外交官・黒田康作 (2011年1月期・フジテレビ・木曜22時枠) 原作：真保裕一 企画：臼井裕詞 プロデュース：牧野正 脚本：古家和尚、池上純哉 演出：西坂瑞城、永山耕三 音楽：菅野祐悟 http://blog.fujitv.co.jp/KOSAKUKURODA/index.html

第10話 この国の未来へ
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霜村らが行ったアトロンの薬害被害者たちの訴えによる立て籠
も事件からり一週間後、政府を挙げて火消しに回った結果、
犯人の目的は不明で政治的主張は見あたらないとの報道が成さ
れただけだった。あれだけの騒動が目の前で起きたのに・・・
利香子は約束したのに瑠衣の父らを守れなかった事に落ち込んで
いた。今回の捜査で刑事としてのやりがいを感じるも、辛い
思いも同時に感じていた。

黒田の元に安藤がやってくる。ずっと聴取を受けていた黒田。
安藤はそろそろ本来の任務としてパリへの出発を打診する。
出発までは5日。黒田は後ろで手を引いている人物が誰なのか
ハッキリした事で、まだやり残したことが有ると感じていた。

瑠衣は利香子に会うと、団地の家は引き払うことにした事を
告げる。すると利香子はそれが終わったら温泉に行くことを
約束する。

一方国連子供フォーラムの開催が近付いていた。
黒田は利香子に電話すると、当日の警備状況を調べて欲しいと
頼む。しかし利香子は未だに一週間前のショックから立ち直って
おらず、協力できない事を告げる。

そんな中、CIAのジョンから黒田に、黒田が求めていた情報を
掴んだとの報告が入る。
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霜村達が必死になって薬害被害を訴えるも、政治家達によって
もみ消される事になる。一週間後、事件が有ったことも
忘れ去られようとしている中で、黒田はこの事件の背後にいる
のが、斉藤外務大臣だと知り、それをなんとか公にしようと
するが・・・

全員が少しずつ力を合わせて見せ場を作った。

ドラマとしてはなかなか面白かったと思うが、二週連続して
国際的なフォーラムの場所に潜入して自分たちの主張を語る
という事で、やや新鮮みの失われる展開だった。
しかも前回の方が人の生死に関わっている事も有り緊迫感は
盛り込まれていたと思う。

ドラマではどのようにして斉藤の不正を暴いていくのか。

斉藤のした事は、倫世の殺害への関与ではなく、その後の
アメリカの外圧によって、副作用が有るにもかかわらず薬の
国内流入を許し認可してしまったこと。流石に幾らマヌケな
外務大臣でも、輸入している途中で副作用が発覚したのならば
ともかく、副作用が有りつつも輸入するというのは考えずらい。

斉藤の中にも自分の考える正義というものが有ったのかと思うと
かなり意外な感じもする。

最後に来てジョンの存在は随分大きく扱われた。
最大級の扱いって感じの役所に落ち着いたね。

黒田の主張、国と官僚としてのあり方、政治家との関係性など
前回にも強く主張された物だったけど、それが多少なりとも周りに
影響を与える辺りは、上手く黒田の存在感を誇示した格好だった。

多くの責任を官僚ではなく政治家に求めてしまう辺りはやや消化不良
だけど、官僚が単なる政治家の下部ではなく、意思を示していくという
意味では面白く出来ていたと思う。