日韓共同ドラマ テレシネマ 

脚本/中園ミホ
監督/チャン・ヨンウ 

http://www.tv-asahi.co.jp/nikkandrama/


石ころの夢〜前篇〜豪華コラボ笑いと涙の切ない愛の物語
A Dream Comes True
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三ヶ月の命、末期の膵臓癌だと宣告されたペ・ヘスは、別れた
妻を捜して、息子のジュヨンを託そうと考える。
消息を追う内に入ったナイトクラブで、二人はイム・サンヒョン
というコメディアンと出逢う。ジュヨンが韓国代表のサッカー
の試合に釘付けになっているのを見て、サンヒョンはサッカー
が好きなのか尋ねると、パク・チソンが好きだという。サンヒ
ョンは嘘か本当か、チソンは小さいときから面倒をみてきたと
告げる。
ヘスはナイトクラブのチェ・ジュノを探すが今日はここには来て
居ないと言われ、自宅の電話番号を教えて貰い帰宅する。

そんな中、街中でジュヨンはばったりサンヒョンの姿を見掛け
急いで歩み寄ろうと交差点を走る。父は息子の姿を追うが、
運悪くその時トラックが走ってきて父親を轢いてしまう。
誌の淵で父親は、サンヒョンにアタッシュケースとこの子を
母親の元に届けて欲しいと託す。

葬式の時、サンヒョンは親族を見つけ、そのカバンを引き渡す。
帰り道にサッカーをしていたジュヨンと逢うと、カバンは親戚
に渡したことを告げる。するとカバンを届けると約束したのに
とジュヨンは彼に告げる。自分はテレビに出演する身で忙しい
とするが、葬儀のためにアメリカから来韓した親戚たちは、
江原道に住むこの子の母親にジュヨンを届けてくれないかと
頼む。自分たちはアメリカに住んでいて土地にも詳しくなく、
更に親戚と言っても他人同然の身であり、ジュヨンが心を開いて
いるのは貴方だという。お礼は十分にするとして封筒を出される
と表面的には断るが、仕方なく連れていくことになる。

列車に乗った二人は、いざ江原道に向かおうとするが、ジュヨン
はその前に水原に行きたいと告げる。サンヒョンはまるで逆方向
だとするが、パク・チソンがイギリスから3日間だけ帰国して
おり是非とも逢いたいのだという。しかしサンヒョンはそんな
ジュヨンに対して、サッカーを例えに出して、旅の間はオレが
監督でありお前はボールボーイだとして、監督の言うことには
従わないとダメだという。

そんな中、サンヒョンの携帯に電話が鳴る。借金取りからの
もので返済を求めるもの。今は飛行機に乗る所なので必ず
後日返すという。しかし列車のトイレにいくと、その借金とり
とばったり遭遇してしまう。たったの500万ウォンなので必ず
返すと言うが、借金は利子も含めて1700万ウォンになっている
と言われる。太白(テベク)の博打で必ず返すと言うが、これまで
博打で借金を返した人は居ないと言われ、サンヒョンの服を
物色され、親戚から貰った封筒をそっくりそのまま取られて
しまう。

サンヒョンたちは江原道に行くと早速家を訪れるが、そこは
既に人の手に渡っていた。直接本人の携帯番号を聞き出し、
電話してみるが電源が入っておらず通じなかった。

日本海の海岸で、二人は静かに海を眺める。
サンヒョンはジュヨンを元気づけようと、自分のこれまでの
コメディの様な人生を語る。チキン店を開くが、鳥インフルエ
ンザの影響ですぐに閉店した事。海辺で寿司店を開くが、
運悪くタンカーと船が衝突して、オイルをまき散らしたせいで
開店できなかった事など・・・

カジノが有る太白へと向かう二人。一日中雪道を歩き回って
ようやくたどり着くが、ジュヨンが風邪で熱を出し、ナイト
クラブで面倒をみて貰う。そこにはかつて「ミス・サイゴン」
で主役を演じていたイ・ハナが働いていた。

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ひょんな事で出逢ったサンヒョンとジェヨン。
ジェヨンの母親を捜すために江原道に行くが・・・

日本の映画にもよくありそうな、一線から外れたコメディアン
とダンサーと子供が旅する物語。
前編だけ見た限りでは、互いに影響を与える関係という感じに
見えないところが有る。
不思議な出会いによって他人同士が一緒の時間を過ごす中で、
互いの境遇や価値観をさらけ出して、どれだけ旅の後には
旅の前と違った価値観を植え付けることが出来るのか。
後半にどれだけのドラマを描くことが出来るのがポイントかも
知れない。

親戚同士の関係が濃い韓国という土地柄にあって、血の繋がり
以上に他人の方が関係を近づけていく所の妙さは、日本人の
脚本家ゆえの事なのか。

ややサンヒョン役のインピョさんが、ギャンブルにハマるような
感じに見えないところがややマイナス点。自分のギャンブル癖
で、息子の死に目に立ち会えなかったのに、何故今でもギャン
ブルをしているのか、その辺の整合性は図られていくのか。

タイヤを取って何処かへ消えたサンヒョンは一体何をしようと
しているのか。

それにしてもテレ朝までも、日本海を東海と翻訳するように
なってしまった。辛うじて東の海と表現していたけど、韓国
語ではトンヘと言っているのだろう。日韓の合作という作品性
を考慮すると、この監督は日本に対して意図的にアピールした
可能性が高いな。


イム・サンヒョン …… チャ・インピョ (三流コメデイアン)
イ・ハナ …… キム・ヒョジン (ダンサー)
チャン・ジェヨン …… チェ・ゴン (子供)

ペ・ヘス …… ホン・チュンミン (ジェヨンの母)
チェ・ジュンホ …… キム・チョルギ (ヘスの夫)
マ・ウソン …… ソン・ビョンウク (自動車整備工)


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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