相棒 10
(2011年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘(1)、櫻井武晴(2)
監督・和泉聖治(1)、東伸児(2)
プロデュース・伊東仁、西戸敦郎、土田真通
音楽・池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/





第2話 逃げ水
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稲城市で遺体が発見される。頭部を殴打され、サイフの中身
が抜き取られていたことから強盗目的かに思われたが、被害者
は5年前に殺人事件を犯して服役したばかりの川北誠也だと
分かる。背中にゲソ痕が見つかったことからも怨恨の線で捜査
される事になる。

ドラマとしては殺人事件で有るにもかかわらず、何故容疑者
でも有り被害者の川北誠也が4年という短い月日で出所している
のかという疑問から始まり、被害者家族と加害者家族の複雑な
心境が描かれ、犯人をあぶり出すための捨て身の作戦が展開
されるという展開だった。

余程この手の事件を捻らない限り、5年前の事件で不利益を被
った加害者か被害者家族の中に容疑者が居ることは明らかで、
内情がどういう事になっているのかが描かれる。

渡哲也さんは相棒に2度目の出演。
シーズン7 10話「ノアの方舟〜聖夜の大停電は殺人招待状!以来
の登場。

刑事裁判はダメでも民事が有る。
事件が起きたときにはよくその様なセリフが述べられる事が
多いけれど、刑事裁判と違い民事裁判の欠点というものも
同時に描かれた格好で、人間を裁く司法の欠点というものを
垣間見た話だった。

これだけ酷い仕打ちをされているのだから、新開孝太郎が殺意
を持っていてもおかしくはないけど、渡哲也さん演じる瀬田
宗明弁護士のお陰で、彼の容疑者としての一面を完全に払拭
させてしまった所は見事だ。

最後に加害者家族の良心を問うかのように、上手く自分から
嘘の自白を元に、再度一連の事件に関するマスコミの視線を
集めようとした誘導作戦が巧みだった。

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
神戸尊 …… 及川光博 (警部補・特命係)
宮部たまき …… 益戸育江 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部) 


瀬田宗明 …… 渡哲也 (元法務大臣、現在弁護士)
新開孝太郎 …… 綿引勝彦 (夫)
新開清美 …… 二木てるみ (妻)
川北誠也 …… 川野直輝 (加害者)
川北浩二 …… 久保酎吉 (誠也の父)
新開拓海 …… 和木亜央 (被害者)
南智子 …… 石橋けい (誠也の姉)
水脇亜美 …… 最所美咲 (ますだ探偵事務所)

大関真、宇納佑、中村敦子、宇賀神明広、滝本ゆに
鈴木雄二、上谷健一、磯部修一


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

渡哲也、3年ぶりに『相棒』再登板! 水谷との“再会”に喜び

俳優の渡哲也が10月19日スタートの連続ドラマ『相棒season10』(毎週水曜 後9:00 テレビ朝日系)の第2話(26日放送)にゲスト出演することが25日、わかった。2009年1月1日放送の『相棒season7 元日スペシャル』以来3年ぶりに同役で“再登板”する渡は「3年前も感じたことなんですが、勢いがある番組の現場は覇気と活気があり、また緊張感もありますね。水谷(豊)さんと久しぶりにお芝居ができて楽しかった」と満足げ。水谷も「渡さんは僕にとって永遠の憧れ。相棒に出て下さる事、とても光栄です」と、互いに“再会”を喜んだ。

2010年10月より放送された前作『season9』は、全18話の平均視聴率がシリーズ初の20%超えとなる20.3%を記録するなど、衰えぬ人気ぶりを証明。今作でシリーズ10作目の節目を迎え、杉下右京(水谷)と神戸尊(及川光博)の“相棒”コンビも結成3年目に突入。また1977年放送の『大都会 PART II』(日本テレビ系)以来、水谷と31年ぶりの共演となった渡の前回出演『相棒season7』「元日スペシャル ノアの方舟」は、平均視聴率16.9%を記録している。

 渡は前回、民間から登用された誠意あふれる法務大臣・瀬田宗明として登場したが、今回は法務大臣を退いて依頼人の心に寄り添う“人情派”の弁護士として再始動した瀬田を熱演。瀬田は5年前に起こった殺人事件の被害者遺族の無念の思いを汲んだ自身の“正義”を胸に、新たな事件を捜査する右京&尊コンビと静かなる対決を繰り広げる。渡と相棒コンビのほか、綿引勝彦、川原和久、大谷亮介、山中崇史、六角精児、山西惇、片桐竜次、小野了らキャストが出演する。

 水谷は「法務大臣から弁護士となった『瀬田宗明再登場編』は、必ずあると思っていました。再々登場も有るのではないかと…今から勝手に想像しています」とさらなる展開に期待。父親が昔から渡のファンだったという及川は、今回が初共演となり「現場ではその存在感に緊張しましたが、カットがかかると優しい大スター。そのギャップに偉大さを感じました!」とメロメロの様子だった。

 渡は前回出演時から交代した“相棒”コンビの印象を「及川さんのお芝居はなかなかクールで、水谷さんもクールなんですが、それとはまた違った感じがありますね。それぞれに違った味があって、本当にいい“相棒”だなと思いました」と太鼓判。自身も今年5月に石原プロモーションの社長職を退任。心機一転、俳優業に専念することになった渡が、役職を変えて自らの信念のもと弁護士として仕事に励む“瀬田宗明”を再び演じることは、自身の心境とリンクしていると言えるだろう。

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