外交官・黒田康作
(2011年1月期・フジテレビ・木曜22時枠)

原作:真保裕一
企画:臼井裕詞
プロデュース:牧野正
脚本:古家和尚、池上純哉
演出:西坂瑞城、永山耕三
音楽:菅野祐悟

http://blog.fujitv.co.jp/KOSAKUKURODA/index.html



第9話 今夜、明かされる!事件の全容
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霜村たちの狙いは矢田部元総理だ。

悠木は観上外務副大臣に銃を突きつけ、藍子と共に各国の医療
関係者が集まる会議に侵入する。バッグから取り出したプラス
チック爆弾を見せ、この場を制圧したことを誇示する。
中南米で製薬会社を作る人たちには是非注目して聞いて貰い
たいという悠木たち。

一方霜村は矢田部元総理が居る部屋へと侵入すると、銃を
突きつけ、厚労省に有った極秘資料を突きつける。その資料に
よるとアメリカ側はアトロンには重大な副作用が有ることが
記載されているが、それでも日本に流通したのは当時の厚労省
が封印したからだとし、それは当時大臣だった矢田部の指示か?
と問う。

その頃、利香子らに捕まった瑠衣と君島。特に君島は治療も
受けずに逃走していたために倒れてしまい病院に運ばれる。
すぐに緊急手術が行われる中、待合室には利香子と瑠衣、そして
君島の母・奈緒子が見守っていた。瑠衣はこれ以上誰かが居なく
なるのは嫌だと呟く。

一方黒田は会議場へとやってくる。
斉藤外務大臣を見つけると、黒田は霜村と直接話をさせて欲しい
と頼む。責任は全て自分が負うとし、独断で行ったことにして
も良いと告げ、変わりに話が終わるまでは警察に手を出させない
様にして欲しいと頼む。

霜村は矢田部から話を聞く。
日本に流通させた際に、アメリカ側からの警告書を無視したのは
矢田部である事を認める。霜村は、11年前に大使館立て籠もり
事件の際に、倫世が亡くなった件に於いて、殺害を指示したの
は矢田部なのか?と問う。しかし矢田部はそれは自分ではない
と否定する。霜村は文章を手渡すと、それを薬害行政の責任者
の前で読み上げるよう告げる。

矢田部を連れて会場に行こうとすると、そこに黒田がやってくる。
黒田は自分に時間をくれるよう求め、先ほど君島が倒れて
病院に運ばれたことを語る。君島が湊教授の殺害を自供した事を
告げ、貴方のしたいことはこんな事ではないはずだと訴える。

その頃、霧島は斉藤の元に行くと、SATの突入を要請すべきと
助言する。

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霜村達が最後に行おうとしていること。
それは当時危険だと知りながらも、利益の為に報告書を隠蔽
し、国民の命を奪った人物が居ることに対する国民への公表に
有った。
矢田部元総理だけでなく、倫世殺害に於いては他の人物が
関わっていることが分かっていく。

殆どこれまで発覚していること、または想像通りの事を改め
て黒田の口から語られる事で、形を変えた総集編って感じが
する展開だった。
緊迫感のある時間帯に、悠長に話し合いをしていて大丈夫なの
か?というモタツキ感は多少感じるものが有ったけど、大概的
には良くできた流れだと思う。

事件の流れ自体には目新しさは無かったけど、アメリカに居た
黒田の元に尋ねて来たときの霜村の心境だったり、当時の倫世
と霜村の状況が克明に描かれ、霜村自身が倫世の件では被害者
で有っても、薬害訴訟の一件では加害者側の立場である事への
複雑な心境がドラマとしては上手く描かれていたと思う。

官僚たちがあまりに格好良く国のことを考え訴えている姿に、
現状の日本とのギャップが何とも言えない。

全ての気持ちに踏ん切りが付いたのか、瑠衣が素直に気持ちを
言葉にする辺りも、良かったかも。

黒田康作 …… 織田裕二 (外交官)
大垣利香子 …… 柴咲コウ (佃署の女性刑事)

観上祥子 …… 草刈民代 (外務副大臣、東大卒、元女子アナ)
悠木圭一 …… 萩原聖人 (外務副大臣秘書官)
斉藤修助 …… 近藤正臣 (外務大臣)
西園寺守 …… 田中圭 (外務省メキシコ室職員)
鴨下祐司 …… 大倉孝二 (守の上司)
山野アミ …… 高橋真唯 (外務省メキシコ室)
武井勇人 …… 樋渡真司 (外務省メキシコ室)
野中美月 …… 三浦まゆ (外務省メキシコ室)
大島寿志 …… 渡辺邦斗 (外務省カリブ室)
安藤庸介 …… 鹿賀丈史 (邦人テロ対策室室長)

山路貴繁 …… 岩松了 (佃署刑事課課長)
廣田 …… 坂田聡 (佃署刑事課)
永井 …… 本郷壮二郎 (佃署刑事課)
女性警官 …… 小出ミカ (佃署刑事課)

新居田 一彦 …… 田中哲司 (警視庁捜査一課・管理官)
鷹村修司 …… 君沢ユウキ (警視庁捜査一課)
大垣 保 …… 六平直政 (利香子の父親。銭湯経営)
大垣 今日子 …… 美保純 (利香子の母)
霜村毅 …… 香川照之 (NPOの医療団「ボーダレス・エイド」)
霜村瑠衣 …… 夏帆 (毅の娘)
霜村倫世 …… 紺野まひる (毅の妻であり、瑠衣の母。故人)
佐々木藍子 …… 片瀬那奈 (フリーライター)
君島祐太朗 …… 西島隆弘 (瑠依と同じ高校に通う先輩)


湊 肇 …… 小田桐一 (被害者・横浜大教授)
吉村進 …… 大河内浩 (ブライトン製薬日本支社長)
寛子 …… 伊藤裕子 (元ユニセフスタッフ)
霧島 …… 飯田基祐 (公安)
矢田部誠一郎 …… 平泉成 (元総理)
君島奈緒子 …… 黒沢あすか (祐太朗の母、バー経営)

廣川三憲、島崎健太郎、岡崎宏


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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