新参者
(2010年4月期・TBS21時枠)

企画 - 那須田淳
プロデューサー - 伊與田英徳、中井芳彦
脚本 - 真野勝成、牧野圭祐
音楽 - 菅野祐悟
音楽プロデューサー - 志田博英
演出 - 山室大輔、平野俊一、韓哲、石井康晴

http://www.tbs.co.jp/shinzanmono/


第5話 重要参考人は息子の恋人
--------------------------------------------------------
弘毅は亜美が生前の母・峯子の写真を持っていたことに不審さ
を覚える。なんでお前が母のことを調べて居るんだと告げ、
家族でもないお前には関係のないことだと激怒。彼女の家を
飛び出すことになる。

峯子は毎日のように水天宮に通っていた。ここは安産祈願の
神社であり、近辺に妊娠している人物が居るのではないかと
警察は睨んでいた。

加賀は美雪が勤めるケーキ店"Quattro"に足を運ぶ。
峯子が持っていたレシートはこの店のものだったからだ。
峯子の事を尋ねると、週に2、3度来ていたという。レシートの
日付は4月12日。殺害された4月13日に来なかったか尋ねると、
確かにその日も来店はしたが何も買わなかったとのこと。
しかし彼女とは単なる客の関係で名前さえ知らないという。
しかしいつも彼女は美雪に微笑みかけてきたとのことだった。

そんな中、峯子の友人で現在アメリカに在住している藤原真知子
とメールでやりとりしていた事が判明。メールには"何度も通っ
ているので怪しまれているかも知れない"と書かれていた。

美雪は店を早々に閉めると峯子から受け取った荷物を開ける。
すると外では加賀が見ていた。加賀は同僚とケーキを食べに
来たと告げ、閉店しようとしていた店に滑り込む。美雪が妊婦
で有ることを知った加賀は、先日何か言いたげにしている美雪
の態度に気になっていたのである。
すると美雪の方から声を掛け、峯子にもらったものだとして
犬の置物を見せる。何で私にくれたのか見当も付かないと告げる
美雪。4月13日に貰ったのだという。

峯子の息子・弘毅は劇団探偵に所属する俳優だった。
この日も演劇の練習をするが、演出家の篠塚祐は、母親の死で
演技に身が入らない彼を当分主役から外すと告げる。

刑事の上杉が弘毅の元を訪れる。弘毅の彼女について尋ねるが
彼女はコソコソと母親の件を調べているようだが、妊娠はして
いないと告げる。杉山は母親が暮らしていたアパートの住所の
書かれたメモを置いていく。

加賀は清瀬直弘に一度峯子の部屋を見てもらう。そこで弘毅と
鉢合わせする。加賀は弘毅に美雪の写真を見せるが知らないと
いう。峯子がこの街に引っ越してきたのは貴方が住んでいると
知っていたからではないか?とするが、弘毅はそんなはずはない
と否定する。

--------------------------------------------------------

峯子が安産を祈願していたのは、何の意味があるのか。
亡くなる直前にやりとりされていたメールを頼りに、被害者の
当日の行動の意味を一つ一つ紐解いていく。

亜美や美雪の存在を殺人に繋げるには少々無理があると思う
のだけど、今回は生前に峯子がしていた不自然な行動の意図を
解き明かしていくモノで、気軽な気持ちで面白く見ることが
出来る話だった。
それと同時に離別している息子と母親の関係なども描かれ、
誤解していた部分を死んだ後に修正していくという皮肉さなん
かも描かれた。

黒茶屋に勤めていた亜美と、Quattroに勤めていた美雪を
間違えてしまったこと。
冷静に考えれば、もう少し真知子は峯子に連絡した際には
具体的な事を話しているだろうし、地図だけの情報を頼りに
相手を特定してしまう事など有り得ないと思う。ただこのご時世、
3ヶ月も経てば、銀行の名前なども変わる時代で、老舗の店
が連なる日本橋・人形町も時代の変革に流されているなと
思うとやや侘びしさを感じるものだった。

今回の鯛焼きが買えないネタはちょっと苦しかったし、
トイレでの一時もありがちなオチではあったかな。


加賀恭一郎 …… 阿部寛 (日本橋警察署)
青山亜美 …… 黒木メイサ (タウン誌"ドールタウン"編集)
清瀬弘毅 …… 向井理 (直弘の息子)
松宮脩平 …… 溝端淳平 (日本橋警察署)
小嶋一道 …… 木村祐一 (日本橋警察署)
上杉博史 …… 泉谷しげる (日本橋警察署)
岸田要作 …… 笹野高史 (税理士)
三井峯子 …… 原田美枝子 (45歳・翻訳家、小伝馬町ハイム)
清瀬直弘 …… 三浦友和 (社長、峯子の元夫)

上川菜穂 …… 杏 (美容師)
上川聡子 …… 市原悦子 (甘酒横丁・煎餅"あまから")
佐々木修平 …… 石黒英雄 (料亭の見習い)
田倉慎一 …… 香川照之 (新都生命保険)
吉岡多美子 …… 草刈民代 (峯子の友人)
菅原美咲 …… 小泉深雪 (人形店。安産の人形を買う)
北村美雪 …… 紺野まひる (スイーツ店)
奈々 …… 沢木ルカ (鯛焼きを売る)
柳沢麻紀 …… 柴本幸 (ギャルママ、キティが好き)
柳沢尚哉 …… 大倉孝二 (瀬戸物屋 "柳沢商店")
柳沢鈴江 …… 倍賞美津子 (母)
枝川泰治 …… 寺島進 (料亭主人)
枝川頼子 …… 夏川結衣 (料亭女将)
望月綾名 …… 橋本真実 (タウン誌"ドールタウン"編集)
岸田克哉 …… 速水もこみち
寺田玄一 …… 原田芳雄 (時計屋・主人)
寺田志摩子 …… 松本じゅん
宮本祐理 …… マイコ (直弘の秘書)
光岡彰文 …… 恵俊彰 (時計屋・弟子)
アサミ …… 宮地真緒 (キャバクラ)

藤原真知子 …… 綾戸智恵 (峯子の友人)
篠塚祐 …… 柏原収史 (劇団のプロデューサ)

八代英輝、ゆき、花原照子、石原裕司

コッセこういち、下総源太朗


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system