ブルドクター (2011年7月期・日テレ・水曜22時枠) 脚本：橋部敦子 音楽：梅堀淳、RIKU、榊原大 演出：久保田充(1)(2)、長沼誠、本間美由紀 医事監修：岩瀬博太郎 チーププロデューサー：田中芳樹 プロデューサー：戸田一也、国本雅広、大塚英治 「Far As The Sky」 / CHARICE http://www.ntv.co.jp/bull/index.html

第2話 疑惑の准教授
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名倉は法医学教室で生徒達の前で教鞭を執る。
生徒達からも人気で私生活に関する質問も飛び交う。

そんな中、独居老人である赤坂彦三郎(99歳)の遺体が発見され
珠美は知佳に付いていき、現場で検視作業を手伝う。
警察の検視官の林田は、警察の検視を信用していないのかと
不機嫌。知佳は珠美は真実の追究を徹底したいのだとして、
なんとかその場をまとめる。死因は餅を喉に詰まらせた事による
窒息死だった。死亡検案書に珠美が書く姿を見て思わずホッと
する知佳。

知佳は珠美にどうして救命救急から法医学に移ったのか尋ねる。
子供が出来たから体力的にもキツかったと告げる。それを聞く
と、まさか珠美が結婚しているとは思っていなかったので不思議
とショックを受ける。

知佳は名倉とディナーデート。
デートでの話題の中心は珠美のことだった。
夫は外科医だという。そんな中、名倉の元に電話が鳴るが、
彼は知らない番号からの電話だとして出ようとしない。
名倉は食事が終わると、論文が有るとして素っ気なく家に帰って
しまう。

帰宅する珠美は息子の課題を手伝うために写真の整理をする。
息子の康介は授業で自分史を作るために写真が必要だという。
そんな中、夫の高広が帰宅するも家族は写真の事で手一杯だ
った。

翌日、マンションの5階から女性・黒川沙織(23歳)が落下して
亡くなる。死亡推定時刻は硬直具合から午後21時から午前3時。
手首に自殺の躊躇い傷、そして室内を調べるも争った形跡は無
い。ベランダには自分で乗り越えたであろう指紋だけが付着
していた事。更に彼女の部屋から岡田精神科・内科クリニック
の診察券が出てきた事から自殺の可能性が高いという。
死亡する直前に同じ人物に3度電話していた形跡が有った。
知佳はそれを見ると、名倉の電話番号であることに気がつく。

知佳は名倉の元に行くと、黒川沙織が亡くなった事を告げ、
彼女について聞きたいことがあるので署に同行して欲しいと
告げる。
名倉に最後に黒川に有った時は何時か尋ねると、去年の9月15日
だという。何故そんなに日付をはっかり覚えているのかと尋ねる
とその日はミイラ化した遺体を解剖したので覚えているのだと
告げる。
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自宅マンションから落下して亡くなった女性・黒川沙織は一見
すると自殺だが、母親からの強い要請があり、解剖して調べて
欲しいと頼まれる。娘は絶対に自殺するような人物ではない
との事だが、果たして解剖することで真相が明らかになるのか。

名倉潤之助に疑惑の目を向けることでドラマとしては興味深い
展開が用意された。こういうネタってドラマの終盤に使われそ
うなものだけど、二話目にして早くも使われたという事で
面白いキャラクターの紹介と珠美と名倉が自らの立場を提示
する興味深いエピソードになったと思う。

今回はまさに珠美が主張するように、解剖しない限り分からない
ケースで、それとは逆に冒頭では必ずしも事件性が無いエピソ
ードも提示させる。
生きていた時の姿が思い浮かぶ遺体は判断が鈍るとして、
法医学者の心理などが描かれたり、珠美自身の信念を子育ての
場にも持ち込んで、"真実"というキーワードを浮かび上がらせ
たりして、橋田さんの技巧派っぷりが描かれたと思う。

稲垣吾郎ちゃんの怪しさ故に真相が上手い感じにカモフラージュ
されている辺りもドラマとして面白く作用したけれど、知佳に
とって彼氏の事を疑ったことで蟠りみたいな物は無いのだろう
か?

しかし殺された沙織はとても良い子っぽいのに、なんでこんな
医大生に引っかかってしまったのか。子供が出来たというだけ
で、殺害に及ぶ辺りどうかしてるぜ!(by ブラマヨ吉田)