新参者
(2010年4月期・TBS21時枠)

企画 - 那須田淳
プロデューサー - 伊與田英徳、中井芳彦
脚本 - 真野勝成、牧野圭祐
音楽 - 菅野祐悟
音楽プロデューサー - 志田博英
演出 - 山室大輔、平野俊一、韓哲、石井康晴

http://www.tbs.co.jp/shinzanmono/


第6話 疑惑の友
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息子に逢うためにやってきた峯子は亡くなった。
彼女の遺体の第一発見者である吉岡多美子の元に加賀と松宮が
杏仁豆腐のゼリーを持ってやってくる。
峯子が亡くなった日、多美子が逢うことになっており、急遽
6時30分から7時30分に変更した彼女に事情を聞きに来たので
有る。5時30分頃電話したという。その日は婚約者で映像作家
のタチバナ・コウジと6時半に銀座ティファニーで待ち合わせ
したという。店を出てすぐにマンションに向かった所、遺体
を発見したとの事。
加賀は多美子に携帯を見せて欲しいと頼む。桜のストラップ
の携帯電話を手にする加賀。加賀は多美子に身の回りで携帯
を無くした人は居ないかと尋ねる。多美子が電話した後に
峯子に電話した人物がいて、話し相手には敬語を使っていなか
ったという。

コウジの元に松宮と加賀は尋ねる。
峯子との関係を尋ねると、婚約者の親友なので自分も仲良く
しており、三人で食事に行ったり、彼女の部屋で食べたことも
有ったという。加賀は多美子とコウジの出逢いを尋ねるが、
個人的にプライベートな事は話さない様にしているとして断ら
れる。携帯を見せて欲しいと頼むと、携帯が新しくなっている
事を知る。紛失届けを出している事を告げる。

調べていく内にコウジはティファニーに4月5日に来店の予約を
取っている事を知る。そんなに前から分かっていたことなのに
何故直前になって話をしたのか。

コウジと多美子は逢って、加賀達から色々と話しを聞かれた事
を話し合う。多美子はコウジと居ると嫌なことは忘れられるけ
れど、私だけが幸せになる事は気が進まないという。峯子は
私がロンドンに行くと知ったときどれだけ不安だったかと思う
と済まない気持ちになるという彼女。しかしコウジは君に頼り
っきりだった峯子が妬ましいと告げる。

加賀は近くに来たとして再び多美子の家にやってくる。
公衆電話から掛けてきた人物が犯人の可能性が高いことを告げ
彼女にコウジが携帯を無くした事を知っていたか尋ねる。
知ってはいたが言う必要が無いと思ったという彼女。犯人は
峯子と親しい関係で、普通1時間程度の空き時間ならば、次の
予約が入っている時には時間がないとして断るのが普通だろう
が、彼女はその人物と逢っていること。恐らく峯子のマンション
のすぐ近くから電話してきたという事で、彼女の引っ越し先を
知っている人物だろうと告げる。

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第一発見者の吉岡多美子の事件当日の足取りを頼りに捜査を
調べていく。峯子を殺害したのは、公衆電話から電話をかけて
きた人物であり、敬語を使わず話す相手、そして彼女の住む
アパートの場所を知っている人物の可能性が高くなる。
多美子の恋人・コウジはそれに全て該当する人物だった。

早い段階から峯子の親友・多美子が自分が裏切った事を口に
していた為に、峯子に対する裏切りとは何を指すのかが描かれた
格好だった。

犯人ではないにしろ事件に最も近い所にいる人物かと思って
いただけに、今回のエピソードではもう少し事件の真相に近づく
様な演出がされるかと思ってみていた。

死んだ人の声に耳を傾けるという事で、「臨場」とか「ヴォイ
ス〜命なき者の声〜
」の様な内容だった。
残されたものが引きずる心の傷を上手く解放してあげる様な
話で、これまでとはまた違った意味合いの展開で興味深い。

コウジがルールと称して隠しているプライベートな部分には
どんな秘密が隠されているのか。多美子自身も知らない彼の
秘密を上手くミステリアスな形で表現した内容だった。

秘密というよりもある意味多美子が忘れていたもので、いざ
その事実を知ってみれば、"なんだ"と思った後にじんわりと
彼の繊細さな一面が浮かび上がってくるモノで、容疑者から
一転して優しさを感じる面白さが有るのだろう。

これまでのエピソードの中に描かれていた峯子の行動の一つ
一つにきっちりと理由付けしていく作業で、地味な部分も
有るのだけど、パズルのピースがまた一つはまった感じで、
それなりの達成感と爽快感を得ることも出来る。

残すところ怪しげな人物は、清瀬直弘と秘書の宮本祐理だね。
次週は彼らに迫っていくのかな。


加賀恭一郎 …… 阿部寛 (日本橋警察署)
青山亜美 …… 黒木メイサ (タウン誌"ドールタウン"編集)
清瀬弘毅 …… 向井理 (直弘の息子)
松宮脩平 …… 溝端淳平 (日本橋警察署)
小嶋一道 …… 木村祐一 (日本橋警察署)
上杉博史 …… 泉谷しげる (日本橋警察署)
岸田要作 …… 笹野高史 (税理士)
三井峯子 …… 原田美枝子 (45歳・翻訳家、小伝馬町ハイム)
清瀬直弘 …… 三浦友和 (社長、峯子の元夫)

吉岡多美子 …… 草刈民代 (峯子の友人)
北村美雪 …… 紺野まひる (スイーツ店)
奈々 …… 沢木ルカ (鯛焼きを売る)
柳沢麻紀 …… 柴本幸 (ギャルママ、キティが好き)
望月綾名 …… 橋本真実 (タウン誌"ドールタウン"編集)
宮本祐理 …… マイコ (直弘の秘書)
コウジ・タチバナ …… 谷原章介
中村 …… コッセこういち (刑事)
川口 …… 下総源太朗 (刑事)
編集長 …… 峰竜太

川口圭子、建みさと、すぎもとみさき、内田麻美


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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