悪党 〜重犯罪捜査班〜 (2011年1月期・テレビ朝日・金曜21時枠) 脚本：深沢正樹 演出：小松隆志(1)(2)(5)、塚本連平(3)(4)(6) 音楽：朝倉紀行 ゼネラルプロデューサー：黒田徹也 プロデューサー：中込卓也、飯田新、川西琢、伊藤達哉 http://akutou.asahi.co.jp/

第6話 刑事を続ける理由…愛する人へ
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佐知代の体調が優れない為に、朝食は娘ののぞみが作る。
朝食とは思えないほど沢山作るのぞみ。紀子もよく食事を
並べていたなと呟く正義。佐知代は改めて正義に謝罪し、何故
娘の紀子が娘や正義の事を残して出て行ったのかどうしても
理解できないという。前の夫と別れて途方に暮れていた紀子の
事を正義が救ってくれたとして、佐知代は感謝するが、寧ろ
幸せをもらっていたのはオレの方だと告げる。

ゴミ捨て場で男性の遺体が発見される。
胸に鋭利な刃物で刺し傷があるだけでなく、リンチに有ったよ
うに体中に傷跡が有った。拷問を受け見せしめのために殺され
たのだろうという。
そんな中、現場に遅刻してやってきた玲子の顔にはアザが有っ
た。指摘しようとする山下だが、見て見ぬフリをしろと柴田は
告げる。被害者の顔を見た玲子の表情が一瞬曇るのを正義は
見ていた。正義は玲子に何か心配事でもあるのか?と問う。

一方柴田は山下と共に村雨組へと足を運び、殺害された男性に
ついての情報を求める。すると確か黒紅コーポレーションの
平林だという。この会社はヤクザから義理人情を抜かしたような
危険な奴らだと聞く。

黒紅コーポレーションは表面的には医薬品の卸会社だった。
山下は柴田に対して、黒紅コーポレーションの件は里中に
調べてもらおうという。必要以上に敵視することはないとする
が、柴田は里中を相容れず、俺たち流の正義を貫くことを
告げる。しかし山下は柴田に対して暴力団との癒着の何処が
正義なのか?と問い、度が過ぎるとして自分はそちら側の人間
ではない事を告げる。

玲子は正義に頼んで一度自宅に戻る。
恋人の和也の元を尋ねると、平林の写真を見せて貴方が殺した
のではないよね?と問う。それを否定する和也。
正義の元に戻る玲子に対して、困った事が有ればいつでも言え
と声を掛ける。
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町中で見つかった遺体は、明らかにヤクザものによる見せしめ
の為の殺人。遺体を見た玲子は、その姿に見覚えが有る様子で
その表情を正義は見逃さなかった。

"悪党 〜重犯罪捜査班〜"のタイトルから来るイメージが強す
ぎて、それが与える先入観とは大きく外れてしまった感じの
する内容だった。

多分このタイトルが無ければそこそこ楽しんでみる事が出来る
のだろうけど、タイトル負けしてしまった感じがする。

悪党だと認識出来るのは、柴田がヤクザとギブアンドテイクの
関係にある事だけど、これを以て悪党である事を引っ張り続け
るのもかなり強引だ。
取りあえず前島隆造が、悪ぶった行動を見せている事で、
最後に本当の悪党らしき姿が見えてくるのだろうけど、それ
までに挫折している視聴者は多そうだ。

ようやく富樫正義周りのエピソードと同時に、飯沼玲子のエピ
ソードを一度に片付ける内容だった。
正義の因縁の相手という事で、気持ちが高ぶるのも分かるけれ
ど、特に象徴的な結末が用意されていたという感じもしなかった。
寧ろ彼を生かしておくことで、今後も常に復讐の危険性が
残されている点で少々野暮ったさが残る。

敦士くんとかイケメンでちょっと悪ぶった感じの良い役を与え
れば人気でそうだけど、日本のドラマの制作陣は、大抵こういう
つまらない役柄で俳優としての目を潰してしまうんだよな。
そう言う意味では平山浩行さんも日本の脚本家に潰されそうな
キャラクターだったけど、ここ3、4年でようやく良い役を回し
てもらえるようになった印象があるな。