CONTROL 犯罪心理捜査
(2011年1月期・フジテレビ・火曜21時枠)

脚本:寺田敏雄(1)、田辺満(2)(6)、高山直也(3)、中村功一(4)(5)
吉高寿男(6)、佐伯俊道(7)
音楽:井筒昭雄
編成企画:鹿内植
演出:村上正典(1)(2)(5)、佐藤源太(3)(6)、城宝秀則(4)(7)
プロデュース:貸川聡子
アソシエイトプロデュース:小椋久雄

http://www.fujitv.co.jp/control/index.html



第7話 作られた記憶と疑惑の目撃者
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準は目撃証言に於ける記憶や事後情報効果について講義する
中、里央を使って犯罪心理の実験を行う。里央がナイフを
持って突然準に襲いかかるのを、生徒達に目撃した情報を
描き出させるというもの。

そんな中刺殺事件が起きる。
すぐに現場に行くと、
聖光大・工学部3年生・須藤由里子(21歳)
が自宅で凶器によってメッタ差しにされ遺体で発見された。
第一発見者は同級生で建築学科の
沙紀
騒ぎを聞きつけ、すぐに
桜川町の町内会長をしている山田忠雄
も現場にやってくる。由里子の両親は商社で働き海外暮らしを
しているので一人で暮らしていたという。近所に薬剤師をして
いる従兄弟の
青柳秀一(30歳)が住んでいるとの事。
秀一も事件の報を聞いてすぐにやってくると、兄妹同然に育った
由里子が亡くなった事を聞いて取り乱す。

岩崎らがすぐに聞き込みした結果、目撃証言は2件。
何れも
黄色い工具を持ったダークブルーの作業着の男性が由里
子の家に入ったり出たりするのを見ていた。
町内会長の山田自身も夕方の5時ちょうどに橋を渡っていく
作業着の男性を見ていた。死亡推定時刻が4時から6時の間と
いう事を考えれば、犯人である可能性が高かった。

被害者の携帯電話の写真から、その作業着は
イトマル電器
ものだと判明。すぐにイトマル電器に行くと責任者の
瀧川は、
由里子が夏休みと冬休みにアルバイトしていた事を話す。
同僚だった
中尾裕紀(24歳)と仲が良かったという。イトマル
電器では全員が黄色い工具を持っている事が判明する。
中尾から話を聞こうとするが、昨日の昼に早退していこう、
今日も休みを取っていることを知る。寺西は中尾の顔写真を
見ると昨日に現場で彼が来ているのを見たと告げる。

容疑者は早々に特定される。今日は準の出番が無いのかと
思われるが・・・

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女子大学が自宅で殺害される。目撃証言からすぐに容疑者は
特定されていくが、目撃証言があまりに均一化されすぎていて
不自然なものを感じていく。しかし足で稼いで目撃証言を
得てきた岩崎たちは、そんな疑問を呈する準たちに反発心を
抱いていく。

ドラマとしては手堅く・面白く構成されていた話だけど、
青柳が出てきた時点で彼が犯人であり、彼が仕組んでいたことや
被害者に愛情を抱いているであろう事がすぐに思い浮かんで
くる話だった。

正直冒頭での講義はドラマとして放送しない方が良いと思う。
冒頭で予めネタ晴らしをしすぎていることもあって、見やすい点
は否定しないが、そうなるであろう展開が目に見えすぎている
事もあり、ややサプライズ感を失う。

目撃証言が実にいい加減なものであるかについては、色んな刑事
ドラマの中でも解明され尽くされたネタでもあるので、今更
特に気を引くネタでも無いけれど、問題はドラマとしてはどの
ような形で真犯人に証拠を突きつけるだけのネタを集められる
のかにかかっている。

神社のタイヤ痕についてはかなり違和感のある証拠ではあった
けれど、ネタ的にはタイヤ痕自体に重きを置かずに、青柳の口
から神社という言葉を上手く引き出せたところに、うまさが
出ていた。

準と一緒に居ることで人の行動心理が分かると得意げな里央
が、恋心に関しては実は全く分かっていないとするオチも
悪くはなかった。

小坂橋正次のマスコミへの対応もお約束だけれど、なんだか
癒されるべきものが有るな。

瀬川里央 …… 松下奈緒 (捜査係分室・室長)
南雲 準 …… 藤木直人 (稜南大学・心理学教授)
寺西 景 …… 横山裕 (警部補)
岩崎幹也 …… 北村有起哉 (警部)
香坂美奈 …… 臼田あさ美 (鑑識課・写真班)
木下由紀夫 …… 佐藤二朗 (鑑識課・課長)
江藤真人 …… 与座嘉秋 (警部補)
安斉千尋 …… 奥村佳恵 (文学部心理学科3年)
小坂橋正次 …… 勝村政信 (警視)
杉浦幸造 …… 泉谷しげる (警部補)

桜井聖、橋本拓也、安藤広郎、田村崇一


中尾裕紀 …… 中尾明慶 (24歳、イトマル電器・社員)
青柳秀一 …… 水橋研二 (30歳、青柳薬局の薬剤師)
須藤由里子 …… 青谷優衣 (21歳、聖光大学3年生)
山田忠雄 …… 二瓶鮫一 (町内会長)
服部沙紀 …… 柚月美穂 (由里子の同級生)
瀧川 …… 荒谷清水 (イトマル電器・上司)
須藤義正 …… 遠藤たつお (父、海外赴任・商社)
須藤澄江 …… 金沢きくこ (母)
裕子 …… 結城さなえ (目撃証言者)

山口詩史、盛ゆうこ、小浜正寛、石塚良博、吉積万由里
佐藤匠馬


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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