月の恋人 〜Moon Lovers〜
(2010年4月期・フジテレビ月21時枠)

原作:道尾秀介『月の恋人 Moon Lovers』(新潮社刊)
脚本:浅野妙子、池上純哉
プロデューサー:後藤博幸、村瀬健
演出:西谷弘、平野眞、石井祐介

http://wwwz.fujitv.co.jp/getsukoi/index.html


第8話 さよなら葉月蓮介!3人の女性へ贈るラストメッセージ!
究極のラブストーリーが迎える衝撃の結末!
涙、涙のエンディングへ…

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蓮介の解任が決まり、真絵美はレゴリスとの専属契約を切る。

柚月は蓮介の解任と連動して、モデルとしての仕事が激減。
その事が週刊誌にも取り上げられる。逆に友達のエルカは
雑誌の表紙を飾るほどにもなっていた。

嶺岡らは新生レゴリスの第一弾コンセプトとして、安価でスタ
イリッシュな家具を提案する。素材は気にせず、デザインを
重視したもの。風見も社員たちの前で、早急に新体制を整え、
上海工場についても再建していくことを告げる。

風見に対して雉畑は蓮介の居場所を知らないかと尋ねるが、
知らないという。
真絵美は再び個人事務所での活動に切り替える。
レゴリス時代に獲得した顧客や従来からの常連客で仕事には
困らなかった。リナたちは蓮介は何処にいるのか?と心配する
が真絵美はちゃんと生きていると告げる。

真絵美が帰宅すると蓮介は真絵美たちの作業場で待っていた。
蓮介は会社を立ち上げる時に世話になった職人の所に行ってきた
という。自分は本当に木が好きなんだと実感すると共に、家具が
好きなのは木が好きだからだとして、原点が分かった事を告げる。
蓮介は真絵美に作業場を暫く貸してくれないかと頼む。
蓮介は真絵美たちが納品する家具を完璧に仕上げていく。

真絵美は柚月に呼び出される。先日母校に戻ってから何か
有ったのか?と尋ねられるが、何もない無い事を告げ、蓮介
は現在ウチの事務所に居ることを告げる。するとラブラブだと
いう柚月に対して、キス一つしていない関係だと告げる。
柚月は折角こっちが蓮介との関係を吹っ切ろうとしているのに
と真絵美に小言を告げる。

一方シュウメイの元にミンがやってきて、今度中国の映画から
オファーが有る事を告げる。全ては風見のお陰で、これを
機に拠点を中国に移せるという。一方風見はシュウメイの部屋
にやってくると彼女のノートに目を留め、未だにシュウメイが
蓮介を好きな事が分かる。

真絵美たちは中華料理店に居ると風見がやってくる。
継男から蓮介が事務所にいることを聞いたという風見。真絵美が
個展を開くことを知って早く見たいと告げる。風見は真絵美との
関係に於いてもう一度チャンスが欲しいと告げるが、蓮介を
裏切った風見を許せない真絵美。目的のために手段を選ばない
という事は蓮介のマネをしただけだという。シュウメイは日本
に居て蓮介の事を忘れていないと告げる。

真絵美は蓮介にシュウメイが日本にいることを告げる。
真絵美は個展をするに辺りこの作業場を使いたい事を告げると
蓮介は察して出て行く。追い立てるみたいでごめんという
真絵美に対して、ずっと二宮に甘えてきた事を告げ、無意識に
傷つけてきた事に謝罪する。

蓮介の元にエルカから電話があり、柚月が酔って眠っている
という。父親とは絶交中なので引き取りに来て欲しいという。
蓮介と別れて柚月は相当荒れている事を聞く。
蓮介は酔っている彼女を車に乗せ、柚月の父親が持つ別荘に
向かう。そこには家具を作るための作業場が設置して有った
のだった。

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蓮介は会社役職を解任される。
シュウメイとも離ればなれになるが、真絵美を頼って生活して
行くウチに、自分に足りなかった物を掴んでいく。

他人は蓮介の為にあれこれ手助けしてくれるが、蓮介は果たして
周りの人たちに何をしてあげられたのか。

柚月がとても良い人過ぎて驚いたけど、妹としての存在感に
活路を見出し、最後は上手いところに落ち着かせた気がする。

ドラマとしての興味は、ズバリ蓮介は真絵美と結ばれるのか、
それともシュウメイと結ばれていくのかだ。
柚月が早々に脱落して行くであろう事は明らかだし、その辺は
一話の段階で想定できる物。
影で支えてきた真絵美なのか、13億人の中から一人を選んだ
シュウメイとの関係を発展させていくのか。

最終話は長かったけど、ドラマとしては一番安定して面白い
話だったと思う。

少々このドラマのポイントとして存在している"月"の存在
だったり、"アメンボ"の存在だったり、"四つのコイン"の謎
が効果的な使われ方をせず、その辺の要素で視聴者の興味を
惹かせられなかった部分は残念だった。

市民ホールのプレゼンに於いて、試合には負けたが勝負には
勝ったとする流れも、ベタながら面白い物があったし、
レゴリスと違って蓮介は、少しの間でもこの町の市民たちの
生活に触れた事によって、必要とされるべき家具の姿を見出した
事、またこれまでの経験からもそんな一面を見出した辺りが、
ドラマとしては上手くテーマも引き出したし、まとめとしては
説得力があったと思う。

最初から今回の状況設定から始まれば面白いドラマになりそう
な感じだな。


葉月蓮介 …… 木村拓哉 ("レゴリス"社長)
二宮真絵美 …… 篠原涼子 (インテリアデザイナー)
リュウ・シュウメイ …… リン・チーリン (中国人女性)
蔡 風見 …… 松田翔太 (蓮介の部下)
大貫柚月 …… 北川景子 (カリスマモデル)
前原継男 …… 濱田岳 (真絵美のアシスタント)
安斎リナ …… 満島ひかり (真絵美のアシスタント)
雉畑藤吾 …… 渡辺いっけい ("レゴリス"社員)
小泉桂一 …… 水上剣星 ("レゴリス"社員)
笠原由紀 …… 中村ゆり ("レゴリス"社員。)
エルカ …… 西山茉希 (柚月の後輩モデル)

ミン …… 阿部力 (シュウメイの親友)
時田良三 …… 温水洋一 ("田鶏"のマスター)
丸山鉄二 …… 竹中直人 ("田鶏"で酒を飲む常連客)
大貫照源 …… 長塚京三 ("マストポール"社長)
嶺岡 …… 川平慈英 ("レゴリス"社員)
滝沢 …… 松尾諭 ("レゴリス"社員)
岸祥子 …… 真白ゆか ("レゴリス"社員)
李 …… 趙[王民]和 ("レゴリス"社員)
松原潤一 …… 相島一之 (上樹町役場)

乃木涼介、堀越富三郎、小野敦子、伊藤幸純、萩原萌
酒井康行、辰巳智久、クリストピエトロ、カルロスアドロノ
遠野まりこ、三宅克浩、仲沢景、助友智也、宮前希依
飛坂光輝

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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