特上カバチ! (TBS／2010年1月期・日21) 脚本／西荻弓絵 演出／加藤新、今井夏木、韓哲 プロデュース／植田博樹 プロデュース／今井夏木 音楽／瀬川英史 http://www.tbs.co.jp/tokujyokabachi/

第6話 この仕事で生き抜く覚悟!!
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田村は昼食になると、事務所の仲間達にキッチンミヤシタの
広告を配る。開店三ヶ月になるこの店の開業申請を出したのは
田村だったことで特別に肩入れしていたのである。しかしここ
の所、客の入りが落ち込んでいた。もうすぐ潰れるわねと住吉
は容赦なく告げる。重盛に至っては仕事とプライベートの区別
を付けろと田村に厳しく告げる。
田村に言われて大家夫婦もランチをこの店で取るが、酸味が
したとしてあまり美味しかった素振りは見せなかった。

田村も当然昼食の時にはこの店を訪れる。
宮下大作と緑が証券会社から転身し、開業に至ったという。
しかしこの日やってきた柄の悪そうな土建屋の富田武は、親子
丼を食すと変な味がするぞと文句を付ける。なんとか田村が
仲裁に入りその場は収まるが・・・

田村は事務所に戻って仕事をしていると突然お腹を抱えて倒れて
しまう。すぐに病院に運ばれるが食中毒との診断を受ける。
案の定あの店でランチに親子丼を食べた人たちは次々と倒れ、
通報を受けた新宿中央保健所は立ち入り検査を行い、菌が検出
されたとして一週間の営業停止命令が出る。
妻の緑は食材に拘りすぎだとして、赤字でやっていけないこと
を夫の大作に語り、この日の親子丼に使った鶏肉は地鶏ではな
くスーパーの見切り品であった事を告げる。

そんな中、食中毒を起こした主婦達が集団で慰謝料を求めて
やってくる。食中毒の責任をどうするのか問われ、主人の大作
は仕方なく治療費と慰謝料を合わせて10万円支払うと告げる。
たまたま訪れていた田村と住吉はこの手の相場は5万円が妥当
だとするが、それでも大作は10万円払うという事で処理する。
一人10万円なんて金銭感覚の抜け落ちたアマちゃんだと住吉は
切って捨てる。
そんな時、重森と知り合いで普段は栄田が担当している零細興業
の富田武も食中毒の損害賠償の件で相談に来る。働けない間に
背負った損害と、失ったクライアントの件で会社としては500万
円以上の損害を被ったというのである。重森はこの件は相手の
実情をよく知っている田村が担当しろと告げ、依頼者の利益を
最優先する様告げる。
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ドラマとしては結構逃げ道自体は用意されていて、最終的には
円満解決を描いた話であり、後味は決して悪い内容ではない。

ある意味仕事の対して軽い気持ちで挑む事へのリスクを描いた
話でも有った。

一連のドラマの中で何処に落ち度があるのかドラマでは色々と
考えさせてくれる。

安易な考えで起業した宮下家の誤算が有るのだろうし、土建屋
にしても社長が居ないと現場が立ちゆかないような会社に
育てていることに落ち度はあるのだと思う。
綱渡り様な零細企業は珍しくもないのだろうが、それにぶら下が
るリスクの高い構図も今後改善すべき余地があるところだろう。

今回は依頼人と対象者の両者の家庭の事情を知っていることも
有り田村としての決断も難しい所ではあるが、より実情が切迫
している依頼者家族の事情を知ることで、ようやく田村も仕事に
向き始めるという展開だった。

展開としては一話で行われていた事情とよく似ていて、妥協策
を何処に見出すかに掛かっているが、年金受給者の祖母に
支払い能力が有るという逃げ道がきっちり用意されていたり、
改善後に食堂はきっちり客が入り込んでいるところなど、ある
意味では都合の良い展開だと思う。現実はもっとシビアなもの
だろうけど、日曜日のドラマでそこまで重くすることは出来無い
のだろうな。

田村と住吉が補完し合う関係というのがやはりドラマとしては
心地良く写る。あまりしっかりとし過ぎる田村だとツッコミ処を
失う事もあり、住吉に蹴飛ばされるくらいの彼の方がドラマ
としてはしっくりと来る。

田村勝弘 …… 櫻井翔 (大野行政書士事務所)
住吉美寿々 …… 堀北真希 (行政書士)
重森寛治 …… 遠藤憲一 (大野行政書士事務所)
柿崎松郎 …… 渡辺いっけい (アパート・メゾン柿崎・大家)
柿崎晴子 …… 田丸麻紀 (同上・元ソープ嬢)
大野杏 …… 菊里ひかり (大野と関係有り)
検備沢京子 …… 浅野ゆう子 (検備沢法律事務所)
土方竜馬 …… 上里亮太 (検備沢法律事務所・イソ弁)
沖田晋作 …… 伊郷アクン (検備沢法律事務所・イソ弁)
栄田千春 …… 高橋克実 (大野行政書士事務所・パンチ・ゴリラ)
大野勇 …… 中村雅俊 (大野行政書士事務所・所長)
スナックママ …… 川村早織梨 (スナック女郎蜘蛛・ママ)
マユ …… 吉田桂子 (スナック女郎蜘蛛・ホステス)

クイズクイーン …… 森脇英理子
ナレーション …… 玄田哲章

宮下大作 …… 石原良純 (40歳・キッチンミヤシタ・コック)
宮下緑 …… 山下容莉枝 (38歳・キッチンミヤシタ・妻)
富田武 …… 大地康雄 (55歳・零細興業)
宮下ヤエ …… 草村礼子 (73歳・母)
児島 …… 伊藤正之 (新宿中央保健所)
荒井基子 …… 岡本麗 (食中毒患者)
北さん …… 二瓶鮫一 (零細興業・職人)
潔子 …… 麻生侑里 (食中毒患者)

井上夏葉、庄司永建、小林一英、高木正晃、眼鏡太郎
大須賀裕子、佐々木睦、関貴昭、上杉陽一、石井英明

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)