新・警視庁捜査一課9係2 (2010年7月期・テレ朝水曜21時枠) 脚本／深沢正樹(1)(5)、岡崎由紀子(2)、波多野都(3) 徳永高彦(4) 監督／杉村六郎 http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari/

第5話 殺人DJ
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深夜24時、FMラジオから垣内妙子がパーソナリティを勤める
"ミッドナイトカフェ"が流れる。青柳は屋台でラーメンを食べ
ながらそのラジオに耳を傾けていた。常連のPN、ラビットから
のリクエストで、ドビュッシーの夢が流れる。
そんなラジオが終わった頃、FMラジオ局の目の前の品川中央公園
で殺人事件が起こる。

倫太郎は浅輪が当直だと知り、彼のために七幡町のパン屋で
朝食を買ってくる。浅輪は倫子の店のモーニングセットも美味
しい事を告げる。そして倫子の事が雑誌に掲載されていること
を告げる。今度一度店に行かないか?と呼びかける中、電話が
なる。殺人事件の報だった。

被害者は北原明日香(20歳)。青酸性の強い毒物によって亡くな
ったという。ポケットにはラジオが入っており、FM華音にチュ
ーニングされていた。矢沢によるとコミュニティFM局で、深夜
24時に妙子がパーソナリティを勤めるラジオが流れているという。
倫太郎はポケットラジオの裏面に絵が描かれている事に気がつく。

真澄の検死の結果、死亡推定時刻は24時から25時。即効性の毒
によって殺されているという。その際争った形跡が無い事から
顔見知りの犯行が疑われる。

被害者の部屋を調べる倫太郎と浅輪。
イラストレーターを目指していたであろう形跡が有る。
部屋のラジオもFM華音に合わせられていた。ラビットと書かれた
リクエストハガキが多数見掛ける。彼女はヘビーリスナーだっ
たのかと知る。

一方現場近くで死亡推定時刻付近に女性が歩いていくのを目撃
されていた。

FM華音へと足を運ぶと、社長の藤並俊一郎、アシスタントの
滝沢浩次、そして営業の藤並京子が働いていた。ラビットという
リスナーについて尋ねると、毎日リクエストしてくれた人だと
いう。
矢沢の元に浅輪から電話が鳴り、妙子の番組にハガキを毎日送
ってくれていた人物が居ることを告げる。

矢沢と青柳は妙子が働いているバーに行く。
そこで明日香について尋ねるも知らないという。しかしPN、ラビ
ットだと告げると毎日ハガキをくれる人だと分かる。彼女が
殺されたことを告げ、公園に立ち寄ったことは有るかと尋ねるも
ハガキ以上のことは知らないと告げる。しかしそれは明らかに
何かを隠している表情だった。
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ラジオのヘビーリスナーの女性・北原明日香が殺害される。
なんとそんな彼女が聞いていたラジオ番組は、青柳の彼女・
垣内妙子がパーソナリティを勤める番組という事で、何か
事情を知っているのではないかと近づいていく。
彼女の反応を見ると何かを隠しているのではないかと疑っていく。

このシーズンに入って一番良くできたシナリオだった。

京子が犯人なのか、俊一郎が犯人なのか、その辺の事情を最後
まで上手く引っ張ることが出来たし、互いにかばい合っている
事で、不審な感じが上手く現れていた。

何と言っても堀内敬子さんと小市慢太郎さんが演じている事で
キャスト的にはどちらが犯人になってもおかしくはないものが
有った。そんな先入観に縛られていると、最後で足下を掬われる
事になる。この辺の容疑者の入れ替わり具合は、海外ドラマ
「コールドケース」を見ているかのようだった。

ハガキの中には容疑者に対するヒントが隠されている訳だけど、
パラパラ漫画を見て、一枚ハガキが抜けていると判明してしま
う辺りは相当な無理があったと思う。
ただ倫太郎の着眼点は、常に事件解決へ向かっている事で、
独特の感覚が有り、それぞれの事件解決に向けた流れを上手く
作っている感じがする。

今回のドラマの面白い点は、基本的に容疑者はラジオや
ラジオ局とは全く関係のない所に居る立場の人間であること。
下手をすると完全にミスリードのまま、容疑者にたどり着けない
案件であって、その辺の軌道修正を上手く図った感じの内容
だった。

このシーズンに入って、倫太郎と倫子の仲を取り戻そうとする
意図が有るのか、浅輪が二人をなんとか結びつけようとする
シーンが良い感じに映る。

しかし村瀬はつかさとは別れてしまったのね。
つかさの存在は村瀬と志保の関係を複雑な物としていたけど、
これで二人が結ばれる体制も整ってきたというものか。


加納倫太郎 …… 渡瀬恒彦 (警部)
浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (巡査)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (巡査部長)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (警部補)
青柳靖 …… 吹越満 (警部補)
矢沢英明 …… 田口浩正 (巡査部長)
早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (東京都監察医務院に勤務する監察医) 
石川倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女)
--- …… 新貝文規 (検死医)

藤並京子 …… 堀内敬子 (妻、FMラジオ局)
藤並俊一郎 …… 小市慢太郎 (社長、FMラジオ局)
垣内妙子 …… 遠藤久美子 (歌手、ラジオパーソナリティ)
北原明日香 …… 沢井美優 (被害者)
野村修 …… 建蔵 (専門学校講師)

伊藤俊輔、中村映里子、伊藤力、鹿内大嗣、浅野真哉
森岡ナリミ

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)