月の恋人 〜Moon Lovers〜
(2010年4月期・フジテレビ月21時枠)

原作:道尾秀介『月の恋人 Moon Lovers』(新潮社刊)
脚本:浅野妙子、池上純哉
プロデューサー:後藤博幸、村瀬健
演出:西谷弘、平野眞、石井祐介

http://wwwz.fujitv.co.jp/getsukoi/index.html


第5話 好きと言えたらいいのに
--------------------------------------------------------
風見からアプローチされる真絵美。キスされそうになるが思わず
顔を背けてしまう。
蓮介はシュウメイと一晩を過ごし、同じホテルの部屋に泊まる。
しかしシュウメイは疲れて眠ってしまう。

翌日、シュウメイを使ったCMによって売り上げは140%増加。
業界1位のマストポールも手中に入り、一位を目指して新たに
プロジェクトを立ち上げる。マストポールが都内の主要都市
に構えている店舗の近くにレゴリスの店舗を出店するというもの。
生産ラインはインドを計画している事を告げると、社員たちは
もう少し上海工場が落ち着いてから投資すべきだと反対意見が
飛び出す。しかしリスクが有っても前を向いて進んでいくだけ
だとして、蓮介は決して意見を譲らない。

蓮介とシュウメイは仕事が終わった後、月明かりの中で話し合う。
シュウメイは"レゴリス"の意味を問うと、蓮介は月の砂の意味
だとし、レゴリスの家具を世界中の人々に届けたい思いから
付けたことを語る。
シュウメイの夢は、古里で家族一緒に過ごすことだと告げる。
アメンボの居るような小さな村で好きな人と暮らすのが夢だと
語る。

真絵美は遅くまで仕事をしていた。風見はそんな彼女に蓮介から
教えて貰ったレストランへ連れていく。するとそこには偶然に
も蓮介とシュウメイがいた。同席する風見たち。
蓮介は真絵美に次のCMコンセプトも真絵美が考えて欲しいと頼む。
シュウメイは今朝ホテルで蓮介と一緒に食事をしたことを語る
と、真絵美は動揺する。

一方仕事をしていたエルカと柚月。
柚月はそこで蓮介のインタビュー記事の載った雑誌を見る。
シュウメイのことを"日本の女性にはない魅力が有ること"に
言及していた。

シュウメイはアメ横まで大好きな明太子を買いに行く。
すると早くもCMの効果でファンたちに囲まれてしまう。
外出するのも疲れると帰宅するシュウメイ。そこに珍しく柚月
がやってくる。柚月はシュウメイに、勝負しなさいと突然彼女
に告げる。勝負とは腕相撲だった。しかし勝負はあっさりと
シュウメイが勝ってしまう。上海では重たい荷物を運んでいた
ので腕っ節には自信があるというシュウメイ。柚月は彼女に
対して蓮介はあなたの何に気に入ったのか?と尋ねる。貴方が
持っていて私の持っていないものとは一体何かと尋ねる。

柚月は帰宅すると父・照源に突然人と殴り合いをしたことが
有るか尋ねる。女性は殴り合いをしないので、それに近いこと
をしたが全くスッキリするものがないという。父親に家を出て
一人暮らしする事を仄めかすが、炊事や洗濯は一人で出来るのか
と言われ、出来無いと答える彼女。裸で勝負していないのが
行けないのではないかと彼女なりに考えるのだった。

--------------------------------------------------------

蓮介とシュウメイの関係が週刊誌にも取り上げられる中、蓮介
は虎視眈々と次のプロジェクトを進行させようとする。
強引な投資計画に社員たちは違和感を覚える中、レゴリスが
製産したガス圧式の回転椅子に不純物が混入していた為に、
破裂する事故が起こる。

視聴者として想定出来る様な恋愛状況が刻々と描かれている。

蓮介とシュウメイの関係に対して、真絵美が衝撃を受け、柚月
は自分に足りない物を模索していく。
二人の関係が絶対的なものと映るために、他の人が入る余地が
存在せず、基本的な楽しみとしては会社が蓮介を必要としなくな
った後にシュウメイは、社長ではない彼を愛するのかどうかと
言うところなのだろうか。

蓮介がいつでも突き落とされるようなリスク性のある展開が
用意されているので、それなりの緊迫感は有るし、不穏な動きに
対して興味深いものは有るが、それ以外の展開でももう少し
楽しみが用意されているともう少し見られるのかも知れない。

蓮介が何らかの展開に陥れられるまでに、上海工場の件をどう
処理していくのか。そしてミンの存在をどう活用していくのか。

真絵美によると蓮介はシュウメイと出逢って優しくなったと
されているので、その優しさが上海工場の件で発揮されるのか。

風見と真絵美の関係は如何にも結ばれないオーラが出ているし、
ライバル企業の大貫照源の攻勢も、単なるスキャンダルの暴露
程度の物なので、やや盛り上がりに欠ける点かな。


葉月蓮介 …… 木村拓哉 ("レゴリス"社長)
二宮真絵美 …… 篠原涼子 (インテリアデザイナー)
リュウ・シュウメイ …… リン・チーリン (中国人女性)
蔡 風見 …… 松田翔太 (蓮介の部下)
大貫柚月 …… 北川景子 (カリスマモデル)
前原継男 …… 濱田岳 (真絵美のアシスタント)
安斎リナ …… 満島ひかり (真絵美のアシスタント)
雉畑藤吾 …… 渡辺いっけい ("レゴリス"社員)
小泉桂一 …… 水上剣星 ("レゴリス"社員)
笠原由紀 …… 中村ゆり ("レゴリス"社員。)
エルカ …… 西山茉希 (柚月の後輩モデル)

ミン …… 阿部力 (シュウメイの親友)
時田良三 …… 温水洋一 ("田鶏"のマスター)
丸山鉄二 …… 竹中直人 ("田鶏"で酒を飲む常連客)
大貫照源 …… 長塚京三 ("マストポール"社長)
嶺岡 …… 川平慈英 ("レゴリス"社員)
滝沢 …… 松尾諭 ("レゴリス"社員)
ハンヤン …… 田口主将 (シュウメイの父)
岸祥子 …… 真白ゆか ("レゴリス"社員)

橋沢進一、須田邦裕、山内ツトム、高原コマキ
榎並大二郎(アナ)、亀井理那、望月美寿々


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system