離婚同居 (2010年4月期・NHK土21時枠) 作者／柏屋コッコ 脚本／牟田桂子 (2)、田辺満 (1) 制作者／高城朝子 http://www.nhk.or.jp/drama/rikondoukyo/

第2話 忘れちゃいました
--------------------------------------------------------
遺影写真を撮りに来た鈴木孝次郎は、女装姿で写る。
男のメンツで妻が生前の内にはこの様な格好は出来無かったと
聞かされると、大はお互いの生き方を丸ごと認める事が大切では
無いかとするが、夫婦でも別有りと言われる通り、相手の心の
ウチなど分かっているようで実は分かっていないものだと言わ
れる。

直子は服を購入し久しぶりに独身を満喫。帰りに美里とお茶を
してアイツのせいで8年を無駄にしたと愚痴。

一方大は洗面所の排水溝に結婚指輪を落としてしまう。
美里の会社に行き、離婚騒動に関して愚痴る大。たった一度の
浮気で離婚なんてと呟く。すぐには離婚届けを出せなかったが
あいつが自分のことを認めてくれないと言われた事を思い返して
自分探し・自己実現のスイッチが入ったのだろうと思い、自由に
してあげようと思ったという。しかし美里は女は新しい世界を
知ると変わるから、手の届かない所に行ってしまうかもと脅さ
れる。

直子はキャバクラで出逢った高岡の会社を訪れる。
キャバクラで名刺を渡され、今度会社に来てくれないかと
言われたのである。すぐに綺麗な服を着てモデル用の写真撮影
をされて色々と尋ねられる。キャバクラでは若く言っていたが
実は30歳で子供も居ることを告白する直子。
自分なんかモデルをする事が出来るか?と問う直子に対して
自分を卑下する必要はなく、自信をもってと声を掛けられる。

大は娘から直子は夜の仕事を辞めて別の仕事を見つけた事を
聞かされる。直子が帰宅すると何の仕事をし始めたのか尋ねたい
がなかなか聞けなかった。いざという時のために携帯電話を
盗み見ようとするが、娘に見られており実行できなかった。

翌日篠山から猫の写真集の第二弾を出す様薦められる。
元嫁を見返すための作戦だという。更に彼は奥様向けの小冊子
の仕事があるとして、撮影の依頼を持ってくる。

高岡が直子に依頼したモデルは、WAKAO社のストッキングの
イメージキャラクターへの起用だった。社長の若尾に一任されて
いた高岡。高岡は直子のことをちょっと面白い売り方をしよう
と考えている事を告げる。
直子は早速イメージキャラクターのポスター撮り。高岡は主婦
モデルとして今後は活動すべきであることを告げる。
モデルの会社にも今度きちんと紹介するという。
--------------------------------------------------------

大と直子は離婚しながらも、同居するという生活を送り始める。
直子が結婚生活に窮屈していたのではないかと考えた大は、
離婚する事を決意して彼女を自由にさせようとするが、
彼女は思った以上に社会に復帰するのが早く、自分以上に活躍
し始める。

離婚を認めながらも複雑な心境に陥っている大の姿が描かれる。

一回の浮気くらいで離婚届けを出された事に違和感を覚えている
大にはまだまだ妻の気持ちを理解し切れていないといった所
なのだろう。

逃がした魚は大きいのか、少し離れてみて相手の良さというもの
を実感し始めたのか、大が迷走するのと同時に、直子がインタ
ビューを通して結婚生活に於ける夫の役割について言及し始めた
事で、自分のしてきたことしてこなかった事への懺悔の心が
芽生え始めたという展開だった。

男性心として元妻がモデルとして第二の人生を歩み始めた事で
嫉妬心やら、不甲斐なさというものを感じているのだろうか。
美里から小さい男だと指摘されたけれど、やはりその辺は男性
としてのプライドが左右しているのだろう。

直子が結婚している事を偽装するために指輪を手にした途端に
大も急いで排水溝の指輪を探す辺りも、彼の気持ちが未だに
残っているところが現れて興味深いシーンの一つだった。


小中大 …… 阿部サダヲ (39歳、売れない写真家)
一ノ瀬直子 …… 佐藤江梨子 (30歳、元モデル)
一ノ瀬百々 …… 北村燦來 (一人娘)
下柳美里 …… 西田尚美 (36歳、フードコーディネーター)
高岡哲也 …… 永井大 (34歳、CMディレクター)
早乙女淳一 …… 東幹久 (38歳、モデル事務所社長)
篠山貴臣 …… 尾美としのり (41歳、出版社の編集者)
林原亜美 …… 小林涼子 (大の浮気相手)
小笠原静香 …… 大久保佳代子 (弁当屋)

ナレーション …… 大滝秀治

若尾 …… 長谷川初範 (WAKAO社・社長)
益田 …… 平山浩行 (夕日出版)
富樫 …… 阿南敦子 (インタビュワー)
小中徹子 …… 江波杏子 (大の母)
鈴木幸次郎 …… 林家木久扇 (遺影を撮りに来た人)

中村真知子、田中千佳子、岡田和美、野間慎平、中津川朋広
上野亮、羽里早紀子、永沼友由輝、池田心雪

評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)