天使のわけまえ (2010年7月期、NHK・火曜22時枠) 演出：佐藤峰世 制作：岡本幸江 作者：吉田紀子 http://www.nhk.or.jp/drama/wakemae/

第3話 望郷のきりたんぽ〜祖父の一喝!
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さくらとの不思議な縁が元で、鉄板焼"さんちゃん"にて総菜
教室を始めたくるみ。早くも3回の授業をしたが、参加費は
僅か1000円しか徴収しない事に、ミキやさくらは不満を示す。

くるみの祖父・広吉が秋田から上京してくる。
佐藤たちに住所を尋ねて、一人でくるみのアパートに来る広吉。
康太が帰宅すると共に、広吉がアパートを尋ねてきた為、広吉
には事情が飲み込めずにいた。そこにくるみが帰宅すると、
広吉はこんな若い者と結婚するのか?と告げる。
相手は再婚で、現在彼は海外に行っているという。くるみは
上京するならば予め電話してくれという。康太はくるみに暫く
出て行こうか?とするが、今更そんな事をしても逆に不審に思わ
れると告げる。絶対にお爺ちゃんには余計なことは言わないで
と告げる。

さくらとミキは、くるみにここで本格的に料理教室をやらない
かと告げる。さくらは折角の特技を活かさないとダメだという。
もう真剣に人生を考える時に来ていると告げる。
話し合いをしていると高志も店にやってくる。ミキは高志にも
くるみが料理教室をやることについて意見を求めると、彼は
否定的な意見を投げかける。最近ろくに勉強もしていない人が
料理研究家を気取っているが、現実を見た方が良いという。

康太が一人で居るところを広吉は彼に問い詰める。
父親が外国に行ったのは本当のことなのか?最初はくるみに話
を合わせていたが、広吉の気迫に押されて本当のことを言って
しまう。大方父は黙って行方をくらましたのだろうと告げ、
くるみが働く警備の現場へとやってくる。広吉は彼氏は何処に
居るのかとくるみに怒鳴りつけるが、興奮のあまりその場に
倒れてしまう。

家に運んで休ませているとちょっと目眩がしただけだという
広吉。くるみは余計な心配を掛けたくなかったので嘘を付いて
いた事を語る。仕事も結婚も金も無いと言ったらびっくりする
だろうと。
しかし広吉は突然何かに閃いた様な声をあげる。
あの顔に見覚えが有るという広吉。工事現場にいた佐藤は、
大館の坂下に住んでいた喜市だと告げる。
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広吉が東京に上京したことで、くるみに起こっている事態の
全てが知られてしまう。広吉は行く宛てのない康太を養子に
迎えて、くるみにも秋田に戻ってこいと告げるが・・・

秋田弁に反応するおっさん事・佐藤喜市と広吉の不思議な関係
を知る話だった。

大滝秀治にこれ程長いセリフの役をやらせる所が凄かったけれ
ど、彼の存在が時にコメディとして成立したり、時に人生の
先輩としての役目を果たしたり、時にくるみたちと同様に悩み
多き老人の役割を果たす。

長生きして貰わないと困るというくるみの心情だったり、
喜市が故郷を飛び出して田舎の娘の結婚式にも出られないという
切ない状況が描かれたりと、このドラマで一番切なさが描かれた。

喜市がくるみに味方する事で自らの心情をさらけ出すが、
彼の立ちゆかない状況は、このドラマの殆どの人が多かれ少な
かれ抱えている問題と現状を表していて、なんとも複雑な気持ち
にさせられる。

これと言った劇薬の様な解決法は無いけれど、とにかく問題と
向き合わなければ何の解決も見せない感じだね。


坂下くるみ …… 観月ありさ (35歳、派遣料理好き)
芳村さくら …… ともさかりえ (31歳、警戒心の強い主婦)
北村和也 …… 細川茂樹 (42歳、結婚詐欺??)
竹内ミキ …… 西原亜希 (28歳、くるみの友達、派遣)
落合高志 …… 佐藤祐基 (30歳、八百屋)
北村康太 …… 野村周平 (14歳、和也の息子)
佐藤喜市(おっさん) …… イッセー尾形 (55歳、警備) 
芳村杏 …… 山口朋華 (5歳、さくらの娘)
坂下広吉 …… 大滝秀治 (83歳、くるみの祖父・秋田)
山田健一 …… 中村靖日 (派遣会社)

大男 …… 中村昌也 (警備)
金髪 …… 山村真也 (警備)
李 …… ボウ・ゴクキョウ (警備)
マッチョ …… 木庭博充 (警備)

浅田 …… 西尾まり
安藤 …… 加藤絹子
長州 …… 黒田瑚蘭
荒川 …… 山崎千惠子
坂下育子 …… 大島蓉子

咲村靖子

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)