逃亡弁護士
(2010年7月期・フジ火曜22時枠)

脚本:渡辺雄介
脚本監修:秦建日子
演出:本橋圭太、白木啓一郎、田中峰弥
プロデューサー:河西秀幸、平部隆明

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第8話 対決…敵は内部に
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丸川文江の供述からフクナガは五十嵐弁護士だと判明する。
絵美も連光寺の元を訪ねると、フクナガが五十嵐である所に
たどり着いていた。五十嵐(福永啓一)が非弁行為ほしていたな
んて・・・昨日から連光寺も彼と連絡が取れないという。
連光寺が警察に五十嵐の事を通報していないのは、アクサル法律
事務所の事を考えた結果だという。絵美はどうしても彼と直接
話したいと告げる。

誠は絵美と合流し、福永の事務所へ足を運ぶ。
するとそこに福永の愛人だという女性・小沢咲子という女性が
独りで居た。事情を聞こうとすると咲子の元に福永から電話が
なる。すぐに誠は電話に変わると、福永は一瞬自分も誰かに
ハメられたとするが、次の瞬間態度を翻して、嘘だと自ら語る。
オレはお前たちのような人が嫌いだという。人助けという安っ
ぽい正義を振りかざすために法律はあるのではなく、強い物
の為にあるのだという。二ノ宮の事を殺害したのか?と問うと、
アイツも誠同様に薄っぺらな正義野郎だったという。窓から
外を眺めると、五十嵐(以降:福永)は外にいた。急いで外に出る
誠だが、彼の姿は消えていた。

咲子に話しを聞き、福永の居場所を尋ねる。福永は殺人犯かも
知れないことを告げるが、咲子はあなたたちの事件に興味は
無いとし、居場所を教えてくれたら私に何をしてくれるのかと
尋ねる。彼は怒ったら何をするか分からない人であり、ずっと
守ってくれるならば教えてあげるという。咲子は誠が逃亡犯で
有ることを知って、家で匿ってあげると招待する。絵美は二人
はグルに決まっているので危険だとするが、必ず連絡するとして
誠は彼女に付いていく。

誠は部屋に置いてある督促状の山を見て、彼女が借金に困って
居ることを知る。早く福永の居場所が知りたいという誠に
対して、借金をゼロにしてくれたら教えるという。福永は借金
をゼロにしてくれると言ったとのこと。しかし貴方も騙されて
いると誠は告げる。

督促所を調べると、咲子はクレジットカードから3社、消費者
金融から2社、闇金融かせ4件、合計850万の借金をしている事
が判明する。彼女は生活費が足りなかった事を告げる。
取りあえず誠は闇金融対策として、一通の書類を作成する。
ヤミ金は怖がって払ってくれる人だけを相手にする事を告げ
返済義務がない事を伝える。福永と言っている事をが違う事に
驚くと共に、こんなに簡単に処理できることを驚く。
咲子は誠に今日は泊まっていってくれと頼む。

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いよいよ福永の正体が判明する中、福永を頼って借金を完済
しようと考える女性・小沢咲子との出会いが有る。
彼女は完全に人依存の所があり、自らの借金もまるで他人事の
ように扱う。その理由は何処にあるのか!?

借金を他人事のように扱う彼女に現実に目を向けさせ、自らの
手で問題を解決させる話だった。
例えここで五十嵐の力を借りようとも、独り立ち出来無いと
同様にまた五十嵐のような非弁行為をするものたちの餌食になる
事を告げ、自立心を促す。

彼女が更生したいと考えていることを、督促状の有る無しで
見極める辺りは、過去にも同様の問題で何度もそういう人物を
見て来たであろう誠らしさが見られた所で、弁護士としての
スキルも上手く披露した。

白石美帆と一晩を共にするという実に美味しい話だが、弱って
いる彼女に手を出すというのは、流石に非情かなと自分の妄想
を反省したりもするが、誠実な対応をする誠と五十嵐の甘い誘惑
を秤に掛けて、どちらが信用できる人物なのか彼女自身に
上手く訴えかけたところは、良くできていた。

更に誠と小沢咲子に降り掛かる困難の状況に対して、誠が
現実と立ち向かう姿を見せたことで、咲子の良いお手本に
なったと思う。

もっとも怪しかった連光寺の潔白が証明された。
そして五十嵐も自分の怪しさを否定せず、誠を罠に陥れる為
に牙をむき出しにしてくる。
コメディチックな演技の多い佐藤二朗さんが、珍しく悪に
徹するような演技を見せるところに新鮮さを感じたし、なか
なか表情の変化が巧みで、上手い悪人像を演じていた。

問題は真船丈だね。
誠の潔白を知りながらも泳がせていた所も問題だろうし、
まだまだこの人には裏がありそう。

今回は秦建日子御大自ら脚本を担当した事で気合いも入って
いたかな。


成田誠 …… 上地雄輔 (アクサル法律事務所)
二ノ宮絵美 …… 石原さとみ (長女)
浅沼仁 …… 姜暢雄 (アクサル法律事務所)
小早川美由紀 …… 村川絵梨 (アクサル法律事務所)
伊崎純也 …… 前川泰之 (刑事)
南優希 …… 高月彩良 (親が殺され、声が出せない)
五十嵐衛 …… 佐藤二朗 (アクサル法律事務所)
榎木洋一 …… 小林すすむ (絵美の叔父)
二ノ宮まどか …… 折山みゆ (次女)
榎木律子 …… 榊原郁恵 (絵美の叔母)
連光寺巧 …… 豊原功補 (アクサル法律事務所)
二ノ宮徹 …… 船越英一郎 (アクサル法律事務所)
三枝亮子 …… 矢田亜希子 (検察・事務官)
真船丈 …… 北村一輝 (検察)

(捜査一課刑事)
安達功一、石井裕、石山和史、大谷賢治郎、片岡優二
須藤義人

丸川文江 …… 室井滋 (妻)
小沢咲子 …… 白石美帆 (福永の愛人)
南俊二 …… 東根作寿英 (警察庁管理官、優希の父親)
長谷部秀一 …… 光石研 (検事正)

荒川智大、愛未、大塚ヒロタ、ファンシー、ユウイ
タナカ、


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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