外交官・黒田康作
(2011年1月期・フジテレビ・木曜22時枠)

原作:真保裕一
企画:臼井裕詞
プロデュース:牧野正
脚本:古家和尚、池上純哉
演出:西坂瑞城、永山耕三
音楽:菅野祐悟

http://blog.fujitv.co.jp/KOSAKUKURODA/index.html



第6話 悲しき犯人逮捕
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ブライトン製薬の日本支社長・吉村が毒殺される。
塩化カリウムによる毒殺で、現場からは
霜村の指紋が検出され
ていた。利香子は黒田に対して、あの時霜村と何を話していた
のか?と尋ねると、逆に黒田は何故あの場にお前の上司が居た
のかと問い、事前に知らせていたのだろう?と問う。

一方霜村は藍子と共にアパートの一室に潜んでいた。
霜村は自殺しようとするが、藍子が来るとそれを止める。
藍子は反対していたのに何故殺害したのか?と問うと、彼は
腹をくくったのでこの手で殺したことを告げる。

VISTA HOTELに滞在する黒田は、あの時霜村に言われた言葉を
思い返していた。倫世の死は最初から狙って殺されたという
もの。

ホテルの監視カメラの映像を調べると、霜村の姿がハッキリと
映されていた。警視庁はこの事件を正式に公開捜査とする。

利香子は黒田に連絡を取るも一切電話に出ない状況だった。

利香子の部屋にいる瑠衣の元に、利香子の母・今日子がやって
くる。たまたまテレビを付けると、霜村が殺害容疑で指名手配
されている事が放送される。それを目にする瑠衣。
利香子は帰宅すると保から、瑠衣のことはこの事件の騒動が
収まるまで絶対に行かせるなとし、自分たちが守ること。
そして利香子は何としてでも父の方を逮捕しろと語る。

外務省メキシコ室では、霜村が偽装自殺だったことが話題に
なっていた。黒田もこの事は知っていたのか?という問いかけ
に鴨下は、彼は本省に黒田が呼ばれたのはこれを調査する為
だと告げる。

黒田は安藤に会う。警視庁では霜村の殺害はこれ以上は広がら
ないと思っている様だという安藤に対して、彼は必ず動くと
いう黒田。現地日本人をねぎらうパーティー会場が立てこもり
事件の現場になった時のことを思い出し、倫世を誘ったのは
私だと黒田は告げる。

立てこもり事件には、
寛美高橋の姿が有った。人質達の体力
や精神状態は限界の状態。しかし犯人グループの隙をついて、
黒田は隠していた無線で、外部と連絡を取り突入の指示を与える。
そして外で爆破の音が聞こえると、黒田は人質達を裏口から
逃がそうとする。倫世は一人
エミリオの事を気にして別行動し、
それを見た黒田は声を掛け、一緒に逃げようとした矢先に流れ弾
に当たって倫世だけが亡くなった。

一連の事件の復讐だと言っていたので思ったよりも根深い事件
だと告げる。安藤から機密扱いの当時の立てこもり事件の資料
を渡される黒田は、そこで検視報告書を見て新たに真実を知る。

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メキシコで死んだと思われていた霜村は影で工作し続けてきた
ものの、ブライトン製薬日本支社長を殺害した事件で一気に
公開捜査になる。
利香子の捜査によって、事件に上司の山路が関わっている事が
明らかになっていく。

過去の立てこもり事件の顛末が明らかになったことで、随分と
この一件に関する一連の事件の真相が明らかになる話だった。

ブライトン製薬会社が無償提供した脳炎の薬を巡って、
副作用が問題視されている事を口封じするために殺害された
感じの霜村の妻・倫世。この製薬会社の薬によって被害を
受けたであろう人物やその関係者が、霜村の事をバックアップ
しているであろう事が伺える中で、霜村とフリージャーナリスト
の藍子との繋がりは、なかなかのサプライズ感が有った。

外務大臣に繋がりがあるのも、当時の立てこもり事件の対応の
不味さ以上に、製薬会社との癒着なんかも背景にあったりする
のかな。

利香子がスパイをやらされている辺りを、黒田はどうやって
掴んで処理していくのかが一つのポイントとして描かれていた
けど、案外あっさりと吉村殺害現場に刑事達が居たことで、
判明してしまった。

地図作成だけであった利香子を使って、憎たらしい上司の不正
を暴くという興味深さと、捜査慣れしていない利香子単独の
行動に心細さを感じながらも、黒田の主人公らしいバックアップ
が頼もしく写る話だったね。

まさか岩松了さんにアクションシーンを演じさせるとは思わな
かったけど、それがサプライズともなったし、済まなそうに上司
にわっぱを掛ける利香子の姿が妙に可愛らしいものがあった。

黒田康作 …… 織田裕二 (外交官)
大垣利香子 …… 柴咲コウ (佃署の女性刑事)

観上祥子 …… 草刈民代 (外務副大臣、東大卒、元女子アナ)
悠木圭一 …… 萩原聖人 (外務副大臣秘書官)
斉藤修助 …… 近藤正臣 (外務大臣)
西園寺守 …… 田中圭 (外務省メキシコ室職員)
鴨下祐司 …… 大倉孝二 (守の上司)
山野アミ …… 高橋真唯 (外務省メキシコ室)
武井勇人 …… 樋渡真司 (外務省メキシコ室)
野中美月 …… 三浦まゆ (外務省メキシコ室)
大島寿志 …… 渡辺邦斗 (外務省カリブ室)
安藤庸介 …… 鹿賀丈史 (邦人テロ対策室室長)

山路貴繁 …… 岩松了 (佃署刑事課課長)
廣田 …… 坂田聡 (佃署刑事課)
永井 …… 本郷壮二郎 (佃署刑事課)
女性警官 …… 小出ミカ (佃署刑事課)

新居田 一彦 …… 田中哲司 (警視庁捜査一課・管理官)
鷹村修司 …… 君沢ユウキ (警視庁捜査一課)
大垣 保 …… 六平直政 (利香子の父親。銭湯経営)
大垣 今日子 …… 美保純 (利香子の母)
霜村毅 …… 香川照之 (NPOの医療団「ボーダレス・エイド」)
霜村瑠衣 …… 夏帆 (毅の娘)
霜村倫世 …… 紺野まひる (毅の妻であり、瑠衣の母。故人)
佐々木藍子 …… 片瀬那奈 (フリーライター)
君島祐太朗 …… 西島隆弘 (瑠依と同じ高校に通う先輩)


湊 肇 …… 小田桐一 (被害者・横浜大教授)
吉村進 …… 大河内浩 (ブライトン製薬日本支社長)
寛子 …… 伊藤裕子 (元ユニセフスタッフ)

三上市朗、南好洋、瀧川英次、セバスチャン・バロン
エミリオ・タマシロ、若林健太郎、鈴木芳彦


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