相棒 10
(2011年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘
監督・和泉聖治
プロデュース・伊東仁、西戸敦郎、土田真通
音楽・池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/





第1話 贖罪
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15年前の殺人罪で服役していた城戸充は、出所直後にマンショ
ンの屋上から飛び降りて自殺。遺書として城戸は自分の無罪
を訴え、そして神戸尊を許さないとのメッセージが発見される。
神戸は大河内春樹からその事実を聞かされ、もみ消すことも
可能だったが、15年前の真実を求めて動き回る。

いよいよ相棒もシーズン10。

今回のシーズンから見始める人を意図してのことなのか
やたらと丁寧に事件の流れを説明する流れが有った。

これまでの流れと変わった点は、たまきがお遍路に出るという
名目で店を閉めてしまう事。また内村完爾が時代の流れを
汲んで、やたらと政治を意識している様な視線で、意識の改革
が起きた事。また伊丹ら捜査一課も、頭から特命係を否定せず
に、協力する姿勢を見せた点が見られたことかな。

ドラマのシナリオも、警察内部の不祥事という2時間スペシャル
版にありがちなネタから入り、正義とは何かを問う相棒に
とってはピッタリのネタ。流れ事態もオーソドックスなものが
有り、事件の流れを追う中で、少しずつその綻びを見つけ出し
ていくというもの。

神戸の過去が描かれたという点でもスペシャル感は有った。
キャラクター自身を掘り下げ、神戸の過去の傷を通して、
現在の彼の中の正義感を貫く姿勢の形成に至る重要なエピソー
ドとして位置づけられるものが有ったと思う。

真犯人が見つかった後の展開が二転も三転もしてなかなか
シナリオとしての完成度も高く、どのように打開していくのか
なかなか想像するのが難しいものが有った。

目には目を歯には歯をとばかりに右京にしては珍しく、荒技
を使っていく所とか、相手が検事や弁護士だという事もあって
一事不再理や民事の訴訟を考えて行動しているという点でも
とても上手くできていたと思う。

それにしても演技者としての長澤奈央さんは最高に良いな。
グラビアをしてしまうと安っぽくなってしまうので、役者と
して転身して欲しい感じがする。
戸田菜穂さんの役割がやや小さめだったけど、使い捨てキャラ
ではなく、松下由樹さんや木村佳乃さんのように相棒ワールド
に上手く組み込んで欲しい。

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
神戸尊 …… 及川光博 (警部補・特命係)
宮部たまき …… 益戸育江 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部) 


磯村菜々美 …… 戸田菜穂 (検事)
染谷由香恵 …… 松永玲子 (晶文の妻)
若林晶文 …… 大沢樹生 (デイトレーダー、元管理人)
城戸充 …… 池内万作 (15年前の殺人犯・実は冤罪)
綱嶋瑛子 …… 長澤奈央 (被害者)
小森俊幸 …… 野添義弘 (平井警察署)
釜田千也 …… 升毅 (検察)
大森誠志郎 …… 吉田鋼太郎 (裁判長)
池上慎二 …… 天宮良 (元警察官)
酒井光男 …… 戸井田稔 (元警察官・定年間際だった)
益子英彦 …… 赤塚真人 (検事)
酒井幹子 …… 茅島成美 (妻・老人ホーム)
城戸生江 …… 長内美那子 (充の母親)

児玉謙次、倉持一裕、野村信次、田野良樹


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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