ハンチョウ 〜神南署安積班シリーズ4〜 正義の代償
(2011年4月期・TBS・月曜20時枠)

原作:今野敏
脚本:いとう斗士八(1)(2)(4)、大川俊道(3)(6)、安井国穂、岡芳
郎(5)(7)
音楽:遠藤浩二
プロデューサー:橋本孝、遠藤正人
演出:酒井聖博(1)(6)、竹村謙太郎(4)、村田忍(3)(5)(7)、竹園元(2)

http://www.tbs.co.jp/hancho/



第7話 山形?東京…老母が待ち続けた神様と芋煮
--------------------------------------------------------
町中で男女が肩をぶつかったとして口論の末、男性が女性に
ナイフで斬りかかる事件が発生。男性は逃走し、刺された女性
は病院に運ばれる。右腕を5針縫う怪我。しかし所轄の池本は
被害者が病院から逃げ出したことを告げる。

そんな中、目撃証言から刺した男・
新田照雄(20歳)が逮捕され
る。近くのライブハウスの店員の男だった。新田によると前か
ら彼女の事が目障りだったという。
うさぎというハンドル名
神待ちをしている女性だという。家出少女が一晩泊めてくれる
ものを掲示板で待っている女性だという。

そんな中
緑風荘で変死体が発見されたとの通報が入る。
現場に駆けつけると老女が首吊りして亡くなっていた。
死亡推定時刻は午前9時から10時。頸部圧迫による縊死だという。
亡くなったのは
本間洋子(70歳)。通報したのは若い女性だとの
事だった。現場を見る強行犯係は、特に部屋が荒らされたわけ
でもなく事件性は無いのではないか?と呟く。
村雨は本間が通院していた
五十嵐クリニックの診察カードを
目にする。須田は本間が
芋煮を作っているが、一人では食べき
れない量を作っていることを気にする。

通報したのは
北村梨花(17歳)だと分かる。
近所の聞き込みから、彼女は何度もアパートに訪れている事を
知る。彼女は継母と折り合いが悪い事を知る。
一方本間は3ヶ月前に
山形から上京し引っ越ししている事を知る。
貯金は200万円で当面生活費に困る様子はなかったと思われた。
しかし何故わざわざ土地勘のない東京にこの年齢で引っ越しして
来たのか?

村雨は五十嵐クリニックを訪れ、院長の
五十嵐健一(42歳)から
話を聞く。本間は膵臓癌で通院しており、余命は3ヶ月だった
という。通院してきたときには既に手遅れだったという。

そんな中、村雨の元に刑事の高野から電話が鳴り本庁に呼び出
される。そして高野から特捜部の4人のメンバーを紹介され、
残る椅子は一つであることを聞かされる。

検視医も自殺でほぼ間違いないとのこと。
しかし強行犯係では何故かしっくりと来ない。鍵は山形に有る
として須田は出張したい事を訴える。金子は経費では下りない
といわれ実費で行くことになる。

そんな中、交通課の速水が掲示板に書き込み、うさぎ事、北村
を誘い出し捕まえる事に成功する。

--------------------------------------------------------

町中で若い男女がケンカし傷害に発展する中、アパートの一室
で老女が首を吊って亡くなっているのを発見される。
通報したのは若い女性だと判明する中で、傷害事件で被害者の
女性と同一人物である事が発覚していく。

孝行したいときに親はない・・とは少し違うけれど、素性を知らず
に接していた女性が、自分の母親だと知ったときのちょっと
した複雑な心情が入り交じる話だった。

自殺か他殺かの選別が難しい案件だけれど、生前の行動の意味
を探っていくウチにそれが明らかになるという事で、刑事ドラ
マとしては基本に忠実な流れだったのかも知れない。

謎の女性・梨花の存在が面白くドラマをかき乱したし、逆に
まとめる為に上手く作用していく。

家出少女の事は何年か前からマスコミでも取り上げられていた
けど、それを利用して家に泊める変わりに関係を持つ男性が多い
そうで、インターネットの普及によって、こんな相手探しまで
容易になってしまうところが恐ろしくも有り、家出を容易に
させている部分もあるんだろうね。

水野と梨花の関係が短いスパンながら面白く機能していたし、
須田の勘も冴えていたし、村雨の出世話もドラマの中に挿入
された。

事件自体はホームレスの死を安直な形で処理しなければ、事件
として処理されて、また別の形が存在したのかなと思う。
そして偶然とはいえ離れていた家族が一斉に集まってしまった
感じだね。

安積剛志 …… 佐々木蔵之介 (刑事課強行犯係・係長)
村雨秋彦 …… 中村俊介 (刑事課)
須田三郎 …… 塚地武雅 (刑事課)
水野真帆 …… 黒谷友香 (刑事課)
黒木和也 …… 賀集利樹 (刑事課)
桜井太一郎 …… 山口翔悟 (刑事課)
速水直樹 …… 細川茂樹 (交通課・係長)
金子禄朗 …… 田山涼成 (刑事課長)
安積涼子 …… 渋谷飛鳥 (新人看護師)
山口友紀子 …… 安めぐみ (東報新聞記者)

石倉晴夫 …… 唐十郎 (鑑識)
高野雄司 …… 宇梶剛士 (捜査一課)


本間清子 …… 藤村志保 (70歳、山形出身、末期癌)
北村梨花 …… 近野莉菜 (17歳、家出少女、ハンドル名:うさぎ)
五十嵐健一 …… 合田雅史 (42歳、五十嵐クリニックの院長)
新田照雄 …… TOMO (ライバハウス店員、梨花とトラブル)
渡部六朗 …… 麿赤兒 (元大工、アルコール中毒?)

大島つかさ、大場泉、岸野佑香、津山博


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system