バーテンダー
(2011年1月期・テレビ朝日・金曜23時枠)

原作・城アラキ/漫画・長友健篩
脚本:高橋ナツコ(1)(2)、日比野正和(3)、山浦雅大(4)(5)
演出:片山修(1-3)、田村直己(4)、二宮崇(5)
ゼネラルプロデューサー:横地郁英
プロデューサー:中川慎子、大江達樹、原藤一輝、中沢 晋

http://www.tv-asahi.co.jp/bartender/



第5話 母と認めない!!銀座の女帝娘に遺す最期の一杯
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美和は編集長の五木と共に東京マルカートホテルで、文壇の
オーランドブルームと呼ばれる執筆家のインタビューの仕事を
こなした後にラウンジで語り合う。
そこには
諏訪早苗が酒を飲み、そしてピアノを聞いているが、
全然分かっていないとして、その場を後にする。
美和はジャズの演奏を見て、ピアノ奏者の姿に何処か見覚えが
有った。

一方BARラパンでは客が来ず、静かな夜だった。
先輩バーテンダーの杉山から、こういう時は気をつけた方が
良いと言われる。大抵招かれざる客が来るとし、2年前には
食い逃げが起きて、3年前には指名手配犯の逮捕劇が有った事
を語る。三橋は偶然だとするが・・・

そんな中、店には銀座のゴッドマザーで、自ら
BAR"テネシー
ワルツ"
で、伝説の女バーテンダーと呼ばれる諏訪早苗
やってくる。三橋の姿を見ると久しぶりねと呟く。そんな彼女
の姿を見て三橋の手は震えていた。杉山からヘルプに付くよう
言われた佐々倉が対応することになる。
彼女からのリクエストは
"ジンフィズ"だった。杉山からは
下手なものを出すとボロクソ言われるぞと言われる。

一方東京マルカートホテルのラウンジにいたピアニストの事を
美和は思い出し、
諏訪マリに挨拶する。大学の元先輩で、
美和が学生新聞を書いていた時にインタビュー記事を掲載させ
てもらった事があるという。その時のタイトルは
"ジャズ界の
新星夢を語る"
というものだった。その後ニューヨークに渡った
事を聞いたが、マリは先月帰国したのだという。

早苗は佐々倉が出したジンフィズに悪くはないとして合格判定
を出す。しかしBプラスだと告げる。名前を聞かれ佐々倉だと
答えると、彼女は何処かで聞いた名前だと呟く。
美和に誘われたマリは、一緒にBARラパンにやってくる。
マリと早苗は親子だった。
早苗は娘に日本に帰国しても連絡をよこさないとは薄情な女
だとし、今日のラウンジでのピアノの演奏は何なのか?と責める。
N.Yまで行って何をしているのかと告げると、貴方には言われ
たくないと激怒。早苗は佐々倉に言って
テイクファイブでも
飲ませてあげてというと、マリは断り、バーテンダーの佐々倉
のお任せの酒を頼むという。佐々倉はそこで
テネシーワルツ
出すが、突然マリは二人してバカにしているのか?として、
酒を佐々倉に投げつけて店から出て行く。

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BARラパンを訪れた二人の客、諏訪親子。
二人は犬猿の仲で、特に娘のマリは、継母の早苗のことを
憎んでいる姿があった。果たして二人の間にある事実とは
一体何なのか。

佐々倉の活躍によって影を潜めていた杉山や三橋を上手く使い
つつも、ドラマを回転させた話で、相変わらず良くできた
物語だった。

テネシーワルツやテイクファイブに込められた思い。
直接的な表現を使わず、回りくどい方法で気持ちを伝えよう
とするからこういう事になるんだと言わんばかりのものだけど、
そんな両者の気持ちの差異を上手く、佐々倉がまとめていく。

バーテンダーの役割というものも、改めて早苗から語られた事
で、ドラマとしてのテーマもきっちりと描かれているし、
バーテンダーとしての一面と一人の人間として母親としての一面
が面白く浮かびあがってくる。

バーテンダーを通した横の繋がりというものも幅広く、
政治家から音楽関係者など繋がっているところは、バーテンダー
がどんな存在なのか分かるものなのかな。

佐々倉の事も掘り下げられた事で、今の位置に至る彼の事が
分かる作りでとても良くできていたと思う。

佐々倉と美和の関係もなかなか息のあったコンビで見ていて楽しい。
貫地谷しほりさんの安定した演技で、相葉くんを支えている様な
感じだね。

佐々倉溜(26)…… 相葉雅紀 (欧州カクテルコンテストで優勝)
来島美和(23)…… 貫地谷しほり (G&E出版社の記者)
杉山薫(32)…… 荒川良々 (BAR「ラパン」のバーテンダー)
三橋順次(40)…… 光石研 (BAR「ラパン」のチーフ)
桜肇(45)…… 尾美としのり (食堂「さくら食堂」のおやじさん)
桜寿(40)…… 西慶子 (「さくら食堂」の女将)
葛原隆一(32)…… 金子ノブアキ (凄腕バーテンダー)
来島泰三 (72)…… 津川雅彦 (美和の祖父で、来島グループの会長)
五木瑤子 …… 池津祥子 (G&E出版社の編集長)
加瀬五朗 …… 竹中直人 (溜の師匠)
東京ワンダーナイト編集部員役 …… 石丸奈菜美

七海エリ


諏訪早苗 …… 室井滋 (銀座のゴッドマザー、"テネシーワルツ")
諏訪マリ …… 芦名星 (29歳、ジャズピアニスト)
菊地雄二 …… 六平直政 (アイリスレコードプロデューサ)
佐々倉の父 …… 西郷輝彦 (政治家)

仲田育史、竹野邦彦、野口稔、黄田明子、田中悠太、長谷川凛


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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