Q10 (キュート)
(2010年10月期・日テレ土曜21時枠)

脚本 - 木皿泉
音楽 - 金子隆博、小山絵里奈
プロデューサー - 河野英裕、小泉守
演出 - 狩山俊輔、佐久間紀佳

http://www.ntv.co.jp/Q10


第4話 どうでもいい、なんて言うな!!涙のQ10に愛の告白!?
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平太は突然戦地の真っ直中に居たかと思うと、次々と発砲され
る。撃たれた後には"次"と書かれていた。戦闘に参加するもの
たちは、どうすれば勝ちなのか?相手は誰なのか?と疑問に
思う。するとQ10が銃撃戦の最中やってくる。アイツならば
大丈夫だと言った平太に、何で?と問われロボットだからだと
語ってしまう。

しかしそれは平太が授業中に見た夢だった。
教師の小川訪は、中尾に対して進路希望の紙を提出する様
告げる。中尾はQ10がロボットである事を知ってしまい、そんな
事よりも大変なことが起こっているという。
一方影山は平太に恋愛について相談する。
河合恵美子との関係に於いて次の段階に進むべきなのかと悩む。
キスすべきなのか?平太はQ10とキスしたのか?という問いかけに、
アイツはロボットで俺は人間だぞとジョークを飛ばす。

Q10は一人、落語のテープを聞いていた。
進路について思い悩む平太に対して、お天道様と米粒は努力し
ないとついてこないという。Q10は進路志望に"努力する"と
書かれていた。Q10にさえ目標が有るのに、俺は何をしたら
良いのか?と平太は悩む。

中尾は先日Q10の腕にナイフが刺さるのを目撃していた。
その形跡を探るためにQ10に袖まくりをして腕を見せて欲しい
と迫るが、それを女生徒たちは勘違いし、嫌らしい奴だと殴ら
れる。平太も彼にストーカーはしないと約束しただろうという。
平太はQ10の腕に触れた事があるだろうとし、その時の感触は
どうだったのか?と尋ねる。人間みたいだったとする平太に
対して、やっぱりQ10は人間じゃないんだなという。
それを否定する平太に対して、それならば人間である証拠は
有るのか?と問い、ロボットならば涙を流すことは無いという。

平太はすぐに柳の本を尋ね、Q10を泣かせて欲しいと頼む。
Q10はそれならぱ泣くようなことを言ってくれないとダメだと
するが、平太には彼女の悪口や傷付ける行為は出来なかった。

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高校3年生にとって、人生の岐路で有る進路の問題。
なかなか自分の進路を見いだせないで居る平太を含めた生徒
たちは、迷走する中で、何かを掴んでいく。

徐々にQ10が壊れていく様が面白くなっている。
Q10を見るだけでシナリオとしては満足感を得ることが出来る
けれど、どの時代の若者も普遍的に持っている漠然とした
心の悩みを木皿泉さんワールド全開で描いたような話だった。

この世はどうでもいい事と、どうにもならない事で出来ている。
そんな言葉が若者の閉塞感を上手く表現しているな。

無限にあると思っている時間は実際にはそれほど長くはない
事。宇宙規模の話からすると、わずか4%の物質しか含まれない
ものたちを掴み続ける為には多大な努力が必要である事を
訴える。

端から諦めてしまっている人たちに、一歩踏み出させて
決して悪くはない結論を用意する。
必要なときに適切な言葉が出てくる辺りの充足感。思い悩んで
いる人たちの心を鷲掴みにするような言葉の羅列。
現代人らしい希薄な人間関係だと思っていたけど、こうい
う言葉を助け合いのような形で投げかけながら、支えていく
姿はとても暖かいよね。

山本は今回端から自らの進路を明らかにすることを否定して
しまい思い悩む。久保はQ10の事が好きになるかと思っていた
けど、今回山本と関係を近づけたね。
芸人らしからぬ演技力と存在感を発揮する田中裕二さんが何とも
言えない味を発揮。柳栗子がふと彼の存在を感じるあたりは
それを象徴している。

藤丘誠は両親が離婚しようとしている現実に諦めていた所を
校長によってアドバイスされた。
影山は好きになった相手が、同じ大学を希望してくれる事に
責任を負えず不安になる。
中尾は今回Q10によって完全に振り回されていたけど、工学部
に進むことを決める。

月子の存在がかなり微妙な物があるけれど、Q10との関係が
相変わらず気になるな。


深井平太 …… 佐藤健 (3年B組在籍)
((幼少期:嘉数一星))
久戸花恋(Q10) …… 前田敦子 (美少女の姿をしたロボット)
山本民子 …… 蓮佛美沙子 (赤髪、ロック)
影山聡 …… 賀来賢人 (お調子者)
藤丘誠 …… 柄本時生 (貧乏で除籍)
河合恵美子 …… 高畑充希 (クラス主席を誇る優等生)
中尾順 …… 細田よしひこ (オタク)
富士野月子 …… 福田麻由子 (ひきこもり)
深井武広 …… 光石研 (平太の父親。)
深井ほなみ …… 西田尚美 (平太の母親。専業主婦。)
深井千秋 …… 松岡璃奈子 (平太の姉)
久保武彦 …… 池松壮亮 (高校2年生)
((幼少期:飛田光里))
小川訪 …… 田中裕二 (平太の担任教師)
小川しげ …… 白石加代子 (訪の母親)
岸本路郎 …… 小野武彦 (校長)
柳栗子 …… 薬師丸ひろ子 (大学教授。専攻は、工学)

3年B組生徒

赤川詩織 …… 米村美咲
伊坂幸次 …… 松島庄汰
土屋シオン
岡崎明日香 …… 岸井ゆきの
榎並巧二
五條拓也 …… 関町知弘
古手川唯 …… 森島緑
小山宙 …… 市山京香
佐野洋 …… 坂口涼太郎
重松良枝 …… 山本麻貴
宗田理花 …… 今泉彩良
滝礼二 …… 白石隼也
松平千里
西村友郎 …… 松澤傑
福島早苗 …… 石橋菜津美
宮沢三郎 …… 鯨井康介
森永康成 …… シュドーズ直矢
吉永文子 …… 前田希美
鷲田一 …… 笠井しげ

桜井望、久保貫太郎、植木夏十、伊佐美紀、藤田留理子
村上寿子、田口寛子、関根香菜、篠原孝文、谷脇奏人
中川大志、岡亮、高木健太郎、土師孝也、羽鳥慎一(アナ)


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