新・警視庁捜査一課9係2
(2010年7月期・テレ朝水曜21時枠)

脚本/深沢正樹(1)(5)、岡崎由紀子(2)、波多野都(3)
徳永高彦(4)、ハセベバクシンオー(6)、瀧川晃代(7)
監督/杉村六郎

http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari/


第7話 聴かれた殺人
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志保は村瀬に付き合い有田焼きのコーヒーカップを買いに行く。
倫太郎のコップを割ってしまったために、密かに似たものを
買い換えようというもの。1万8千円のカップを見つけて購入。
そんな中、志保は高校時代の同級生・浅井理子(36歳)と6年ぶり
の再会を果たす。彼女は大学教授の夫・光太郎と店に来ていた。
理子は日曜日に逢って話をしようとして、志保にメモを手渡す
と夫と共に出て行く。彼女は美人で頭が良く、欠点が無かった
という。大学卒業後にC.Aとして働き、大学教授の妻となって
セレブな生活をしていた。

志保は日曜日の3時に待ち合わせの喫茶店に行くも彼女が来ない。
携帯電話の番号を知らないために彼女の家に直接行くことに
する。するとドアの所で突然、夫の光太郎が驚きの声を上げて
出てくる。急いで中にはいると、理子は浴槽で練炭を使って
自殺していた。

すぐに現場検証が入る。遺体には赤い死斑が見られ、一酸化炭素
中毒で間違いなさそう。しかし踵のストッキングが破れた跡
が見えると、自殺ではなく他殺の線も浮かび上がる。
第一発見者である夫が落ち着くのを待って事情を聞くことに。

倫太郎は遺体の首もとに髪の毛が付着するのを見つける。
青柳は部屋の中で、この夫がベストハズバンド賞を受賞した時
のトロフィーが飾られているのを見る。矢沢によると夫は経済
学者としてよくテレビにも出演している人物だという。
浅輪は部屋の中に"女性の生き方の本"が置かれているのを目に
する。

矢沢は電源のタップが不自然に付いているのを目撃し調べて
見ると案の定コンセント型の盗聴器であることが分かる。

夫の光太郎から事情を聞く。当日は昼の12時過ぎからゴルフの
練習所に行き、午後4時頃戻ってきてシャワーを浴びようとし
たら遺体を発見したとのこと。盗聴器の件を尋ねるが知らない
と言い、妻が恨まれている理由についても心当たりがないと
いう。

真澄の検視の結果、死亡推定時刻は午後3時頃。多量の睡眠薬が
検出されたという。恐らくコーヒーの中に入れられていたもの。
踵の傷からはポリプロピレンの繊維が見つかったという。
睡眠薬に関しては、被害者の理子自身が心療内科で貰っていた
ものだという。半年前に購入したという練炭のレシートも発見
される。

現場にあったスケジュール帳を調べると、ここ三ヶ月彼女は
誰にも逢っていないであろう事が分かる。住所録にも友人の
住所が一切書かれていない。しかも携帯電話が見あたらない
という。志保は仲間たちに連絡を取るも、友人たちは皆結婚式
以来連絡を取っていないとの事だった。

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志保は高校時代の友人・浅井理子と逢う約束をしていた日に、
彼女は自宅の浴槽で亡くなる。練炭を使った自殺にも思えたが、
志保は彼女と交わした約束を思い出して見ると、そこには
死の真相を臭わすメモリーカードが残されていた。

全員のキャラクターが上手く均等に事件解決に於ける役割を
果たした内容で、9係のキャラクターが面白い具合にいじられる
話だった。

今回は志保がメインの話の話で、彼女の過去はもっと、
はっちゃけた役回りだと思っていたけれど、随分文学少女っ
ぽい雰囲気が有ったので驚く。
過去の二人の話を見てしまうと、正直理子が嫌われるような性格
をしていない様な気がするし、彼女の何が苦手だったのか
イマイチ理解できない部分もあった。

如何にもあやしい夫の存在がインパクトが強すぎて、後々出て
くる容疑者たちが、やや希薄で後漬けに見えてしまう所が残念
な所。
青柳が想像していたように、理子が夫への復讐のために自殺した
辺りの顛末の方がしっくりと来るものがあるな。

最後は白石都の自供頼みの展開ではあったけど、人を助ける立場
の人物が時に殺害に及んでしまう所など、とても皮肉な描かれ
方だった。多くの人を助けているのだから一人くらい見逃せ的
な所や、人権弁護士も金に関しては脇が甘かったところなど、
悲しいところだね。


加納倫太郎 …… 渡瀬恒彦 (警部)
浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (巡査)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (巡査部長)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (警部補)
青柳靖 …… 吹越満 (警部補)
矢沢英明 …… 田口浩正 (巡査部長)
早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (東京都監察医務院に勤務する監察医) 
石川倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女)
広岡巧 …… 新貝文規 (検死医)

白石都 …… 宮地雅子 (ハラスメント専門の弁護士)
浅井理子 …… 菊池麻衣子 (36歳、専業主婦、志保の同級生)
浅井光太郎 …… 田宮五郎 (武蔵野文化大学教授)
内田達也 …… 本田大輔 (白石の弁護士事務所)
一ノ瀬未来 …… 能年玲奈 (アイドル)

竹本千穂、三谷侑未、松山美雪、中西台次
八木静里菜、増山加弥乃


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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