絶対零度 〜未解決事件特命捜査〜
(2010年4月期・フジ火21時枠)

企画/成河広明(フジテレビ)
プロデューサー/森安彩(共同テレビ)
アソシエイトプロデューサー/瀧山麻土香(フジテレビ)
脚本/酒井雅秋(1)(2)(4)(8)、浜田秀哉(3)(7)、谷和俊(5)(6)
演出/村上正典(共同テレビ)、岩田和行(共同テレビ)

http://wwwz.fujitv.co.jp/C-273/index.html


第8話 未解決事件特命捜査〜慟哭
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2004年8月16日、日本中がオリンピックに魅了されている頃、
杉並で誘拐された本谷翔子が殺害されて発見される。
密閉されたロッカーの中で見つかった被害者。72時間でロッカー
内部の空気が酸欠になるよう機械が取り付けてあったという。
当時捜査官として長嶋秀夫が担当し、高峰涼子はプロファイラー
として事件に当たっていた。長嶋はロッカーが見つかった倉庫の
外で何処からともなく飛んできた紙飛行機に目を奪われる。

2010年6月。服役していた小栗太一は、6年前の事件の機械の
設計図を書き自供する。

桜木は長嶋から課題を出される。13人の容疑者の居た8年前の
銀座ホステス殺し事件。被害者・綿貫涼子(23歳)が自宅で刺さ
れて殺害されたもので、手紙にタコワサカワサキと書かれて
いた。

そんな中、資料庫にいた桜木の元に三井がやってきて、6年前の
杉並事件の再捜査が決まったことを告げられる。

当時現場で目撃されたのは、紺のワンボックスカーだけ。
身代金を受け渡すときに逮捕することに全力を傾けていたが、
犯人は受け取り場所に現れず、連絡が途絶えたという。

傷害致死で服役中の受刑者・小栗太一の筆跡鑑定によって、
杉並事件の容疑者と一致する。長嶋は高峰と桜木に取り調べ
を行うよう告げる。
すぐに嘘発見器を使って小栗を取り調べる。問題は共犯者が
居るのかどうか。
小栗は当時捜査に関わっていた高峰のことを知っていた。
犯人像は、ルールに忠実でプライドが高く内向的な人物。
しかし小栗はそんなプロファイルをはじき出した高峰を皮肉り
その結果善良な市民を殺したと告げ挑発する。当時紙飛行機を
飛ばしたのは自分であること。そこには"制裁を完了した"と
書かれていた。しかし小栗は身代金を要求してきた容疑者と
声紋は一致せず、共犯者が居ることは明らかだった。

当時長嶋は、翔子を助けられず悲惨な結末を迎えたことに対して
彼女の両親に謝罪する。その際遺留品を預からせてもらって
いた。二人に小栗の事を聞くが知らないという。

高峰はこれ以上冷静に対処する事は出来無いとして、小栗の
取り調べを下りることになる。プロファイルを過信していた
のが過ちだったと今でも深い傷になっていた。

当時プロファイルで二人の人物が容疑者として挙げられて
いた。佐伯章吾(37歳)と仙道豊(35歳)。二人とも当時アリバイ
が無く最有力だったが、仙道は自宅で自殺して亡くなってしま
ったのである。その後にアリバイの裏が取れたことで、高峰は
責任を感じていた。

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6年前に起きた事件に関与していたであろう人物が出たことで、
再捜査の指示が出る。しかしその人物が亡くなった事で、今度
は突然捜査終了との上層部の指示によって完全に振り回される
事になる。
少なからず傷を背負っている特命捜査第4係の捜査員たちは、
過去の問題を片付けて、前に進むことが出来るのか。

ようやく高峰と長嶋の過去の傷というのがほじくり返される
展開になった。
特に高峰が背負っている傷は、人一人を死に追いやったことで
そう簡単には晴れることのない過去というものが存在する。

一見何の関係も無さそうなところから繋がっていった真相の究明。
桜木の得意とする当時の被害者の行動をトレースした結果での
事なので、このドラマの韻を踏むような展開でそれなりに
納得するモノがあるが、見幸台のあの場所には犯人とどんな
関係がある場所なのか。

まだ過去については明らかにされている部分も少なく、物語
がどう広がっていくのか消化不良なものがあるが、犯人像に迫
っていく捜査過程が面白いこのドラマに於いて、早くも犯人が
明らかになっている中、来週の話しの中に面白さが残されて
いるのか。

取りあえず何故殺害したのか、その辺の動機が知りたいところ
だね。小栗がヒントとして残していったロケットとは、あの
高台のオブジェの事を指していたのかな?


桜木泉 …… 上戸彩 (25歳、特命捜査第4係・巡査部長)
塚本圭吾 …… 宮迫博之 (38歳、巡査部長)
高峰涼子 …… 山口紗弥加 (35歳、警部補主任)
深沢ユウキ …… 丸山智己 (32歳、警部主任)
大森紗英 …… 北川弘美 (31歳、法医学・科学担当)
竹林匠 …… 木村了 (27歳、物理担当)
道尾行成 …… 永田彬 (警察官)
秋山透 …… 南圭介 (科学捜査)
三井朋美 …… 齋藤めぐみ (婦警)
白石晋太郎 …… 中原丈雄 (58歳、巡査部長)
倉田工 …… 杉本哲太 (45歳・警部係長)
長嶋秀夫 …… 北大路欣也 (56歳、警視・特命捜査対策室・室長)

本谷翔子 …… 志保 (17歳、杉並区で殺害された)
本谷拓郎 …… 中根徹 (翔子の父、民自党議員)
本谷恵理子 …… 宮田早苗 (翔子の母)
小栗太一 …… 滝藤賢一 (刑務所)
畑田隆二 …… 斉藤陽一郎 (39歳、傷害で逮捕歴)
美山昭 …… 菊池均也 (東都新聞記者)
仙道多喜子 …… 山口美也子 (仙道豊の母)
男 …… 飯田基祐 (容疑者)

七枝実、金原泰成、清田智彦、椋田涼、岩寺真志、井上浩
横山剛、早野実紗、関川慎二、大塚和彦、中平良夫

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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