ハンチョウ 〜神南署安積班シリーズ4〜 正義の代償 (2011年4月期・TBS・月曜20時枠) 原作：今野敏 脚本：いとう斗士八(1)(2)、大川俊道(3)、安井国穂、岡芳郎 音楽：遠藤浩二 プロデューサー：橋本孝、遠藤正人 演出：酒井聖博(1)、竹村謙太郎、村田忍(3)、竹園元(2) http://www.tbs.co.jp/hancho/

第4話 警官の勲章…勤続40年巡査が守り続けた物
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八幡神社で男性・鶴田浩樹が遺体として発見される。
死因は後頭部をぶつけて脳内出血で亡くなったとのこと。
第一発見者は松泉交番で勤めている福村勝治巡査長で、彼に
よると被害者から物色している30代170cm中肉中背の物取りの
姿を見たという。しかし実際には被害者の服から携帯電話と
財布を盗んでいたのは福村だった。

安積と水野は、福村から詳しい話を聞くために交番に行くと、
市民の一人・絹江を相手している福村の姿があった。部下の
宇佐美は、福村に対して絹江さんに定年の話をしたのか?と問
われるとそれを否定し、これからはお前が彼女の話し相手に
なってやれという。
安積たちは改めて目撃した犯人像について尋ねると、特に
めぼしい新証言は得られず、髪型については現場が暗くて良く
見えなかったと告げる。

安積は現場近くには電灯がある事を確認し、何故髪型が見えな
いのに男性の事を30代だと分かったのかと疑問に思う。
その疑問を刑事課のみんなに語るも、福村は定年間近の身で
有るために、何らかのリスクを犯して退職金を不意にするような
行動は取らないのではないか?と指摘される。

遺体は作業着を着ていた為に鶴田材木店にいくと、社長は
被害者の男性は自分の息子・幸樹で有ることを語る。
女子高生の服部緩奈の事を追いかけていたが、携帯電話を
盗まれたために連絡のとりようがなかった。

そんな中、刑事課に福村がやってくると、突然目撃者の男性
に関して、会ったことが有るかも知れない事を語る。
組関係の西沢という男性であの近くに住んでいるという。

須田と黒木は取りあえず西沢のアパートへ尋ねに行く。
するとゴミ捨て場に被害者の財布が入っていた。
アパートの住民である琴美に話を聞くと、西沢はいつもゴミを
捨てる日を守らず、今の時間ならば寝ているはずだという。
ドアを叩いて西沢から話を聞くために彼を署に連れて行く間、
安積たちは部屋をガサ入れする。すると部屋からは拳銃が出て
くるのだった。
それを受けて金子は、早期解決したと大喜び。近所の住民たち
も西沢が逮捕されたことを喜んでいた。何度も西沢の件で
交番の巡査に来て貰ったことが有る事を聞かされ、それが福村
で有ることを知る。
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神社で殺害されていた事件に関して、第一発見者で唯一の目撃
者・福村勝治の証言の中に矛盾する発言が出てくる。
福村の人物像について聞いて回ると、組織に染まるような人物
ではないが、街の人たちからはとても愛されている警察官である
事を知る。

ドラマは、刑事として、そして人間としての正義についての
是非を問うものだった。
刑事ドラマの中ではよく有る感じの葛藤だけど、法律的・主張
的には安積に部があり、感情的な面に於いては福村に肩入れし
たくなるという内容だった。

ドラマを見ていれば完全に正当防衛であるし、最初の段階で
の対応のミスを誤らねば、そうダメージも大きくなかったように
思える。

殺される人物、そしてそれを命令した人物などの感情に任せた
幼稚な行動が、一人の若者の夢を奪うと言うことで、被害者
で有り加害者になってしまった男性には、とても難儀な試練を
与えたと思う。

福村はとても不器用な人だけど、地域の警察官として無くては
ならないような人だし、解雇という形だけど最後は地域住民
だけでなく警察官もまた彼の行動を支持して花道を用意する
ところなどなかなか泣ける演出だったと思う。

結構コメディ色も強くて、キャラクターの取る行動一つ一つ
にも愛嬌みたいなものが感じられて、飽きさせない工夫が
してあった。