ヤマトナデシコ七変化
(TBS/2010年1月期・木22)

原作 …… はやかわともこ
脚本 …… 篠崎絵里子
プロデューサー …… 石井康晴、三城真一
演出 …… 石井康晴、川嶋龍太郎
音楽 …… 山下康介

http://www.tbs.co.jp/yamanade2010/


第4話 結婚なんてさせねェ

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突然美音が帰国し、スナコがレディーではない事がばれてしまう。
恭平はこれで家賃の件が終わったと感じる。
しかし美音は最後のチャンスとして三日与えると告げる。
三日後には財閥の御曹司・久留米総一郎とのお見合いが有ると
いう彼女。

四人はスナコを説得する。見合いには断ってくれても良いので
行くだけ行って欲しいという。レディーになってくれと言う
恭平らに、レディーはホラー映画が好きではダメなのかと問い、
レディーとは何なのかと告げる。

美音は二年前になくなった夫がスナコの花嫁姿を最も見たがっ
ていたという。その話を聞いていたスナコは恭平に見合いを
するのでレディーになる方法を教えてくれと告げる。
しかし突然態度が変わったスナコを不信に思う。理由は美音と
亡きおじちゃんの為だという。今の姿はガッカリしていると。
スナコの決断に恭平は後から抱きつくが、これで家賃が無料に
なることを喜ぶのだった。

6年前若年性アルツハイマーになって美音の夫は、三年前には
アメリカに渡る。しかし病状で美音の事を忘れてしまったと
いう。一生大切にすると言ったのに酷いと、美音は真一に愚痴
を漏らす。しかし夫は恋することを忘れてはダメで、だれかに
恋して生きていけと言った為に今の美音が有ること。そして
恋する喜びをスナコにも知って欲しいと語る。

お見合いの時の受け答えの練習。衣装合わせ、そしてイケメン
を見ても目を逸らさない様に訓練する。仕上げは見合い相手の
為にフランス料理をマスターすること。

いざ見合いの日、恭平達はスタッフとして潜り込む。
久留米がやってくると、見合い写真とは似つかない頭の薄くな
った中年だった。これじゃ詐欺だというが、久留米が猫のツメ
のハンカチを持っていることに気がついたスナコは途端に興味
を示す。意外にも拷問や魔女狩りの話で盛り上がり意気投合する
のだった。
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スナコが男性の前で初めて見せた笑顔に対して、この見合いを
このまま進める事になる。特異な趣味を持つスナコとこれ以上に
無い程趣味が合致する男性・久留米の存在に恭平はどう感じる
のか。

好きだけど好きじゃないと振る舞う恭介の様子とか、胸のどき
どきは単なるフランス料理の食べ過ぎで胸焼けしているとか、
もの凄く寒い内容で、一時代昔のドラマを見ているような感じ。

恭平が今まで人間関係に於いて関わり合いを持ちたがらずに
いたけど、スナコだけは特別だという辺りの臭さがまた何とも
言えないモノがある。

男性は女性の幸せに対して見守るべき時が有るとした事で、
それがタケルに伝染していく辺りは脚本としては面白いのかも
知れないが、子供に無理矢理大人の事情を押しつけている様で
なんとも言えない微妙なものを感じる。

乃依の絡ませ方も強引だし、ななとねねが殆ど出てこないのも
ちょっと不満というか、恭平以外の男性陣は殆ど存在感が無い。

このドラマで唯一面白いのは、スナコの語り口が癖になる
くらいか。どうせ恭平とスナコが結ばれるのは明らかなので、
こんな展開が永遠と続くのだろうなという一種の食傷感は、
フランス料理ばかり喰わされている恭平の心に微妙にリンクし
ているのかも知れない。

高野恭平 …… 亀梨和也 (超短気でケンカ最強の乱暴者)
遠山雪之丞 …… 手越祐也 (明るく素直な感激屋)
中原スナコ …… 大政絢 (家事のスペシャリスト)
織田武長 …… 内博貴 (冷静で文武両道)
森井蘭丸 …… 宮尾俊太郎 (三度のメシより女が好き)
中原タケル …… 加藤清史郎 (中原美音の一人息子)
笠原乃依 …… 神戸蘭子 (大学生)
真一 …… 大杉漣 (コーヒー店マスター)
中原美音 …… 高島礼子 (恋愛至上主義、スナコの叔母)

なな …… 志保 (女子大生)
ねね …… 花形綾沙 (女子大生)

久留米総一郎 …… 温水洋一
乳母 …… 茅島成美

長谷川初範、佐々木りお、辻義人、西恭平、吉見純磨、蓮ハルク


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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