央、入口夕市、志田弦音、森谷ふみ、小野島由惟
高橋麻理、安部渡


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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