霊能力者 小田切響子の嘘
(2010年10月期・テレ朝23時枠)

脚本 - 渡辺雄介(1)(3)、森ハヤシ(2)(5)、小泉徳宏(4)
演出 - 常廣丈太ほか
ゼネラルプロデューサー - 横地郁英
プロデューサー - 関拓也、井上竜太

http://www.tv-asahi.co.jp/odakyo/


第5話 念力で炎を放つ(秘)夫婦!?
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ひったくり犯の弓削智久はむら商店街で女性からバッグを
盗む。しかし彼の前に
氏家健一という男性が立ちふさがり、
逃がそうとしない。そして突然彼はメラーンと語ったかと思う
と、ナイフを片手に襲ってきそうだった犯人の服から火が
つき始める。その様子を周りで見ていた人は多数降り、突然
火のついた様子を動画で撮影しているものもいた。

響子の楽屋に谷口がやってくる。
楽屋はのびのびと使いたいとする響子だが、谷口は用意されて
いた弁当に食らいつく。
そんな中、マスコミはハンサム過ぎる魔法使い・氏家の事を
取り上げていた。彼は
パイロキネシスと呼ばれる念じるだけで
火を着火させる事が出来る能力を備わる魔法使いだという。
それを聞いていた薫は、響子とコンビを組ませたら良いのでは
ないか?とし、早くも企画を打ち立てる。
それは美人霊能力者vsハンサムすぎる魔法使いの魔法大戦争と
称したガチの対決だった。

記者会見の場で会う響子は相手がとても紳士的な人であることに
気がつく。そんな相手に、響子は薫から渡された台本通り
やって欲しいという。今回でプロデューサとしての仕事の最後
なので最後のお願いだという薫に仕方なく付き合うが、彼女が
用意したのは悪態をついて彼を挑発するものだった。
10秒で失神させるという響子に対して、氏家は突然彼女の扇子
を得意の能力で燃やしてしまう。響子はこのままでは私が燃や
されるとして、対決を辞めるよう訴えるが、辞める場合には
キャンセル料がかかり500万円必要だと言われる。

警視庁ではSはこの対決に勝った方をスカウトしようという。
S個人ではイケメンの氏家が欲しいという。実際にひったくり
事件も解決しているので、彼ならばNO.9の案件を解決できる
という。

取りあえず彼の能力の嘘を暴くために響子は谷口と共に、
ひったくり犯を燃やした現場にやってくる。
しかし犯人としばらくにらみ合っていたという証言が気になる。
また氏家の経歴を見るともの凄い苦労人である事が分かる。
何度も転職を繰り返し、最初は料理人から居酒屋でアルバイト
し、ラーメン屋を構えたという。ラーメン屋は評判になり
行列も出来たが、逆に近所からの苦情で閉店せざるを得なかった。
宅配弁当屋を妻の幸絵と回転するも、食中毒によって閉店し
妻とも離婚したのだという。現在は工場の社員食堂で働いて
いるのだった。

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ついに本物の霊能力者が現れる!?
沢山のギャラリーが居る前で、遠隔の相手に火をつける事が
出来る氏家健一。普通この手のパフォーマンスをする人物には
金や名声目当ての動機が存在するが、それすら見つける事が
出来ず、サクラを使ったパフォーマンスでも無かった。
いよいよ響子もギブアップする事になるのか。

火をつけるトリックを暴くというのは、ドラマ「トリック」で
もそんなエピソードが有った気がする。

ドラマとしての興味は、そんなトリック性以上に、何故氏家が
何の利益もない形でそんなトリックをアピールするのかという
動機にあるものだった。

冷静に考えるとドラマは異種格闘技戦のようで、霊能力者
とマジシャンは対決は値する組み合わせなのか?とか、谷口達が
求めているのは、火をつける事が出来る人間ではないのでは
ないか?と思うところがあるが、その辺は有る程度仕方がない。

次々とマジシャンのトリックの可能性をつぶしていく中で、
視聴者の誰もが考える共犯者の存在を否定して行く課程で
オダキョーを使って、そんな共犯者から本音を引き出していく
所は上手く出来ていたと思う。

SとMのやりとりも、今回はSMLのコーヒーの容器のサイズを
絡めたシーンは笑える物があった。

動機が何らかの邪念ではなく、息子の為にしていた所もドラマ
としては収まりどころの良いオチだったね。

それにしても谷口の動きが笑える。
流石色んな肩書きが有る男だね。
以前にも彼のもの凄い動きが見られる回があったけど
あれも森ハヤシさんが脚本の時の話だったのかな。


小田霧響子 …… 石原さとみ (カリスマ霊能力者)
谷口一郎「M」 …… 谷原章介 (刑事)
飯伏薫 …… 大島優子 (芸能事務所社長、響子の従姉妹)
女刑事「S」 …… 三浦理恵子 (刑事)
小田霧幸太 …… 竹内寿 (響子の弟、病気)
戸井睦子 …… 篠原真衣 (テレビ番組の司会者)

かねきよ勝則、野間慎平

ナレーション …… 永井一郎


氏家健一 …… 川崎麻世 (マジシャン)
後藤統吾 …… 弓削智久 (ひったくり犯)
花村幸絵 …… 長谷川真弓 (氏家の元妻)
花村健也 …… 佐藤詩音 (氏家の息子)
川上千夏 …… 水崎綾女 (大学の研究員)

加藤良輔、永江智明、大友さゆり、ゆき、柿丸美智恵
太田周作、関根航、峰岸花奈


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