セカンドバージン (2010年10月期・NHK火曜22時枠) 脚本／大石静 音楽：梅林茂 演出：黒崎博、柳川強 制作統括：田村文孝 http://www.nhk.or.jp/drama/secondvirgin/

第10話 誇り高き女たち
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シンガポールの地で、るいは行がアジア系の男性三人と一緒に
歩いているのを見かける。裏路地に入っていく行に声を掛ける
と、行はその場から逃げ出す。しかし無情にも男達に撃たれて
倒れてしまう。
すぐに病院に運ばれると刑事から事情を聞かれる。撃たれた
男は台湾籍のヤン・ミンリャンで、東南アジアで違法すれすれ
の投資をしているチャイナ・キャピタルの人間だという。
るいは、彼は日本人であり鈴木行である事を告げる。

その頃日本では万理江が無添加のペットフードの販売営業活動
に精を出していた。

るいは行が苦しむ姿を見てナースコールし、医者に診てもらう
と、助かる見込みはなく今日が山場だと言われる。
行は意識が回復し喋ることが出来るようになると、占いが当た
ったねと告げる。行は私が守るとすると、ダメだとし逃げろと
告げると彼は息を引き取る。

外務省の飯沼から万理江に電話が鳴る。
シンガポールで夫の行が亡くなったというもの。
事故ではなく殺害されたとし、遺体を引き取りに行くか?と
尋ねられる。最後に看取った女性が居ると聞くと、もしかして
中村るいという女性か?と尋ねる。私は行かないので、るいさん
に骨を持ってきてもらってと告げる。

帰国する空港で万理江が待っていた。葬式は私が出すので骨
を渡して欲しいという。最後を看取ったのだからそれで本望
でしょうと告げる。

るいは自宅にいると、代引きで荷物が届く。宅急便"ワンダー
急便"で働いているのは、息子の亮だった。るいは息子を見ると
地道に生きる気になったのねと告げる。正社員になった事を
告げると、るいは喜ぶ。あの人は亡くなったが貴方は元気で
居てよと告げる。亮は母に新しい男を見つけるよう語り、
その方が安心だからと告げる。

葬式で万理江は夫のことをマスコミによって散々叩かれたが
自分は誇りに思う事を告げる。自分も夫のように時代の先頭
を走ってみたいことを語る。

るいの自宅に万理江がやってくると遺骨を持ってくる。
葬式も終わったので返すというと、もう用無しという事なのか
と告げる。万理江はきちんとけじめが付けたかったとし、これ
からは自分のために生きたいという。しかしるいはここで返さ
れても納得出来ないという。貴方も大人の責任として行の供養
をしてあげてという。
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突然失踪した行は、ある時仕事で渡航したシンガポール先で、
彼の姿を目撃する。目の前で彼は撃たれてしまい、亡骸と共に
帰国することになる。

行が亡くなった後、二人の女性、正妻と愛人はどのような末路
を辿っていくのか。

夫の浮気がきっかけで自立していき、退屈な日常から抜け出し
てしまう万理江の姿がとても面白いものが有ったし、そんな
万理江とるいの関には、同じ男を取り合った以上の不思議な
関係で結ばれているという奇妙な話だった。

るいと秀月の関係が分かった事もまた興味深い要因の一つ。
ベテランの文筆家である秀月は、威厳を持つものの実際には、
編集者によって転がされていた現実がある事。あれだけ悪態
を付いていたけど、いざ出版業の危機となれば、手を貸す所
は最低限の礼儀は守った感じだね。

万理江が思ったほどヒステリックにならず、その後冷静に対処
していく所も良くできていた。
自分もようやくるいや行の居た世界に踏み出せたことで、行の
死が後腐れ無くなってしまった所がちょっぴり寂しいね。


鈴木万理江 …… 深田恭子 (資産家の娘で妻)
中村るい …… 鈴木京香 (45歳、新海社専務)
鈴木行 …… 長谷川博己 (28歳、金融庁のキャリア)
山田梨恵 …… 田丸麻紀 (新海社)
向井肇 …… 段田安則 (出版社・新海社・社長)
眞垣秀月 …… 草笛光子 (文壇の重鎮)
愛子 …… YOU (パンクバンドのボーカル、亮の恋人)
中村亮 …… 綾野剛 (音楽活動、るいの息子)
秋夫ウィリアム・ターナー …… 布施明 (医者・小説家)

坂口貴浩 …… 橋本一郎 (新海社)
工藤渚 …… 小野かおり (新海社)
児玉琢己 …… 小木茂光 (BAR"たくみ"の店主)
小岩井加奈 …… 森脇英理子 (新海社)

東條織江、酒元信行、氏家拓朗、松澤孝広、西野大作
日中泰景、石川誠、栃原梨乃、山本卓也、玉井雅子
アンドリュー・ミクグワイア、マーク・アードマン

三沢文江 …… 朝加真由美 (万理江の母)
三沢賢吉 …… 石田太郎 (万理江の父)
刑事 …… イアン・ムーア
医者 …… マーク・チネリー

遠藤たつお、及川ナオキ、春延朋也、土井よしお、大林奈津子
酒元信行

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