ヤマトナデシコ七変化
(TBS/2010年1月期・木22)

原作 …… はやかわともこ
脚本 …… 篠崎絵里子
プロデューサー …… 石井康晴、三城真一
演出 …… 石井康晴、川嶋龍太郎
音楽 …… 山下康介

http://www.tbs.co.jp/yamanade2010/


第9話 親子にだけ見える物

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恭平は母親から絶縁される事を言われ、楽しいはずの食事会は
最悪の結果に終わる。
しかし翌日の朝、恭平は必要以上に元気で食欲旺盛だった。
逆に珠緒と逢った蘭丸の元気がない事に気がつく。

スナコは恭平に何かあったのか尋ねる。やっぱり俺の顔は見たく
無いみたいだとして振り出しに戻った事を告げる。しかし他の
奴らには言わないでくれと頼む。

珠緒がやってきて、蘭丸が他の女性とのキスに動じてしまった
自分を恥じて、これからはもっと大人の女性になる事を告げる。
しかし蘭丸は一人の女性に決めるのは無理であることを語る。
ちょうどその時帰宅した美音やタケルの事を内縁の妻と子供だ
と紹介する。美音は怒りに肩を奮わせ蘭丸の事を殴り飛ばす。

確かに蘭丸の軽率な行いではあるが美音は何故あんなに怒った
のかと疑問に思う。タケルによると金持ち10人からプロポーズ
されたが、次第に元気が無くなっていったという。やっぱり
亡き夫・篤の事が忘れられないのではないかというものだった。

蘭丸は殴られた拍子に突然篤の霊が乗り移ったという。
美音はまだ懲りないのかと殴り飛ばそうとするが、彼がよく
言っていたクセを知っていた。しかもスナコの緑亀の名前
(チロ)を覚えていたり、タケルの事をマッシュルームだと告げ
る。恭平らは蘭丸を止めようとするが、美音はどうせ今だけだと
分かっているからもう暫くこのまま居させてくれと頼む。
タケルもまるで父親が戻ってきたように蘭丸に懐く。親子三人
で仲良くする蘭丸・タケル美音。

一方雪之丞と武長は恭平が今朝おかしかったことについてスナコ
に問い詰める。しかしそれを恭平が聞いており、自分から事情
を話し、母親の中から自分の存在を消してあげたい事を語る。
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恭平は両親に絶縁を突きつけられた状況で落ち込んでいるかと
思いきや、既に開き直っていた。
そんな時、蘭丸に乗り移った篤の霊は果たして本物なのか。

これまで登場人物の容姿や外見に関する悩みを描いてきた訳で、
今回はようやくその本質に迫っていくという展開だろうか。

人は外見により左右されてしまうもので、中身の事を見る機会
を失ってしまう。
外見と中身が違ってしまった蘭丸というキャラクターをぶつける
事で、その辺の本質を考えさせる機会を与えた。

スナコにとって外見で判断しないで居てくれる恭平の存在は、
初めて心を許せる異性の人だが、そんな恭平自身も外見によって
苦しめられている現実。
スナコが外見を偽って生きてきたという境遇を利用し、今度は
その方法によって恭平を解決させようとする。

スナコの容姿の奇抜さは、外見では無くその人の中身を見て
欲しいが為の演出なのかも知れない。

恭平の母親は、彼の"格好良すぎる容姿"が発端で問題を起こす
が故に彼を嫌っているのではないことが分かってホッとした
のではなかろうか。
どんな理由であれ親が子供を傷つけるような行動をとる両親の
奇抜さが目について、なかなかドラマを正視できないものが
有るが、取りあえず二人が歩み寄るようなのでヨシとしようか。

あの勇気が出る丘は、ホント、ロケーションとしては最高に
綺麗な場所だね。今回別の角度から映す映像が有ったけれど、
とても綺麗な光景でビックリ。


高野恭平 …… 亀梨和也 (超短気でケンカ最強の乱暴者)
遠山雪之丞 …… 手越祐也 (明るく素直な感激屋)
中原スナコ …… 大政絢 (家事のスペシャリスト)
織田武長 …… 内博貴 (冷静で文武両道)
森井蘭丸 …… 宮尾俊太郎 (三度のメシより女が好き)
中原タケル …… 加藤清史郎 (中原美音の一人息子)
笠原乃依 …… 神戸蘭子 (大学生)
真一 …… 大杉漣 (コーヒー店マスター)
中原美音 …… 高島礼子 (恋愛至上主義、スナコの叔母)

なな …… 志保 (女子大生)
ねね …… 花形綾沙 (女子大生)

高野亜紀 …… 麻生祐未 (母)
高野昇平 …… 中根徹 (父)
菊乃井珠緒 …… 浅見れいな (蘭丸のフィアンセ)
篤 …… 長谷川初範


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