臨場2
(2010年4月期・テレ朝水曜21時枠)

原作:横山秀夫(『臨場』光文社文庫)
脚本:坂田義和
監督:藤岡浩二郎(第2シリーズ)、石川一彦(第2シリーズ)
音楽:吉川清之
プロデューサー:佐藤凉一、目黒正之・横塚孝弘


第2話 封印〜警笛の秘密!!

--------------------------------------------------------
マンションの一室で他殺体が発見される。被害者は沢木俊也
(26歳)。しかし遺体の傍には自殺した警察官・谷本正博の警笛
が落ちていた。
被害者は頭部に打撲痕が有り、机に倒れた際にぶつけた跡だ
とされる。更にその後灰皿で殴った後が見つかる。また現場近
くには不自然な形で滴下血痕が見つかる。
犯行時刻は3日夜から4日未明。

沢本はホームセンターで警備の仕事をしていたことを知る。
担当者の松田佐保子に話しを聞く。すると過去にその店で
谷本の娘・絵梨華が万引きで掴まっていることを知る。その時
警察官の奥寺が店まで来て確認していったとのこと。奥寺に
尋ねると、悩んだ挙げ句、父・正博にも娘の万引きの件は
話したとのこと。

沢木は10年前に恐喝事件で捕まり少年院に居たことが有ると
いう。2年前に今の職場で警備の仕事をし始めたとのこと。

そんな中、現場に落ちていた警笛はDNA検査の結果谷本本人の
ものであることが判明する。更に灰皿に付着する指紋も谷本
のもの。倉石は鑑識であった谷本が不要に現場に警笛を残し
たり、指紋を残すのは不自然で、更には何故部屋に鍵を掛けて
いったのか気になる。

一方その頃絵梨華はテレビで沢木が死んだのを知る。

倉石はより詳細な事を知りたくて法医学教室の教授・西田守
のものを訪れる。すると被害者は飲食後2、3時間後に殺害され
たのであると言われる。

そんな中、絵梨華の元を訪れようとした倉石と小坂は内藤から
絵梨華が補導された事を聞かされる。内藤は自分が引き取らねば
ならないことは分かるが、彼女を育てる自信が無い事を吐露する。
--------------------------------------------------------

現場に残る痕跡は、全てが自殺した警察官・谷本が殺害した
事を示唆している中、少ない証拠を頼りに真相を掴んでいく。
果たして谷本は沢木を殺害したのか。

倉石と谷本はかつての先輩後輩、そして師匠と弟子のような
間柄故に、見方によっては先輩から仕掛けられた偽装工作に
よる挑戦のような内容だ。
これを見破ることで先輩の見立てを超える様な意味合いを持た
せれば、それはそれで面白いドラマが出来る。

今回は真相を知る過程で、娘の絵梨華は不安に打ちひしがれて
自殺したり恐喝で逮捕されたりと忙しい展開だった。

ドラマの裏事情を語れば、一警察官に鈴木浩介がクレジットされ
ていることで、何らかの重要な役割を持たせている事は明らかな
もの。

容疑者が鑑識である事を利用して、逆に杜撰すぎる事が着眼点
になるなど興味深いもので、容疑者の谷本に対して絶対的な信頼
を寄せていないと、ここまで決め撃ち的捜査はできないだろう。

娘の事を常に思っていた証拠として、死ぬ直前まで携帯電話で
娘に電話をかけ続けていた事が判明する。ただあの時、娘が無視
していた電話が父親の最後だった事が分かったときの誤った
行動故の後悔感みたいなのは感じるものではないか。

倉石義男 …… 内野聖陽 (45・鑑識課・検死官)
小坂留美 …… 松下由樹 (38・鑑識課・検死補助官)
立原真澄 …… 高嶋政伸 (45・捜査一課・管理官)
一ノ瀬和之 …… 渡辺大 (32・鑑識課・検死官心得)
小松崎周一 …… 伊武雅刀 (60・刑事部・刑事部長)
坂東治久 …… 隆大介 (52・捜査一課)
五代恵一 …… 益岡徹
江川康平 …… 辻谷嘉真 (31・捜査一課)
早坂真里子 …… 伊藤裕子 (38・雪絵の妹。バー「かくれんぼ」)

奥寺宣彦 …… 鈴木浩介 (赤羽第二交番)
谷本正博 …… 螢雪次朗 (赤羽第二交番、自殺??)
谷本絵梨華 …… 金澤美穂 (正博の娘)
内藤佳苗 …… 水木薫 (長谷川の妹・第一発見者)
西田守教授 …… 小林勝也
相沢刑事 …… 山下裕子

名越志保、沢井正棋、浜近高徳、斎籐リナ、中野勇士、巻嶋一将
のむらいおん、田櫓祐二、山之内和也、炭谷正典、石野由梨
西山一郎、中田博之、上川路啓志、八巻博史、おのさなえ
石原茂史、櫻井麻樹、津阪雄一


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system