チームバチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋
(2010年4月期・フジテレビ火22時枠)

脚本 - 後藤法子 ほか
音楽 - 羽岡佳
演出 - 今井和久、植田尚、星野和成
プロデュース - 豊福陽子、遠田孝一、八巻薫

http://ktv.jp/general/


第3話 人格変貌

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塚田康史(59歳)は、風俗店が多数有る寿町の一角でオヤジ狩り
の若者に立ち向かい腹部を刺される。腹部刺創で出血性ショッ
ク状態で病院に運ばれる。
すぐに妻の基子も駆けつけ、桜宮警察から康史について聴取を
受ける。夫は酒は一滴も飲まないし、気の弱い人で喧嘩など
するはずはないと告げる。しかし何であんな場所にいたのか?
という質問に答えることの出来無い妻。
幸い臓器の損傷も無く手術は成功に終わる。医師からアルコール
は検出されなかった事を聞く。

田口は早速康史に逢って事情を聞く。何故ナイフで刺されたのか
という問いかけに、当時の記憶が無く気がついたときには病院
だったという。何故あの場所にいたのかという質問には、彼は
ことぶき心療内科に通院していた事を告げる。最近気が沈む事
が多かったのだという。

暫くすると、康史が病室で暴れているという通報を受ける。
遥が現場に行くと、水を大量にのみ痙攣発作で倒れる。

その頃田口は、康史が通っていたということぶき心療内科に
事情を聞きに行く。医師によると、患者は時々自分が自分で
無くなる感覚があるのだという。恐らくミッドエイジ・クライ
シスだろうという医師。

救命救急センターでは康史の病原について話し合いが行われる。
MRIでは異変が見つからず、ICUシンドロームなのか、一過性の
発作なのか・・・
豹変する前には何が有ったのかと問うと、大量に水を飲んでいた
事が報告される。尿が出過ぎる尿崩症で脱水による失神なのか?
患者は向精神薬を服用しており、血中ナトリウム値が減少して
いる事が判明する。水中毒の可能性が有るという速水は、今後
水制限をするよう指示し、精神不安の原因を探れと告げる。

そんな中、田口の元に白鳥がやってくる。白鳥は収賄の尻尾を
掴んだか?と田口に問うが、そんなものは無いというぐっちー。
人は必ずウソをつくものだと告げる。田口は現在水中毒の患者
について調べていることを告げると、白鳥はカリフォルニアの
ラジオ局で行われた水飲み大会の話をするのだった。豆知識を
教えようとしたという白鳥に、またバカにしていると憤怒する
田口。

康史の異常の原因の一つに心因性の原因が絡んでいる事を
患者夫婦の塚田に話す。すると息子・浩之が一年前から家出し、
父親のようなつまらない人生は送りたくないと言っていた事を
告げ、その時以来夫は落ち込んでいると告げる。
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町で刺されて運ばれてきた男性・塚田康史。
入院した彼は突然水分を大量に飲み出し、暴れ出す。果たして
どんな病巣が隠れているのか。

ドラマとしては幾つかの要素が混在していて、病名が想像しづ
らい状況を作っている。相変わらず"患者はウソをつく"という
ドクターハウスと同じテーマ性が隠されていて、患者本人の
証言はある意味、意味を為さない。

一話の時の感想の時にも書いたことだが、白鳥がこの病院に
居る理由というものがドラマとしては最大の難所で、田口は
今回無理矢理患者の件で共に連れ出したけれど、今後とも
メディカル・アソートの件以外の事でも白鳥を利用した調査に
なっていくのか。

さてドラマとしては、康史は何故風俗街に居たのかという点と
彼が抱えている病気は何なのかという点だ。

向精神薬が何らかの病気を引き起こしているのか。
それとも水そのものが他の病気を誘発しているのか。

良く解らないのがここまで性格が変わってしまう辺りの変貌振り。
ドクターハウスでも性格が変わってしまうというエピソード
が有ったけれど、ストレス性のものなんじゃないのかと思って
しまう。

痙攣発作は明らかにこのドラマで語っているように、抗利尿
ホルモン(ADH)の分泌異常が巻き起こしているものなのだろう
けど、腫瘍というよりも向精神薬が関わっていると言う方が
なんとなく納得するものがあるな。
腫瘍って微細すぎると血液検査には現れないのだろうか。

しかしなんだかんだ言っても人の言葉が他人の心を一番蝕んで
しまうものだという事で、言葉って薬にも毒にもなるんだなと
思う。

それにしても長谷川崇がジェネラルについて行けない様で
反発していくようになっていく感じだけど、速水の性格の中に
他人が不審を覚えるようなついて行けない感じがしないな。
これもドクターハウスのあの偏屈じいさんを見ているからなのか?


田口公平 …… 伊藤淳史 (東城大学付属病院・不定愁訴外来)
白鳥圭輔 …… 仲村トオル (厚生労働省大臣官房秘書課付技官)
速水晃一 …… 西島秀俊 (救命救急センター部長)
和泉 遥 …… 加藤あい (救命救急センター・救急救命医)
佐藤伸一 …… 木下隆行 (救命救急センター副部長代理)
栗山弥生 …… 浅見れいな (看護師)
滝沢秀樹 …… 松坂桃李 (研修医)
永山康友 …… 足立理 (研修医)
浅野和彦 …… 竹内太郎 (研修医)
佐々木英二 …… 堀部圭亮 (メディカルアソート)
三船大介 …… 利重剛 (事務長)
長谷川 崇 …… 戸次重幸 (救命救急センター医師)
花房美和 …… 白石美帆 (看護師長)
藤原真琴 …… 名取裕子 (不定愁訴外来専任看護師)
高階権太 …… 林隆三 (病院長)

目黒和男 …… 嶋田久作 (50歳・ジャーナリスト)

福田敦子、羽村純子、石田由紀子、福田千明、増田具佑
内田譲

塚田康史 …… 渡辺哲
塚田基子 …… 根本りつ子
塚田浩之 …… 荒木宏文

山崎大輔、岸博之、今村均、岡野友信、シャリー・スウィニー
遊木康剛、中川大志


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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