絶対零度 〜未解決事件特命捜査〜 (2010年4月期・フジ火21時枠) 企画／成河広明（フジテレビ） プロデューサー／森安彩（共同テレビ） アソシエイトプロデューサー／瀧山麻土香（フジテレビ） 脚本／酒井雅秋(1)(2) 演出／村上正典（共同テレビ）、岩田和行（共同テレビ） http://wwwz.fujitv.co.jp/C-273/index.html

第2話 未解決事件特命捜査〜時効
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1995年4月16日、野宮冬樹は恋人の日向葵(25歳)が自宅で刺さ
れているのを発見し、すぐに病院に運ぶが亡くなってしまう。

2010年4月、市役所職員がゴミ屋敷の片付けをしている際に、
血の付着した包丁を見つける。DNA検査によって被害者女性と
一致した。

三井はすぐに1995年の富士見医大研修医殺害事件の再捜査の
資料を持ってくるよう未解決事件の保管室に居た泉や白石に
連絡する。

当時自宅で数カ所刺されて殺害された葵。当時冬樹を疑うも
現場が荒らされ決定的な証拠となるものが見つからなかった
という。そんな事件も15年後の2010年4月16日に時効を迎える。
時効まで7日だった。

病院内で再調査するため現在脳外科医の権威として注目を浴び
て居る桐山義之に許可を求める。患者の不安を煽るとして拒否
され、今後の対応は弁護士の澤井が行うという。

一方白石と桜木は、冬樹が働く花屋に話を聞きに行く。
彼は結婚しており当時看護師だった佐々木千秋と結婚し、息子
の武が居た。大した話は聞けなかったが、白石はバラの花を
一本購入する。
当時目撃者であり現在整形外科医をする東海林光輝から話を
聞く。屋上で被害者葵と冬樹が将来について言い争い、別れた
現場だったという。その時、二人の間に割ってはいる千秋には
冬樹は相談に乗ってもらっていたのである。

改めて千秋を署に呼び出すと、夫のために何か隠しているの
ではないかと尋ねる。するとゲンという患者と婦長・立花志保
が当時不審な行動をとっており、医療過誤の噂が有った事を知る。
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時効寸前に突然血の付いた包丁が発見される。
迷宮化すると思われた事件が再び動き出す。

捜査に関わる人数が多い事もあって各キャラクターの良さが
希薄化してあまりそれを実感できないのは惜しいところ。この手の
海外ドラマを見ると科捜研の人間も良い味が出て居るんだけど、
大森紗英にしても竹林匠にしても、どうも感情移入できない、いけ好か
なさ見たいなものが出ている。

DNA検査がリトマス紙に浸すかのように一瞬にして判読出来る
ものなのかという疑問ばかりが気になって仕方が無い展開が用意
される訳だけど、時効の事やドラマとしてのテンポを考える限り仕方が
ないのかな。

捜査の過程はそれ程面白みは感じないが、やはり泉が当時の
調書を頼りに今まで気がつかなかったものを探り当てる辺りの
段取りはとても面白くできている。

殺人事件と医療過誤の間には一体何の因果関係が有るのか。
今回は、一人の天才医師の存在価値を計るような内容で、
最後の最後で色々と複雑な葛藤を持ち込むための仕掛けを
用意していた。彼を助けることで多くの患者を失うことになる。しかし
個人を犠牲にして、大儀を成し遂げるなど有ってはならない事なのだ。

過去と現在の映像の挿入の仕方にもう少し工夫が欲しく、
少しは視聴者にも息をつかせる間を持たせるような静的シーン
を入れて緩急を付けて欲しいかな。泉が証言を頼りに解明していく
スピードよりも早く過去の映像を通して真相が描かれて行ってしまう
気がしてくる所が有った。


桜木泉 …… 上戸彩 (25歳、特命捜査第4係・巡査部長)
塚本圭吾 …… 宮迫博之 (38歳、巡査部長)
高峰涼子 …… 山口紗弥加 (35歳、警部補主任)
深沢ユウキ …… 丸山智己 (32歳、警部主任)
大森紗英 …… 北川弘美 (31歳、法医学・科学担当)
竹林匠 …… 木村了 (27歳、物理担当)
道尾行成 …… 永田彬 (警察官)
秋山透 …… 南圭介 (科学捜査)
三井朋美 …… 齋藤めぐみ (婦警)
白石晋太郎 …… 中原丈雄 (58歳、巡査部長)
倉田工 …… 杉本哲太 (45歳・警部係長)
長嶋秀夫 …… 北大路欣也 (56歳、警視・特命捜査対策室・室長)

日向葵 …… 原田佳奈 (被害者、当時インターン)
野宮冬樹 …… ムロツヨシ (花屋、葵の彼氏)
野宮千秋 …… 高久ちぐさ (冬樹の妻)
桐山義之 …… 大高洋夫 (脳外科)
東海林光輝 …… 中村靖日 (整形外科)
立花志保 …… 阿南敦子 (看護師・婦長)

久保酎吉、児玉貴志、松田章、邱太郎、岩田丸、平井恵助
藤岡大樹、浜幸一郎、森渉、尾上博美、岸本鮎佳、羽里早紀子
坂口湧久、岡本りか

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)