ハガネの女 (2011年4月期・テレ朝・木曜21時枠) 原作：深谷かほる「ハガネの女」（集英社『YOU』連載中） 脚本：大石哲也 音楽：中塚武 監督：唐木希浩、常廣丈太 プロデューサー：中込卓也・飯田爽、下山潤 チーフプロデューサー：佐藤涼一  http://www.tv-asahi.co.jp/hagane/

第1話 希望の教室を作る!!闘う女教師が復活!!不法滞在少女
と4年3組の34日間…アリガトウ仲間たち
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芳賀稲子、通称ハガネは36歳独身。寿退職をするが結婚直前
に振られて全てを失う。友人の先崎徹の誘いもあり、臨時の
教師を始めるが、送り込まれたのは問題児ばかりの学校だった。
しかしその問題もなんとか解決すると、正規の教員試験を受け
見事合格する。

一方世間ではセラヴィナからの不法滞在者のビンセン夫婦が
国外退去する事件が騒がしかった。
クリスマスの日にハガネは塩田と店に飲みに行くと、ハガネ
は生徒達からもらったクリスマスカードを自慢げに彼に見せる。
今まで協力してくれた事に感謝を示すハガネに対して、塩田は
彼女にプロポーズする。そして彼女の手に指輪をハメると
ハガネはどうして良いのか分からず酒をがぶ飲みして倒れて
しまう。翌朝気がつくと、夢オチかと思いきや、指には指輪が
して有った。

一ヶ月後、愛河小学校へ。最近隣町の水河小学校と分割・統合
する事が決まり、新学期からは水河小学校からの生徒達が転入
することになっていた。
そんな中、ハガネの元に教育委員の真鍋と入国管理局の水沢が
やってくる。二人はタオを連れてくると、3学期が終わるまで
彼女を預かって欲しいという。彼女は両親が強制送還された件
で日本人を逆恨みして前の学校では暴力事件を起こしたとの
事だった。それを聞いていた松山校長は、定年前の最後の仕事
としてこの子供と向き合いたい事を語る。
ハガネも了承しクラスに招くことになる。

ハガネはタオをつれて教室に行く。
自己紹介する際にタオはいきなり日本人が大嫌いだという。
するとクラスメートたちは一斉に非難し、その中でも真理衣は
犯罪者の子供だと告げる。ハガネは騒ぎを止めると、法を犯し
たのはあくまでタオの両親であり、違法に入国したときには
タオは生まれていなかった事を語る。みんなに仲良くする様
告げるが、真理衣とタオは給食の際にも大喧嘩する。
真理衣はふてくされるなとし、悪いのはあんたの親だという。
ハガネは再び二人を止めて二人を引き離すと、タオに対して
真理衣は誰にでもあんな風に接することを前提とした上で、
しかし彼女の言っていることも強ち間違いではないとし、敵意
むき出して接したら、なかなかうち解けられない事を語る。
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ハガネは正式に教員試験を受け、教職の道を歩む。
数々の困難を乗り越え4年3組をまとめてきたハガネだったが
そんなある時、一人の生徒・タオが編入されてくる。彼女の両親は
不法滞在者で既に強制送還されており、タオだけが3学期一杯
ハガネのクラスで預かることになるが、彼女は日本人を敵視
して、冷たく接してくる。それに刺激を受けた生徒達は、
彼女を非難していくが・・・

初回はどんな形で入るのかなと思ったけど、殆ど時間を進めず、
スムーズな受け渡しであると共に取りあえず前作のキャストの
殆どは継続して登場するみたい。
ただ前回は塩田の後ろ盾があったハガネだけれど、今回は
彼がオランダに渡ると言うことで、登場することはないのかな。

初回は、分割・統合前の前哨戦という感じ。
折角仲良くなったクラスの形だけど、異質溢れる一人の生徒
が転入してくることによって、生徒達がどんな反応を示すのか
を端的に示した物だった。

フィリピンのカルデロン夫婦が題材になっているであろう不法
滞在者の問題の是非を取り上げた物で、大人の事情に巻き込ま
れる子供達の奮闘ぶりが描かれる。

仲間になるものや敵意をむき出しにするもの、色んな生徒の性格が
見られ、その割り振りや役割は見事なものが有り、バランスよく
描かれている。特にその中でも、広と愛梨は過去の自分の境遇と
照らし合わせて、上手く相手の気持ちを思いやり、成長する姿を
見せられたと思う。

学園ものではありがちな教室籠城事件で、金八先生の頃から
既に籠城事件は存在したけど、4年生が起こしているだけ有って
ちょっぴり可愛らしさなども加味され思わず応援したくなる
様な光景だった。

期待以上のクオリティで、食傷気味の学園ドラマの中でも
なかなか色んな気持ちを味わせてくれる内容だと思う。

最後に塩田がハガネに対して大量の本(アスペルガー症候群)を
渡していたけど、今回の当面のテーマになっていくのかな。