ビターシュガー
(2011年10月期・NHK・火曜23時枠・よる☆ドラ)

原作 : 大島真寿美「ビターシュガー」「虹色天気雨」
脚本 : 今井雅子
音楽 : 田中拓人
演出・西谷真一
主人公:矢井田瞳「間違いだらけのダイアリー」

http://www.nhk.or.jp/drama/bittersugar/
http://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/24000/91314.html





第1話 雨に濡れた二人
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40歳を前にした三人の女性たち。
結婚を意識していた前の恋人の事を引きずり前進出来ずにいる
市子、現実よりは夢を求め分不相応な年下の彼だと自認して
いる恋愛をするまり、そして夢より現実を選んで堅実な夫を
選んだ奈津のそれぞれの問題に焦点が当たっていく。

ありがちといえばありがちの設定の三人の中年女性の物語。
一部設定だけを見ると80年代に流行した金曜日の妻たちへ
に影響を受けていそうな雰囲気はあるけど、30分のドラマだけ
に、何処までそれぞれの個性をもってそれぞれのドラマを
描くことが出来るのか。

青春時代を何処か引きずっていて、夢と現実の狭間で振り回さ
れているところは、今でも青春時代の名残を感じさせる所だけ
ど、晩婚化している現実を考えれば、きっちりとしたリサーチ
の元で描かれているリアルなストーリーなのかもしれない。

恋の甘さをもう一度味わいたいが、あの苦さは二度と味わい
たくないとする一節が、これまでの人生の苦楽を感じさせる
ものが有り、酸いも甘いも噛み分けている人生も良いが、有る
意味そうして試行錯誤している人生もまた、生を実感させる
人生の醍醐味が存在しているのだと思う。

何年経っても母親に追いつけないという市子。
そろそろ自分が高校時代の母親の年齢と追いつきそうだとする
所を見ると、市子の中の母親の存在が如何に大きい物だったの
かを感じさせる。

いざ自分が大人・中年と呼ばれる年齢になっても、精神的には
子供の時のまま引きずっている感じが見て取れ、世間からは
大人として見られるそのギャップに何処か戸惑う様な心情を
上手く描いていく物語なのかも知れない。

江島市子 …… りょう (映画ライター)
橋本まり …… 和久井映見 (ウィンドウ・ディスプレー・デザイナー)
五十嵐奈津 …… 鈴木砂羽 (元モデル)
五十嵐憲吾 …… カンニング竹山 (夫、房恵と不倫?)
岩本耕太朗 …… 袴田吉彦 (市子の元彼、一年前別れる)
飛沢旭 …… 忍成修吾 (カメラマン、まりと付き合う)
五十嵐美月 …… 荒川ちか (娘)
辻房恵 …… 井上和香 (市子らの友人)
三宅拓巳 …… 豊原功補 (カメラマン)
江島浩子 …… 山口果林 (市子の母)
内藤真治 …… 東儀秀樹


映画の中の女子高生 …… 千葉夏実,松田梨紗子,斎藤亜美

写真の中の市子 …… 松浦りょう
写真の中のまり …… 田中梨花
写真の中の奈津 …… 指出璃貴


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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