霊能力者 小田切響子の嘘
(2010年10月期・テレ朝23時枠)

脚本 - 渡辺雄介(1)(3)、森ハヤシ(2)(5)(7)、小泉徳宏(4)
山岡真介(6)
演出 - 常廣丈太ほか
ゼネラルプロデューサー - 横地郁英
プロデューサー - 関拓也、井上竜太

http://www.tv-asahi.co.jp/odakyo/


第9話 最終回(秘)正体透明人間
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丸ノ内ノ内中央警察署で2010年12月5日、AM1時8分。
警察の大切な資料が保管されている金庫の警備の交代の時、
突然何者かによってソバが注文されている事に気がつく。
香ばしさを堪能している警察官は、くしゃみをするが、次の
瞬間金庫の扉が開けられている事に気がつく。

響子はその頃、幸太の一時退院の許可が出たために、おにぎり
を食べに行こうと考えていた。しかし薫はたまにはパーっと行
こうとして響子を誘う。
そんな中、響子たち元に一人の男性・
東金元吉がやってくる。
東金は
警視庁霊能捜査課・特命管理官をしていて谷口の上司
だという。響子の正体を既に知っていた。
東金はNO.9未解決ファイル解明する為にスカウトしたいという。
響子は谷口にも正式に断ったことを告げるが、東金によると
最近透明人間による盗犯事件が多発している事を告げ、その
犯人を捕まえて欲しいのだと頼む。谷口もそこにやってくるが
彼は足を骨折して松葉杖を突いていた。
話を聞くとNO.9について調べていたら、突然部屋の中でポルター
ガイスト現象が起こり、火の玉、そしてガイコツが動き出して
自分の足に噛みついたのだという。あれはまさに透明人間に
よる仕業だという。
そんな中、響子の元に電話が鳴り、病院から幸太が居なくなった
と報告が入る。

看護師の
吉永小百合や清掃員の篠田光恵から事情を聞くと、
12月5日AM1時22分、検温の為に幸太の部屋に行った際に、ソバが
置かれている事に気がつき、その臭いを嗅いでいたら突然くし
ゃみがした瞬間、部屋から幸太が居なくなったのだという。
誘拐したのも透明人間による仕業かもしれないと告げられる。

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透明人間が警察署から機密資料を持ちだしただけでなく、響子
の弟である幸太さえも連れ去った事で、完全に我を忘れる
響子。しかも何者かによって、響子の霊能力は事前調査の結果
である事をばらされていく。

オカルトーク辺りのやりとりは、毎回身が引き締まる物語と
して演出されているが、問題は前半部のバカバカしいトリック
をどう感じるのかだと思う。本家トリックなんかでもトリ
ック自体が幼稚で有ったりして、時にゲンナリする部分があっ
たけど、流石に今回のトリックも現実離れしすぎていて、開き
直り色の強い内容だった。

NO.9の意味が語られたことや、谷口の存在が二転三転してドラマ
を上手く転がし最後までつかみ所がなかった所は上手く出来て
いる。オダキョーの能力に関しても、マスコミが取り上げた事
によって協力を拒む人がいたり、一筋縄ではいかなかった所は
パターンとしては斬新なものが有った。

しかし幸太を誘拐した理由とか、親が生きている割に何のコン
タクトも見せていない所などは、個人的に理解できない部分かな。

響子が嘘を全力でつき続ける理由が、過去の自分の体験に有った
所など、話を聞くと感動的だが、やっぱり金もらって儲けている
分、詐欺臭さは否めない部分がある。

霊能力者という設定は引き継いで、刑事物のドラマとして再生
していけば、十分続編も出来そうだが、キャラクターはともかく
トリックは徹底的にシビアで現実的なものを題材にしないと
難しいものが有るのかなという気がする。


小田霧響子 …… 石原さとみ (カリスマ霊能力者)
谷口一郎「M」 …… 谷原章介 (刑事)
飯伏薫 …… 大島優子 (芸能事務所社長、響子の従姉妹)
女刑事「S」 …… 三浦理恵子 (刑事)
小田霧幸太 …… 竹内寿 (響子の弟、病気)
戸井睦子 …… 篠原真衣 (テレビ番組の司会者)

黒服 …… かねきよ勝則、野間慎平
宝田 …… 柿丸美智恵 (番組ディレクター)

ナレーション …… 永井一郎

東金元吉 …… 梅沢富美男 (警視庁霊能捜査課準備室・特命管理官)
白井啓治 …… 神保悟志 (元刑事、殉職?)
白井奈緒子 …… 生稲晃子 (啓治の妻)
篠田光恵 …… 大島蓉子 (掃除婦)

吉永小百合 …… よしこさん (看護師)

塩山義高、柴田明良、荒木誠、森田想、中村柊芽 、見方あゆ実

甲本雅裕、戸次重幸、川崎麻世、温水洋一、小池里奈


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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