ハンチョウ 〜神南署安積班シリーズ4〜 正義の代償 (2011年4月期・TBS・月曜20時枠) 原作：今野敏 脚本：いとう斗士八(1)、大川俊道、安井国穂、岡芳郎 音楽：遠藤浩二 プロデューサー：橋本孝、遠藤正人 演出：酒井聖博(1)、竹村謙太郎、村田忍、竹園元 http://www.tbs.co.jp/hancho/

第1話 あのチームが帰ってきた！波乱の幕開け…安積撃たれる！姿
なきバス連続爆破犯を逮捕せよ
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2011年6月、町中で男性が狙撃される。狙撃されて倒れたのは
なんと刑事課強行犯係の安積剛志だった。

4月5日、AM9:12。突然バスが爆弾で炎上する。
その時須田は同僚の刑事・田中と共に常習スリ犯を追跡中で
バスに搭乗していた。
刑事課強行犯係にも入電がありすぐに安積班も現場に駆けつけ
る。バスの中に須田の警察手帳が落ちている事を知り、急いで
病院にかけつけると、看護師から亡くなった事を聞かされる。
あ然として霊安室にいくと、須田は負傷ししながらも生きてい
た。亡くなったのは同僚の刑事だと知る。須田は自分のせいで
亡くなったのだと責めていた。

特別捜査本部が設置され、捜査一課の高野雄司は陣頭指揮を
取る。事件の概要が発表され、遠隔操作の爆弾によって爆破
された事が告げられる。死者4名、けが人は乗客35人。
遠隔操作の爆弾は中東のテロでしようされたものと同じである
可能性が有りテロリストの仕業も疑われる。リモートコントロ
ールされる電波の距離は約500mとの事だった。

そんな中、情報提供者だと名乗る人物から電話が鳴る。
安積は電話に出ると、犯人から二度目の爆発を阻止したいと
思わないか?と問われる。全ては警察の誠意次第だとし、現金
で5億円を昼12時までに用意しろという。そんな要求をのめる
はずはないという安積は、この電話が悪戯である可能性も
否定できないというと、電話の相手は悪戯だと思えば無視すれ
ば良いとし、時間になったら電話するという。
高野がやってくると、安積は悪戯とは一概に言えない所が有る
とし、ダミーでも良いので現金を用意して欲しいと頼む。
そして記者会見では爆弾の事は深く言及しないよう頼む。
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走行中のバス、そして公園のゴミ箱で爆弾が爆発し、死傷者
を出す。犯人は5億円、10億円と要求をエスカレートするが、
安積は犯人は必ずしも金に固執しているものではなく、爆破
させる事に意味があるのではないかと疑っていく。そして
ついに犯人の目的を掴んでいく。

いよいよ始まったシーズン4。
ただこのドラマ、短期間でシーズン4まで来た印象があり、
TBSのドラマ事情を反映している様な感じもする。

ドラマとしては人情を前面に出したハンチョウらしく、被害者
と加害者の人生に深く入り込み、単純に悪人・善人という
枠組みでは捉えきれないドラマを演出する。

捜査の鉄則ではあるが、連続殺人事件に発展する場合に於いて
は、被害者たちに共通する物を探ることで容疑者との繋がり
というものが見えてくる。

犯人の目的が金ではない事。そして爆弾の種類、爆破された
場所、特定の人物を狙った犯行だと結びつけていく段取りの
良さなど、ハイテク捜査を使わなくとも、論理的に上手く容疑
者を絞り込んでいくところは、良くできている。

ネタとしてはよく見かけるものだけど、残されたものの悲しみ
などを、須田のエピソードを使って犯人自身にも同様に加害者
と被害者の側面を持たせるところは、上手く出来ていたと思う。

ただここまで被害者を出してしまうと、犯人自身が自暴自棄に
なっている可能性が高く、死に場所というものを探している
状況の中で、あの場面で爆弾させないという選択肢を持つ事に
納得感があるのかどうか。
結局捕まっても死刑は免れない事や目標や未来を失っている
現状を考えると、躊躇いもなく爆破しそうな感じがする。