チームバチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋
(2010年4月期・フジテレビ火22時枠)

脚本 - 後藤法子、田中眞一
音楽 - 羽岡佳
演出 - 今井和久、植田尚、星野和成
プロデュース - 豊福陽子、遠田孝一、八巻薫

http://ktv.jp/general/


第12話 危篤
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病院から抜けだした速水は城東デパート跡地に居た。
田口と白鳥は速水から当日見た事を尋ねるが、速水は佐々木を
殺害したのはオレだと告げ倒れる。
すぐに病院に運ばれる。

心筋梗塞なのか? VFになるも、蘇生措置をしてサイナスに戻す。
挿管し、冠動脈造影を行うも、速水から病変は見つからなかっ
た。心不全の原因は一体何なのか?
生検の結果、悪性リンパ腫はホジキン型だと判明する。
ホジキン型ならば悪性とはいえ化学療法で対処できるが、しか
し速水の場合、脳だけでなく心臓にも転移していた為、心臓は
もって数日だという。

気がついた速水は近くにいた白鳥に、研修医時代に白鳥と共に
当直していた際に運ばれてきた急患のことを語り始める。
自分今でもその時に死なせてしまった患者のことを思い出すと
いう速水。

白鳥は田口に速水が庇おうとしている人物とは誰か。そして
佐々木と寺内殺害事件に於いてアリバイの無い人物は誰かと
総合した結果、花房しかいないという事になる。しかし田口は
花房がその場にいたのならば、倒れていた速水を見捨てて逃げる
だろうかと告げる。

白鳥は花房を呼び出し、佐々木が殺害された現場につれていく。
白鳥と田口はあの時この現場には佐々木以外に速水が居たこと
を告げ、速水は花房の声が聞こえたと証言していると嘘を付く。
どうして佐々木を殺害したのか?その罪を速水に着せようとして
いのではないかと問い詰めると、花房は白鳥を平手打ちし、
私がそんな事を思うわけがないと否定する。速水のことを守り
たかっただけだと告げる。

あの日、速水の元に佐々木から電話が有ったのを聞いてしまっ
たという花房は、この現場に来たときには佐々木を刺されていた
事を告げる。速水が刺したのかと思ったと告げ、その根拠に
現場に落ちていた薬を見せる。速水は二週間前からこの薬を
飲んでいたというのである。
薬を調べていくと、抗生剤、解熱剤、粉末は・・・胃薬で、
心拍数を抑えるベータブロッカーも入っていた。白鳥はその
薬を持って速水の元にいくと、確かに自分の薬だという。
しかし一つだけ服用していない薬が入っていることに気がつく。
佐々木は薬を飲んでいなかったという速水。あの現場にもう
一人別の誰かが居たことを示していた。

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佐々木の殺害現場に居た人物は花房である事が疑いの余地が無い
状況の中、白鳥と田口は協調して花房から情報を引き出して
いく。果たして彼女が本当に犯人なのか。

結果的に病院内の人は無関係だったという事と、MAH絡みで
鴨志田一郎の関係者が犯人だったという事で、無難なところに
落ち着いた感じの流れだった。

ドラマとしてのピークは前回の話しの中にあり、今回は一連の
MAH関連の話を一気に片告げるような話だった。

ジェネラル・ルージュと呼ばれるに至るエピソードに於いて、
もっと斬新な過去が存在するのかと思ったけれど、あまり意外
性もなく、なんであの時口紅を塗ったのか、イマイチ意味が
分からなかった。司令官として弱さを隠すために、血の気が
引いた事を隠すためのものなのかもしれないが、そんな事を
する必要が果たしてあるのかどうか。

現場に落ちていた薬の件にしても、速水と鴨志田の飲む薬が
似すぎている辺りもやや不可解だったかな。

最後はドクターハウス的展開で、原因を探っていくもの。
柔軟な発想で命を救えとする白鳥は、なんだか現場の医師より
も病状に詳しいかの如く、速水の病気の原因について分かって
いたような口ぶりだった。

しかしなかなかドラマとしては面白かったかな。
バチスタ事件と同じ病院で起こってしまうというのは、ちょっと
強引な感じもしたけど、現在の救急医療に関する問題点と、
それを解決する一つの答えみたいなものを提示していたし、
ドラマとしては興味深いものだった。
全ては速水の人間性を冒頭からカモフラージュして描いて
来たからこそ、上手く内容に引き付けられた感じだった。


田口公平 …… 伊藤淳史 (東城大学付属病院・不定愁訴外来)
白鳥圭輔 …… 仲村トオル (厚生労働省大臣官房秘書課付技官)
速水晃一 …… 西島秀俊 (救命救急センター部長)
和泉 遥 …… 加藤あい (救命救急センター・救急救命医)
佐藤伸一 …… 木下隆行 (救命救急センター副部長代理)
栗山弥生 …… 浅見れいな (看護師)
滝沢秀樹 …… 松坂桃李 (研修医)
永山康友 …… 足立理 (研修医)
浅野和彦 …… 竹内太郎 (研修医)
佐々木英二 …… 堀部圭亮 (メディカルアソート)
三船大介 …… 利重剛 (事務長)
長谷川 崇 …… 戸次重幸 (救命救急センター医師)
花房美和 …… 白石美帆 (看護師長)
藤原真琴 …… 名取裕子 (不定愁訴外来専任看護師)
高階権太 …… 林隆三 (病院長)

福田敦子、羽村純子、石田由紀子、福田千明、増田具佑
内田譲、桜井尚志、永井篤

鴨志田一郎 …… 本田博太郎 (政治家)
寺内昭三 …… でんでん (鴨志田と知人)
武田剛 …… 山中崇 (神奈川県警・警視)
岡村智 …… 吉家章人 (秘書)

佐野光洋、松田啓佑、岩佐希利子、土屋史子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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