四十九日のレシピ
(2011年1月期・火曜22時枠・NHK)

原作 - 伊吹有喜「四十九日のレシピ」(ポプラ社刊)
脚本 - 大島里美
音楽 - 田村洋
主題歌 - なゆた「宇宙のレシピ」
演出 - 西谷真一
制作統括 - 後藤高久、田村文孝

http://www.nhk.or.jp/drama/49nichi/



第3話 別れ道
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百合子たちは母・乙美の人生の年表を作成する。
すると母の人生がまるで自分の人生のように感じる百合子。
百合子はもう一度会えば違う答えが出るかも知れないと感じ、
浩之の元を尋ねる決意をする。

朝、駅のホームで電車を待つ中、何処から聞いたのか井本が
やってくる。自分も東京まで買い物に行くので一緒に行って
あげるという彼女。

浩之が勤めている進学塾"弘道学習塾"へと足を運ぶ。
そこに掲げられている垂れ幕を見て、百合子は一番努力した
人が勝つのかなという。しかし井本は夢や努力は報われない
時もあるけれど、やってみないことには分からないのだと
告げる。

一方ハルミは良平の元に行く。
百合子が乙美の絵手紙を取りに東京に行ったことを知る。そして
井本が今日はサボった事を良平に告げる。

浩之は近くの公園で待つ百合子の元に急いで走り寄る。
疲れて肩で息をしている浩之に、一瞬躊躇いながらも肩を
さする。もう若いときとは違うのだからとして気遣うと、浩之
は来てくれた事に感謝を示す。
話をしようとするがそこに亜由美がやってくると、突然浩之に
対してリフォームのパンフレットを見せて、あの家に私が住む
のならばリフォームして私色に変えて欲しいという。浩之は
一緒に住んで欲しいとは言っていないという。隣にいるのが
百合子だと知り、亜由美はいい加減早く離婚届を出して欲しい
という。すると百合子は既に離婚届は彼に渡してある事を告げ
ると、亜由美は浩之に対して、なんで嘘をつくのか?と問う。
私のことを中途半端のまま置いておくのか?と問う。
浩之は家に来て話をしようとすると、亜由美がそれを止めよう
として、浩之は手に怪我をしてしまう。
一連の話を聞いていた井本は、あんな馬鹿女に関わらない方が
良いとして、ここから立ち去ろうと告げる。

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百合子はオッカの絵はがきを取りに東京へと向かう。
再び冷静になって浩之と向き合おうとするが、浩之の後妻と
なるべく近付いてくる亜由美の暴走っぷりに、百合子もうんざり
していく。

ちょっと亜由美の暴走加減が群を抜いていた感じがするけど、
浩之がこんなつまらない女に引っかかってくれたお陰で、
逆に吹っ切れるものが有ったのかも知れない。

今まで浩之のしていた事に不審さを覚えていた百合子も、
実際には彼の優しさが常に溢れていた感じで、もっとも近くに
居る人の事が疎かになりがちな関係に於いて、乙美だけは
近くにいた人の事をよく見ていたとする流れはとても良くできて
いた。絵手紙自体が愛情の固まりだからね。

亡くなって初めて気がつくパートナーへの気遣い。
孝行したいときに妻が居ない事への後悔の念。
良平の言葉に、ハルミなども感化されていく所は、面白く構成
されているし、今回は亜由美の家族を見て自らの境遇とダブ
らせる井本の境遇が上手く挿入された。

プレゼントしたダックスフントが引き金となってしまうところ
などちょっと皮肉な感じもするけど、最後に浩之の母親が
亜由美のことを一括してくれたお陰で、百合子の心も有る程度
晴れた事かもしれない。

遠藤百合子 …… 和久井映見 (不妊治療)
熱田乙美 …… 風吹ジュン (百合子の継母、しかし亡くなる)
井本幸恵 …… 徳永えり (乙美に恩義を感じている少女)
ハルミ …… 渡部豪太 (乙美の世話になったブラジル系)
遠藤浩之 …… 宅間孝行 (百合子の夫)
笹原亜由美 …… 野波麻帆 (浩之の愛人、妊娠中)
熱田万里子 …… 笛木優子 (良平の元妻)
桐野聡美 …… 吉行和子
奥津珠子 …… 水谷八重子 (百合子の叔母)
熱田良平 …… 伊東四朗 (百合子の父)
遠藤淑子 …… 大森暁美 (浩之の母、脳卒中でベッド)
斎藤恵美 …… 山崎千惠子 (浩之の姉)
ヘルパー …… 畠山明子
5歳の百合子 …… 畠山彩奈
笹原カイト …… 小山颯 (亜由美の子供)


子供の母 …… 内山奈々


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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