ハガネの女 (2011年4月期・テレ朝・木曜21時枠) 原作：深谷かほる「ハガネの女」（集英社『YOU』連載中） 脚本：大石哲也 音楽：中塚武 監督：唐木希浩(1)(2)(5)(7)(9)、常廣丈太(3)(4)(6)(7) プロデューサー：中込卓也・飯田爽、下山潤 チーフプロデューサー：佐藤涼一  http://www.tv-asahi.co.jp/hagane/

第9話 さよなら、ハガネ
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ハガネは朝から塩田からのエアメールを受けてご機嫌だった。
来週夏休みで帰国するというハガネに対して、水嶋はハガネ
と付き合っている人がいるという事に驚きを示す。しかも
相手は御曹司だと。

友喜は亮介が登校すると、昨日亮介が二人いたのは何故なのか
と問う。すると亮介は突然友喜を押し倒す。
実は亮介は双子の弟・隆介がおり、亮介だけが私立に落ちたこ
とで、いつもバカにするような目で見られていたのである。
ハガネは友喜にその事を告げ、亮介は他人と比べられるのが
嫌だと語る。

そんな中、学校に前校長の松山六助がやってくる。
現在発達障害児を相手に特別支援学級で教えているという。
療育の環境を整える事が必要であることを告げる。
ハガネは何故友喜をこの学校に入れようと決めたのか尋ねると
彼の日記を見せて貰い、ユニークな感性を持った子だと思った
事がきっかけだという。面接の際にも、何故愛河小に来たい
のかと問うと、夏希の事を第一に考えていて、人の痛みが
分かる子になれるかと思ったという。

一方美月はカウンセラーの上川の元に行くと、先日の発表会
の事を話す。自分が友喜のフォローをしたことで彼は嬉しそう
にしており、それを見て自分も嬉しかったと。

上川はハガネに対して、美月と友喜が同じクラスで良かった
事を告げる。二人の関係は大局的であり、友喜には自己顕示欲
が無い事で、美月がそれを見て何かを感じたのであろう事を
告げる。

放課後、夏希はマナの店に行くと、先日の件を謝罪する。
しかしマナは夏希が母親のことを庇った気持ちは理解できる
事を告げる。夏希と友喜の関係も指摘し、友喜は夏希
の事を表情だけで見抜いてしまうこと。でもどんな夏希であれ
友喜は夏希のことを受け入れ、だからこそ甘えられるとし、
二人の関係が羨ましい事を語る。すると夏希はマナに対して
今度三人で映画でも見に行こうと誘う。

亮介は学校で秋葉麻理子が自分のことを弟の隆介と比べて
悪口を言っていることを聞いてしまう。
体育の授業の際に、亮介は麻理子の服をハサミで切り刻むと
たまたま帽子を忘れて取りに来た友喜に見られてしまう。
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亮介はバカにした女子生徒・秋葉麻理子の服を体育の時間に
密かにハサミで切り刻む。それを友喜が見てしまうが、
友喜は目撃したことは告白するも、それが誰なのかは決して
言わないという。麻理子の母親はPTAの会長という事もあり、
担任のハガネに対して、責任を求めていく。

どうしてもこの手の学園ドラマの結末には、教師が学校を
去るかどうかを引き合いに出す展開が多いね。まぁ間違いでは
無いのだろうけど、ややワンパターンな感じはする。

ただ最後に青春ドラマの型どおりに、子供達が一丸となって
ハガネを守ろうとする姿に涙できるし、自分から名乗り出る
辺りに涙腺が緩んでしまう。

学校は親たちのものではなく自分たちのものだと言わんばかり
の主張は伝わってくるものがあるし、子供達の影響力の連鎖
の妙が、難しい問題に於いても上手く作用し合った。

最後は全ての問題を解決しようとして、マナと夏希の関係とか
時間のかかりそうな狼少女・美月のエピソードなどをやっつけ
で処理してしまった印象も残ったけど、気分良く終われたの
でよかった。

友喜が殆ど関わりのない亮介の事を友達としてしまう辺りや
亮介自身の心の問題を上手く処理できたのか。ハサミで切り
刻むという行動心理はちょっと怖いものが有るだけに、きっ
ちりとしたフォローは必要だろうね。

でもこのドラマ、生徒も教師も表情でその時々の性格や状況
を魅せており、今回の亮介にしても夏希にしても、悩んでいる
時と問題を解決したときの表情のギャップは上手く伝わって
来るものがあった。そして何よりも水嶋先生の中にゆとり
みたいなものが見られて笑顔も見られるようになったのが
良かった。

是非シーズン3を作成して欲しい。目指せ金八越えのシーズン9!